マン管 民法・区分所有法 問30:債権・契約
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
マンション管理組合が有する管理費等の債権(滞納管理費請求権)の譲渡に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- ア管理費等の滞納債権は、規約または集会決議による別段の定めがある場合に限り、第三者に譲渡することができる。
- イ管理費等の滞納債権を第三者に譲渡した場合、当該債権の債務者(滞納した区分所有者)に対して対抗するには、債務者への通知または債務者からの承諾が必要である。正答
- ウ管理費等の滞納債権の譲渡に際し、債務者(滞納した区分所有者)が承諾した場合は、確定日付のある証書による承諾でなくても第三者に対抗することができる。
- エ債権譲渡は原則として自由であるが、管理費債権には性質上譲渡制限があるため、いかなる場合も譲渡することができない。
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債権は原則として自由に譲渡できます(民法466条1項)。管理費債権も同様です(エ:誤り)。ただし規約で譲渡制限特約を設けることはできます(ア:「別段の定めがある場合に限り」は誤り・定めなくても譲渡可)。債権譲渡の債務者への対抗要件は「通知または承諾」で足ります(イ:正しい)。ただし第三者(譲受人同士の優先関係等)に対抗するには確定日付が必要です(ウ:誤り)。正答はイです。
民法467条1項は「債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知し、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない」と規定します。ただし同条2項で「第三者に対抗するには、通知または承諾が確定日付のある証書によってなされることが必要」と規定します。イが正答(債務者への対抗は確定日付不要・通知または承諾で足りる)。ウについて、民法467条2項により第三者への対抗には確定日付のある証書が必要です(債務者の単なる承諾は第三者への対抗には不足)。ウは誤り。エについて、民法466条1項本文「債権は譲渡することができる」が原則であり、管理費債権に性質上の譲渡制限はありません。エは誤り。アについて、管理費債権の譲渡に規約・集会決議の授権が必要という規定はなく、規約で制限を設けることはできますが(466条2項により当事者間で譲渡制限特約設定可)、制限がなければ譲渡可能です。アは誤り。
債権譲渡(民法466条〜469条)は2020年改正で大幅に改定されました。主要変更点は①「将来の債権」の譲渡(466条の6)の明文化、②「譲渡制限特約付き債権の譲受人の保護」の強化(466条3項:悪意・重過失の譲受人でも債務者は原則履行義務あり・例外規定あり)、③「預貯金債権の特則」(466条の5)です。対抗要件(民法467条)の整理は①債務者への対抗:通知(譲渡人から債務者への通知)または債務者の承諾(確定日付不要)、②第三者への対抗:確定日付ある証書による通知または承諾が必要(同条2項)。複数の譲受人が競合する場合は確定日付の先後で優劣を決します(最判昭和49年3月7日等)。マンション管理実務での債権譲渡は、管理組合が滞納管理費の回収を債権回収業者(サービサー)に委託(債権回収委託)または譲渡する場面があります。ただし規約で「管理費債権の譲渡禁止」を定めることは可能(466条2項で当事者間合意による譲渡制限は有効・ただし悪意・重過失の譲受人でも履行義務は発生する・466条3項改正点)。なお「将来債権の譲渡」(466条の6)は一括して将来の管理費請求権を譲渡することを可能にします。実務では、マンション管理組合が資金調達のために将来の管理費収入を担保として活用するスキームとの関係で論点になります(特定目的会社活用等)。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。