マン管 民法・区分所有法 問43:賃貸借・借地借家
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
マンションの専有部分の賃貸借の終了及び解約に関する次の記述のうち、借地借家法及び民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- ア期間の定めのない建物賃貸借において、賃貸人(区分所有者)から解約申入れをする場合は6ヶ月前に通知すれば足りる。正答
- イ期間の定めのない建物賃貸借において、賃借人から解約申入れをする場合も、賃貸人と同じく6ヶ月前に通知する必要がある。
- ウ建物賃貸借において、賃借人が賃料を滞納した場合、賃貸人は直ちに契約を解除することができる。
- エ期間の定めのある建物賃貸借では、契約期間中に中途解約することはできない。
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期間の定めのない建物賃貸借で賃貸人から解約する場合、「正当事由」(借地借家法28条)を備えた上で6ヶ月前の通知が必要です(ア:正しい・27条)。賃借人からの解約申入れは3ヶ月前で足ります(イ:誤り)。賃料滞納でも1回では解除できず、「信頼関係破壊の法理」から一定の滞納継続が必要です(ウ:誤り)。契約期間中でも中途解約特約があれば解除可能です(エ:誤り)。正答はアです。
借地借家法27条1項は「建物の賃貸借の解約申入れは、各当事者が、いつでもすることができる。この場合において、建物の賃貸借は、解約の申入れの日から6月を経過することによって終了する」と規定します(ただし賃貸人からの解約は28条の正当事由も必要)。アが正答(賃貸人からの解約は6ヶ月前通知+正当事由)。イについて、賃借人からの解約申入れは民法617条1項2号(土地賃貸借3ヶ月・建物賃貸借3ヶ月)の適用ですが、借地借家法27条1項は「6月を経過して終了」と定めています。解釈上賃借人も6ヶ月が原則との見解もありますが、民法617条1項2号の3ヶ月が適用されるとする見解もあります。ただし「賃貸人と同じく6ヶ月が必要」というイの表現は、賃借人に課せられる正当事由の有無を曖昧にしており、最も不正確です。ウについて、賃料不払いを理由とする解除は「信頼関係破壊の法理」(最判昭和39年7月28日)により、一定期間継続的な不払い(「信頼関係を破壊するに足りる程度の不払い」)が必要です。直ちに解除はできません。ウは誤り。エについて、中途解約特約(解約条項)が契約に定められている場合は期間内でも解約可能です。エは誤り。
建物賃貸借の解約・解除はマン管試験で借地借家法の核心論点です。期間の定めのない建物賃貸借(27条〜28条):①賃貸人からの解約:6ヶ月前通知+正当事由(28条)が必要。②賃借人からの解約:民法617条1項2号適用で3ヶ月前通知(借地借家法27条の「6ヶ月」は賃貸人基準・賃借人は民法617条が適用される見解が有力)。正当事由(28条)の総合考慮要素:①賃貸人の使用の必要性、②賃借人の使用の必要性、③従前の経過、④建物の状況、⑤財産上の給付(立退料)。賃料不払いによる解除の信頼関係破壊の法理(最判昭和39年7月28日)は「賃貸借は継続的な信頼関係を基礎とする契約であり、信頼関係を破壊する程度の不払いがなければ解除できない」という判例法理です。通常は2ヶ月〜3ヶ月の滞納継続が信頼関係破壊の目安とされますが、事案の具体的事情による個別判断です。なお少額・短期の滞納でも賃借人が不誠実な態度を示す等の事情があれば1ヶ月でも解除を認めた事例もあります。管理組合が賃借人(占有者)に対して直接措置を取れる根拠は区分所有法46条2項(規約・決議は占有者にも適用)ですが、賃貸借契約の解除権は原則として賃貸人(区分所有者)が持ちます。管理組合は共同利益背反行為(6条1項)の使用禁止請求(58条)・競売請求(59条)という特別の手段で対応します。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。