民法・区分所有法34債権・契約

マン管 民法・区分所有法 問34:債権・契約

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

マンション売買における危険負担及び同時履行の抗弁権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

  • 売買契約の成立後、売主の責めに帰すべき事由なく目的物(マンション)が滅失した場合(危険負担)、買主はその損害を負担し、代金支払義務を免れない。
  • 危険負担(売主の帰責事由なき履行不能)が発生した場合、買主は代金支払義務を免れるが、それとは別に損害賠償を請求することができる。
  • マンション売買において、売主の物件引渡し義務と買主の代金支払義務は同時履行の関係にあるため、一方が履行しない場合は他方も拒絶することができる。正答
  • 売買代金の支払期日が先に到来している場合でも、同時履行の抗弁権により、買主は売主の物件引渡し前に代金の支払いを拒絶することができる。
正答:マンション売買において、売主の物件引渡し義務と買主の代金支払義務は同時履行の関係にあるため、一方が履行しない場合は他方も拒絶することができる。

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マンション売買では、売主の「物件引渡し義務」と買主の「代金支払義務」は同時履行の関係(民法533条)にあります(ウ:正しい)。どちらかが「払わなければ渡さない」「渡さなければ払わない」と言える関係です。改正民法の危険負担は「履行不能が発生した場合、買主は代金支払を拒絶できる(解除も可能)」という形になりました(ア:誤り)。正答はウです。

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民法533条は「双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができる」と規定します(同時履行の抗弁権)。ウが正答。売主の引渡しと買主の代金支払いは同時履行関係にあり、一方の不履行の場合は他方の拒絶権が認められます。アについて、改正民法536条1項は「当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができる」と規定します(旧法536条1項:債務者危険負担主義→改正後:債権者は反対給付の履行を拒絶可)。よって買主は代金支払いを「拒絶」できます(ただし「免れる」ではなく「拒絶できる」が正確)。アは誤り。イについて、危険負担(帰責事由なき履行不能)の場合、売主に帰責事由がないため損害賠償は請求できません(415条1項ただし書き)。イは誤り。エについて、支払期日が先に到来している場合は、「先履行義務」を負う者が期限の利益を持ちつつ先に履行する義務があります。同時履行の抗弁権は「相手方が債務の履行を提供するまで」という要件なので、先払い義務を負う者は単純には同時履行の抗弁権を行使できません(ただし先払い後に物件引渡しを受けられない具体的危険がある場合は不安の抗弁権等で対応)。エは誤り。

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危険負担(民法536条)は2020年改正で「債務者危険負担主義(旧法536条1項・債権者の反対給付義務消滅)」から「債権者の履行拒絶権(反対給付の履行を拒める)」に変更されました。旧法では「危険負担→反対給付消滅(自動的に)」でしたが、改正後は「危険負担→債権者が反対給付の履行を拒絶できる(解除も可能・542条)」という選択権型になりました。この変更により、危険負担と解除の関係が整理され、「解除は帰責事由不要(541条・542条)、解除しなければ拒絶権行使も可能(536条1項)」という構造です。同時履行の抗弁権(533条)は双務契約の対価的牽連性を保護する制度であり、一方が提供しない間は他方も拒絶できます。「不安の抗弁権」(民法には明文なし・解釈上認められる)は先払い義務を負う者でも相手方の財産状態悪化等の事情がある場合に履行を留保できる権利です(ドイツ法等を参考にした解釈論)。マン管試験では同時履行の抗弁権が認められる典型例(売買・賃貸借の終了時の明渡しと保証金返還・請負の引渡しと報酬支払い)と認められない例(両債権に対価的牽連性がない場合)の区別が重要です。また過失相殺(418条)・損益相殺(判例上認められる損害からの利益控除)と同時履行の組合せも実務的に問題になります。実務応用として、マンション売買では「手付金(解約手付・宅建業法39条)」と引渡義務の関係、新築マンションの売買では「住宅瑕疵担保履行法(保険または供託の義務付け)」との関係で危険負担・契約不適合責任が連動して問題になります。最判平成17年7月14日は「売主の引渡義務と買主の代金支払義務の同時履行関係は、所有権移転登記義務を含めて判断する」と判示しており、不動産売買特有の三面同時履行(引渡・登記・代金)の処理が要点です。上位資格との接続:宅建士試験では危険負担の改正点と契約不適合責任の関係が頻出で、マン管はその応用版として中古マンション売買・大規模修繕請負と組み合わせた事例問題が出題されるため、改正前後の対比表の暗記が効果的です。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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