問題
マンションの専有部分の建物賃貸借における更新及び解約に関する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
建物賃貸借の更新拒絶には「正当事由」(借地借家法28条)が必要ですが、正当事由は「自己使用の必要性」だけでなく「賃借人の使用の必要性」「補償の申出」なども総合考慮されます(イ:誤り)。期間満了の1年前〜6ヶ月前に更新拒絶の通知が必要で、通知しないと法定更新されます(ア:正しい)。定期借家の再契約は禁止されていません(ウ:誤り)。無断転貸の解除は背信行為なき特段の事情があれば不可です(エ:誤り)。正答はアです。
借地借家法26条1項は「建物の賃貸借について期間の定めがある場合において、当事者が期間の満了の1年前から6月前までの間に相手方に対して更新をしない旨の通知または条件を変更しなければ更新をしない旨の通知をしなかったときは、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなす(ただし期間は定めがないものとする)」と規定します。アが正答。イについて、借地借家法28条の正当事由は「①建物の使用を必要とする事情(賃貸人・賃借人双方)、②建物の賃貸借に関する従前の経過、③建物の利用状況、④建物の現況、⑤賃貸人による財産上の給付申出」を総合考慮します。賃貸人の自己使用の必要性のみでは足りず、賃借人の必要性との比較等も必要です。イは誤り。ウについて、定期建物賃貸借(借地借家法38条)は期間満了で更新なく終了しますが、当事者が合意すれば、期間満了後に改めて賃貸借契約(再度の定期建物賃貸借を含む)を締結すること(再契約)は可能であり、これを禁止する規定はありません。「再契約は一切禁止」というウは誤り。エについて、無断転貸の解除については「背信的行為と認めるに足らない特段の事情」がある場合は解除不可という判例(最判昭和28年9月25日)があり、「常に」解除できるわけではありません。エは誤り。
建物賃貸借の更新制度(借地借家法26条〜28条)は借主保護の核心です。①合意更新(当事者の合意・26条1項の期間の法定更新と異なる)、②法定更新(26条1項・通知なければ自動更新・ただし期間は定めなし)、③更新拒絶(26条1項の更新拒絶通知+28条の正当事由)の三類型があります。正当事由(28条)の要件事実の立証は賃貸人側が負担し、実際に正当事由が認められることは難しく(特に賃借人が長期居住・高齢の場合)、財産上の給付(立退料)の申出が正当事由補完として機能します。定期建物賃貸借(38条)は「期間の定めがある建物の賃貸借をする場合において、公正証書による等書面(又は電磁的記録)によって契約をするときに限り、契約の更新がないこととする旨を定めることができる」ものです(38条1項・2項)。賃貸人はあらかじめ、契約の更新がなく期間の満了により終了する旨を記載した書面を交付して説明しなければならず(同条3項・電磁的方法による提供も可・4項)、説明をしなかったときは更新がないこととする旨の定めは無効となります(同条5項)。期間が1年以上である場合、賃貸人は期間満了の1年前から6月前までの間に、期間の満了により賃貸借が終了する旨の通知をしなければ、その終了を賃借人に対抗できません(同条6項)。定期借家の再契約が禁止されているという誤解は実務でも多いですが、当事者の合意による再契約は可能であり、期間・条件の変更も可能です。マン管試験では、賃借人(占有者)が会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合に集会に出席して意見を述べられること(区分所有法44条1項)、占有者が建物等の使用方法について区分所有者と同一の義務を負うこと(46条2項)、共同の利益に反する行為をした占有者に対して行為の停止等の請求(57条4項)や契約の解除及び専有部分の引渡しの請求(60条)ができること、との組合せで出題されます。
- 借地借家法第28条・第26条・第38条e-Govで原文を読む
- 建物の区分所有等に関する法律第44条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

