民法・区分所有法27債権・契約

マン管 民法・区分所有法 問27:債権・契約

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

マンション大規模修繕工事の請負契約に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

  • 請負契約において、仕事が完成する前でも、注文者(管理組合)はいつでも損害を賠償して請負人(施工業者)に契約の解除を申し入れることができる。正答
  • 請負人(施工業者)が仕事を完成したが、その仕事の目的物(工事結果)に不具合がある場合、注文者は修補を請求できるが、契約を解除することはできない。
  • 請負契約は、注文者(管理組合)が報酬を支払い完成した仕事の結果を検収した後でなければ、報酬支払義務が生じない。
  • 請負人が材料を提供して仕事を完成させた場合、完成した目的物の所有権は、原則として注文者に帰属する。
正答:請負契約において、仕事が完成する前でも、注文者(管理組合)はいつでも損害を賠償して請負人(施工業者)に契約の解除を申し入れることができる。

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請負では注文者がいつでも損害を賠償して解除できます(民法641条・ア:正しい)。工事結果に不具合がある場合(契約不適合)、解除も可能です(イ:誤り)。報酬は「仕事の完成後に引渡しと同時に支払う」のが原則ですが(ウ:検収後というのは誤り)、後払いが一般的です。請負人が材料を提供した場合の所有権は、判例により請負人から注文者へ引渡し時に移転するとされています(エ:誤り・引渡し前は請負人に帰属)。正答はアです。

標準試験対策の基準レベル

民法641条は「請負人が仕事を完成しない間は、注文者は、いつでも損害を賠償して契約の解除をすることができる」と規定します。これは「注文者の任意解除権」であり、仕事完成前に限られます。アが正答。イについて、改正民法636条・637条は建物以外の請負の契約不適合について解除を認めています(建物新築・増改築等の請負は土地工作物として従前「解除不可」の特則があったが、2020年改正で撤廃・解除可に)。よって請負の完成物の不具合でも解除できます。イは誤り。ウについて、民法633条は「報酬は、仕事の目的物の引渡しと同時に支払わなければならない」と規定しており(引渡しと報酬支払いは同時履行)、「検収後」という表現は誤りです。ウは誤り。エについて、請負人が材料を提供して完成させた目的物の所有権について、判例(最判昭和44年9月12日)は「原則として請負人が完成させた時に注文者に帰属するが、請負人が材料を全部提供した場合は引渡し時に移転する」としています。「原則として注文者に帰属する」という表現は不正確(材料提供状況や契約条件による)。エは誤り。

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請負(民法632条〜642条)はマン管試験で大規模修繕・設備工事等で頻出です。2020年改正の重要変更点は①建物等工作物の請負での「解除制限の廃止」(旧635条は建物新築等の解除を一律禁止→改正後は一般の契約不適合責任と同様に解除可)、②契約不適合責任の規律が売買に準用される形に整理(636条〜637条)です。注文者の任意解除権(641条)は完成前に限られますが、損害賠償の範囲は「既に完成した部分の対価+逸失利益(残工事で得られたはずの利益)」が原則です。契約不適合責任(636条〜637条)では①修補・代替工事・不足分の追完請求(562条準用)、②代金減額請求(563条準用)、③損害賠償(415条)、④解除(541条・542条)が認められます。通知期間は「不適合を知った時から1年以内」(637条1項)、悪意・重過失の請負人には通知期間制限なし(同2項)です。請負代金の支払い時期(民法633条・634条)は引渡し義務と同時履行が原則ですが、当事者の合意で前払い・中間払い・後払いと変更可能です。マンション大規模修繕実務では工事代金の適正性(相見積もり・入札)・工事監理者(施工業者と独立した立場)の選任・工事中の仮住まい費用・瑕疵保証期間(民法637条の1年+当事者特約での延長)が重要です。また建設業法との関係で、大規模修繕工事には建設業法の許可業者(工事金額500万円以上は建設業許可必要)への発注が義務付けられています。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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