マン管 民法・区分所有法 問41:賃貸借・借地借家
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
マンションの専有部分を賃貸している区分所有者と賃借人の間の賃料に関する次の記述のうち、借地借家法の規定及び判例によれば、最も適切なものはどれか。
- ア建物賃貸借において、経済情勢の変化(物価上昇・近隣相場の変動等)を理由として、賃貸人は賃料の増額を請求することができるが、賃借人は賃料の減額を請求することはできない。
- イ賃料不増額特約(一定期間賃料を増額しない旨の特約)は、借地借家法32条の適用があるため、経済情勢が著しく変動した場合でも賃料増額請求は常に禁止される。
- ウ賃料不減額特約(一定期間賃料を減額しない旨の特約)は、借地借家法32条2項により有効であり、賃借人からの減額請求が制限される。正答
- エ借地借家法32条による賃料増減額請求は、当事者の合意が整わない場合でも、訴訟を提起せずに直ちに賃料額を変更することができる。
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借地借家法32条は賃貸人も賃借人も増減額請求ができます(ア:誤り・双方向)。不増額特約は有効であり、特約期間中は賃貸人の増額請求を制限します(イ:誤り・「常に禁止」は言い過ぎ。特約期間中は制限されるが特約後は請求可)。不減額特約は有効であり、賃借人の減額請求を制限します(ウ:正しい)。増減額請求は協議→不調なら調停・訴訟(裁判手続が必要)です(エ:誤り)。正答はウです。
借地借家法32条2項は「一定の期間建物の借賃を増額しない旨の特約がある場合には、その定めに従う(賃貸人は増額請求できない)」と規定します。一方、賃料不減額特約については同条1項が「経済情勢の著しい変化により不相当になった場合は増減額を請求することができる」とし、不減額特約(一定期間減額しない特約)は同条2項には規定がありません(不増額特約のみ同条2項で明文規定)。ただし判例(最判平成15年10月21日)は「不減額特約は有効であり、賃借人の減額請求は制限される」と判示しています。ウが正答。アについて、32条1項は賃借人も「賃料の減額を請求することができる」(双方向)。アは誤り。イについて、不増額特約は「その定めに従う」(32条2項)ため特約期間中は増額不可ですが、特約期間後は請求可能です。「経済情勢が著しく変動した場合でも常に禁止」は誤り。エについて、増減額請求は当事者の協議が前提で、調停前置主義(調停法・「まず調停」)が適用されます。直ちに額を変更できるわけではありません。エは誤り。
借地借家法32条(賃料増減額請求)はサブリースとの関係で最高裁が重要判決を出した論点です。最判平成15年10月21日(サブリース賃料減額請求)は「借地借家法32条は強行規定であり、賃料減額請求を排除する特約(不減額特約)は、当事者が賃料を契約期間中不変とする意思であっても、公平の見地から一定限度で効力を制限する」と判示しました(ただし「不減額特約は直ちに無効ではなく、一定の拘束力を有する」とも述べており、減額額の判断では特約の拘束力も考慮)。32条の要件は「建物の借賃が土地・建物の租税その他の負担の増減、土地・建物の価格の上昇・低下その他の経済情勢の変動により、または近傍同種の建物の借賃と比較して不相当となったとき」です。増減額請求が認められた後、当事者が合意できない場合は①調停(調停法・調停前置)、②訴訟(調停不成立後)という手続が必要です。訴訟中も一応の相当賃料(申立て当初の主張額等)を支払いつつ、確定後に精算という実務処理がなされます(32条3項:増額請求中は一応相当額・確定後に不足額に利息付加、減額中は一応相当額・確定後に超過額に利息付加)。マン管試験では賃料増減額請求の手続(調停前置・確定までの仮払い)と、サブリースの管理形態との組合せで出題されます。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。