民法・区分所有法32債権・契約

マン管 民法・区分所有法 問32:債権・契約

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

マンション管理組合と管理委託契約を結ぶ管理業者に関連した保証及び連帯保証に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

  • 連帯保証人は、債権者が主債務者への請求なしに連帯保証人に請求した場合、まず主債務者に催告するよう求める「催告の抗弁権」を行使することができる。
  • 個人が根保証(継続的取引から生じる不特定の債務を保証する根保証)を行う場合、保証契約に極度額を定めなければ保証契約は無効となる。正答
  • 主債務者が債権者に対して相殺権を有している場合、保証人は主債務者の相殺権を援用して保証債務の履行を拒絶することができない。
  • 保証人は主たる債務者が履行しない場合に補充的に履行義務を負うが、連帯保証人は主たる債務者と全く同様の責任を負うため、検索の抗弁権も催告の抗弁権も認められない。
正答:個人が根保証(継続的取引から生じる不特定の債務を保証する根保証)を行う場合、保証契約に極度額を定めなければ保証契約は無効となる。

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2020年改正民法では、個人が「根保証」を行う場合は必ず「極度額(最大限の保証金額)」を定めなければ保証契約が無効になります(イ:正しい)。連帯保証人には「催告の抗弁権」「検索の抗弁権」がありません(エの「催告の抗弁権も検索の抗弁権も認められない」という内容は正しい)。ただし「全く同様の責任を負う」という表現は正確ではありません。イが最も明確に正しい記述です。正答はイです。

標準試験対策の基準レベル

改正民法465条の2第1項は「一定の範囲に属する不特定の債務を主たる債務とする保証契約(根保証契約)であって保証人が法人でないものは、極度額を定めなければ効力を生じない」と規定します(旧465条の2は貸金等の個人根保証のみが対象だったが改正でほぼ全ての個人根保証に拡大)。イが正答。アについて、連帯保証人には「催告の抗弁権」がありません(民法454条:連帯保証人は催告の抗弁権を有しない)。アは誤り(連帯保証人ではなく単純保証人は催告の抗弁権あり・民法452条)。ウについて、民法457条2項は「保証人は、主たる債務者が主張することができる抗弁をもって債権者に対抗することができる」と規定し、さらに「主たる債務者が債権者に対して相殺権、取消権又は解除権を有するときは、これらの権利の行使によって主たる債務者がその債務を免れるべき限度において、保証人は、債権者に対して債務の履行を拒むことができる」(457条3項)と規定します。保証人は主債務者の相殺権を「援用」することはできませんが、「拒絶(履行を拒む)」ことはできます。ウの「援用して履行を拒絶できない」という記述は、「援用」の点が不正確です(拒絶はできる)。エについて、連帯保証人には催告の抗弁権(452条)・検索の抗弁権(453条)のいずれもありません(454条)が、「全く同様の責任を負う」という表現は不正確です(連帯保証人は主債務と同内容の責任を負うが絶対的効力事由が一部異なる)。

上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

保証(民法446条〜465条の10)は2020年改正で大幅に改定されました。最重要改正点は①個人根保証の極度額要件の拡大(465条の2第1項・旧465条の2は「貸金等根保証」のみ対象→改正で全ての個人根保証に拡大)、②保証人への情報提供義務の新設(465条の10:主債務者は保証人になろうとする者に財産状況等を情報提供する義務)、③保証債務の履行請求・相殺の整理(457条)です。根保証の極度額(465条の2)は書面・電磁的記録での合意が必要であり(446条2項・3項)、口頭のみでは無効です。極度額を超えた債務は保証人に及びません。通常の保証と連帯保証の差異は①催告の抗弁権(民法452条:通常保証にあり・連帯保証なし)、②検索の抗弁権(民法453条:通常保証にあり・連帯保証なし)、③分別の利益(複数保証人がいる場合の頭割り・通常保証にあり・連帯保証なし)の三点です。マンション実務では管理委託契約・大規模修繕工事請負契約の際に元請業者への保証・下請業者への前払い保証等で保証制度が活用されます。また区分所有者の管理費滞納に対して保証人を徴求する実務(賃貸住戸の保証会社)もあります。2020年改正で新設された「保証人への情報提供義務」(民法465条の10)は、主債務者(例:工事業者)が保証人となろうとする者(個人)に対して、主たる債務に関する財産・収支・担保等の状況を情報提供しなければならないとするもので、情報提供義務違反で保証人が取消可能な場合があります。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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