マン管 民法・区分所有法 問33:債権・契約
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
マンションの共同区分所有(数人が共同で一戸のマンションを購入した場合等)に関連した連帯債務に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- ア連帯債務者の一人に対する債権者の請求は、他の連帯債務者にも効力が及ぶ(絶対的効力)。
- イ連帯債務者の一人が債権者に対して相殺を行った場合、他の連帯債務者も弁済を受けた場合と同様に義務を免れる(他の連帯債務者に絶対的効力)。正答
- ウ連帯債務者の一人についての消滅時効が完成した場合、その完成した時効は他の連帯債務者にも絶対的効力を及ぼし、他の連帯債務者も債務を免れる。
- エ連帯債務者の一人と債権者が免除の合意をした場合、その免除は当然に他の連帯債務者にも及ぶ。
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2020年改正民法では、連帯債務の絶対的効力事由(一人に生じた事由が全員に及ぶ事由)が大幅に縮小されました。「請求」は絶対的効力を失いました(ア:誤り・相対的効力のみ)。「相殺」は絶対的効力が維持されました(イ:正しい)。時効の完成・免除・混同も相対的効力になりました(ウ・エ:誤り)。正答はイです。
改正民法442条〜445条は連帯債務の絶対的効力事由を縮小しました。改正後の絶対的効力事由は①弁済(438条・対当額全額消滅)、②代物弁済・供託(439条)、③相殺(439条・相殺権者が他の連帯債務者に援用可能)、④更改(440条)のみです。イが正答(相殺は絶対的効力)。アについて、「請求(履行請求)」は改正前は絶対的効力でしたが(旧434条)、改正後は相対的効力になりました(441条本文・民法改正で削除)。アは誤り。ウについて、「時効の完成」も改正前の絶対的効力(旧439条)から相対的効力に変更されました(改正後の整理では、時効完成は当該連帯債務者の債務のみ消滅し、他の連帯債務者の債務には影響しない)。ただし一人の消滅時効を援用した場合、援用者は債務免除されますが他は影響なし(ただし他の連帯債務者も援用できる・144条)。ウは誤り。エについて、「免除」も改正前は絶対的効力(旧437条)でしたが、改正後は相対的効力になりました(当該連帯債務者のみに効力が及ぶ)。エは誤り。
連帯債務(民法432条〜445条)の2020年改正は「絶対的効力事由の大幅縮小」が核心です。旧法では、請求・免除・時効完成・混同・更改・相殺が絶対的効力でしたが、改正後は①弁済・代物弁済・供託(438条)、②相殺(439条)、③更改(440条)のみが絶対的効力として残り、他は相対的効力になりました。改正の趣旨は「連帯債務者間の独立性の強化」と「連帯債務者一人への事由が他者に意図せず影響することの防止」です。相殺(439条)が絶対的効力として維持されている理由は「相殺は弁済と経済的に同等であり、相殺権を持つ連帯債務者が相殺することで実質的に弁済がなされたと評価できる」からです。重要な整理として、改正民法439条は「連帯債務者の一人が相殺を援用した場合に他の連帯債務者は免れる」ですが、相殺権者が相殺を援用しない場合は「他の連帯債務者は相殺権者の負担部分に限り弁済を拒絶できる」(439条2項)という構造です。マンション実務での連帯債務の典型例は、夫婦・共同者が共同購入したマンションの住宅ローン(ペアローン・連帯保証・収入合算等)や、共有名義のマンションの管理費(各区分所有者の持分割合に応じた負担・連帯債務性)があります。なお不真正連帯債務(法律の規定なしに複数者が同一損害について賠償責任を負う場合・例:使用者と被用者の不法行為責任)は、連帯債務と同等に扱われますが、絶対的効力事由については特に「弁済・相殺等の直接消滅事由のみ」として整理されます。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。