マン管 民法・区分所有法 問39:賃貸借・借地借家
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
マンションの専有部分に関連する転貸借及びいわゆるサブリース(一括借上げ)に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定及び判例によれば、最も適切なものはどれか。
- ア賃貸人(区分所有者)が適法な転貸(サブリース会社への一括転貸)を承認した場合、転借人(入居者)は賃貸人に対して直接義務を負わない。
- イ賃貸人と賃借人(サブリース会社)の合意解除があった場合、転借人(入居者)はその合意解除をもって賃貸人から明渡しを求められても対抗することができる。正答
- ウサブリース会社(賃借人)が管理会社に転貸した場合、転貸借は賃貸借の存続を前提とするため、賃借人(サブリース会社)の賃貸借が期間満了等で終了すると転借人(入居者)の権利も当然に消滅する。
- エ賃貸人(区分所有者)と転借人(入居者)の関係において、転借人が直接賃貸人に対して賃料を支払うことは、いかなる場合も認められない。
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適法な転貸借では転借人は賃貸人に直接義務を負います(ア:誤り・民法613条1項)。合意解除は転借人が保護されます(イ:正しい)。賃借人の賃貸借が終了した場合、転借人への通知が必要で当然消滅とはなりません(ウ:誤り)。転借人が賃貸人に直接賃料を支払うことは民法613条1項で認められています(エ:誤り)。正答はイです。
民法613条1項後段は「転借人は賃貸人に対して直接に義務を負う」と規定します(アは誤り)。同条2項は「転借人に直接に履行の請求をすることができる(賃料の直接請求等)」としており(エは誤り)。合意解除については、判例(最判昭和62年3月24日)が「賃借人と賃貸人の合意解除は、転借人に対抗できない」と判示しています(転借人保護)。イが正答。ウについて、借地借家法34条は「建物の転貸借がされている場合において、建物の賃貸借が期間の満了または解約の申入れによって終了するときは、賃貸人は転借人に対してその旨の通知をしなければならない。この場合においては転借人に対する建物の賃貸借の終了は通知をした日から6ヶ月を経過することによってその効力を生ずる」と規定します。単純に「当然消滅」ではなく、通知後6ヶ月の保護期間があります。ウは誤り。
転貸借(民法612条〜613条)とサブリース(一括借上げ)はマン管試験で管理形態との関係で出題されます。サブリース(一括借上げ)は区分所有者(賃貸人)→サブリース会社(賃借人兼転貸人)→入居者(転借人)という三層構造です。民法613条の適法転貸(賃貸人の承諾ある転貸)の効果:①転借人は賃貸人に対して直接義務(賃料支払等)を負う(1項前段)、②賃貸人は転借人に対して直接に賃料を請求できる(1項後段)、③ただし転借人は賃借人・賃貸人それぞれとの関係で対抗できる事由(相殺等)を両者に対して主張可能です。合意解除(判例・最判昭和62年3月24日)の理論的根拠は「合意解除は債務不履行解除と異なり転借人の責に帰すべき事由がなく、転借人を保護する必要がある」という考え方です。ただし合意解除が「賃借人の義務不履行を容認する形でなされた場合(実質的な債務不履行による解除)」は転借人に対抗できる(最判昭和62年3月24日判旨)とされています。借地借家法34条の通知義務(期間満了・解約申入れによる終了の場合)は転借人保護の重要な規定であり、通知から6ヶ月の猶予期間が設けられています。最高裁(最判平成14年3月28日)はサブリース会社の賃料減額請求(借地借家法32条)を認め、「サブリースも通常の賃貸借であり賃料減額請求可能」と判示しました。これにより「サブリース賃料の固定保証」特約の法的安定性が問われ、実務上の大問題となりました。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。