民法・区分所有法28債権・契約

マン管 民法・区分所有法 問28:債権・契約

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

管理組合と管理会社の間の管理委託契約(委任契約の性質を持つ)に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

  • 委任契約は有償・無償を問わず、受任者は委任事務を処理するにあたって「善良な管理者の注意義務」を負う。正答
  • 委任者(管理組合)は、やむを得ない事由がある場合にのみ委任契約を解除することができ、委任者の都合のみによる解除は損害賠償を生じさせる。
  • 受任者(管理会社)は、委任者(管理組合)の許諾を得なければ、第三者(下請業者)に委任事務を処理させることができない。
  • 委任契約が終了した場合、受任者は急迫の事情があっても、新たな受任者が業務を引き継ぐまで事務処理を継続する義務はない。
正答:委任契約は有償・無償を問わず、受任者は委任事務を処理するにあたって「善良な管理者の注意義務」を負う。

AI解説(初心者・標準・上級)

理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠条文・標準管理規約・国土交通省ガイドラインも明記。

初心者向けまずはここから。やさしく要点を解説

委任の受任者は有償・無償を問わず「善良な管理者の注意義務(善管注意義務)」を負います(民法644条・ア:正しい)。委任は各当事者がいつでも解除できますが(民法651条1項)、相手方に不利な時期の解除はやむを得ない理由がない限り損害賠償が必要です(イ:委任者の都合によるものでも解除できるので誤り)。受任者は原則として復受任者の選任ができません(ウ:正しい)。ただしアが最も明確に正しい表現です。正答はアです。

標準試験対策の基準レベル

民法644条は「受任者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務を負う」と規定し、有償・無償を問わず善管注意義務が適用されます。アが正答。イについて、民法651条1項は「委任は、各当事者がいつでもその解除をすることができる」と規定しており、委任者も受任者もいつでも解除できます(やむを得ない事由に限定されない)。ただし同条2項で「相手方に不利な時期に解除したとき」および「委任者の利益をも目的とする委任の場合にやむを得ない事由なく解除したとき」は損害賠償義務が生じます。「やむを得ない事由がある場合のみ解除できる」というイは誤り。ウについて、民法644条の2(復受任者の選任)は「受任者は、委任者の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、第三者に委任事務を処理させることができない」と規定します(2020年改正で明文化)。ウは正しい内容を述べていますが、「許諾を得なければ」という絶対的な表現が「やむを得ない事由」による例外を含まないように読めるため、アの方が正確です。エについて、民法654条は「委任が終了した場合において、急迫の事情があるときは、受任者または相続人もしくは法定代理人は、委任者または相続人もしくは法定代理人が委任事務を処理することができるに至るまで、必要な処分をしなければならない」と規定します。急迫の事情がある場合は事務処理継続義務があり、エは誤り。

上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

委任(民法643条〜655条)は管理委託契約の基本法理として重要です。2020年改正の主要変更は①復受任者の選任(民法644条の2)の明文化、②委任者の死亡・破産等の場合の例外的継続(民法653条の改正)です。善管注意義務(民法644条)は委任特有の高い注意水準であり、「受任者の職業・知識・技能の平均水準に応じた注意」を要求します。管理会社は「管理業者としての専門的注意水準」が求められるため、専門家としての善管注意義務違反は重く評価されます(マンション管理適正化法にも管理業者の業務執行義務あり)。委任の任意解除権(民法651条)はマン管試験の頻出事項です。委任は「当事者の信頼関係」を基礎とする契約であるため、いつでも解除できる(651条1項)という原則が認められています。ただし①相手方に不利な時期の解除(651条2項1号)、②委任者の利益のためでもある委任をやむを得ない事由なく解除した場合(651条2項2号)は損害賠償義務が生じます。管理委託契約(マンション管理適正化法73条〜)は委任・請負の混合契約的性質を持ちます。標準管理委託契約書(国土交通省告示・最新版2023年版)では、③管理組合は理由を問わず3ヶ月前通知で解除可(ただし正当な事由なき解除は損害賠償あり)、④管理業者は1ヶ月前通知で解除可(3条2項)という内容が定められています。復受任者(下請業者)の行為についての責任は、選任・監督を適切に行った場合の管理会社の義務(644条の2第2項)として整理されます。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

関連論点

委任契約・管理委託頻出度A

民法・区分所有法の他の問題

1
区分所有法
2
民法総則
3
民法総則
4
民法総則
5
民法総則
6
民法総則
民法・区分所有法の一覧

科目別に解いて、マン管に合格

5科目のオリジナル問題。各問に根拠条文・標準管理規約・国土交通省ガイドラインとAI解説(3レベル)付き・閲覧無料。