問題
区分所有法における管理者の選任・権限及び義務に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
管理者は区分所有者でなくても選任できます(ア:誤り)。管理者の選任・解任は、規約に別段の定めがない限り集会の決議によります(イ:誤り・規約で別段の定めが可能)。管理者は毎年1回一定の時期に、集会で事務に関する報告をする義務があります(エ:正しい・43条)。規約の閲覧請求は、正当な理由がある場合は拒むことができます(ウ:誤り・33条2項)。正答はエです。
区分所有法43条は「管理者は、集会において、毎年一回一定の時期に、その事務に関する報告をしなければならない」と規定します。エが正答。アについて、区分所有法には管理者の資格を区分所有者に限定する規定はなく、区分所有者以外の者(管理会社等)を管理者とすることもできます。アは誤り。イについて、区分所有法25条1項は「区分所有者は、規約に別段の定めがない限り集会の決議によつて、管理者を選任し、又は解任することができる」と規定しており、規約で別段の定め(例:理事会で選任する旨)をすることができます。イは誤り。なお管理者に不正な行為その他その職務を行うに適しない事情があるときは、各区分所有者はその解任を裁判所に請求することができます(25条2項)。ウについて、区分所有法33条2項は、規約を保管する者は、利害関係人の請求があったときは、正当な理由がある場合を除いて規約の閲覧を拒んではならないと規定しており、正当な理由がある場合は拒むことができます。「正当な理由がある場合でも拒否できない」というウは誤り。
管理者(区分所有法25条〜29条)の制度はマン管試験で毎年出題される最重要論点です。管理者の地位:①資格:区分所有者に限定されない(管理会社・管理組合の理事長等が典型)。②選任・解任:規約に別段の定めがない限り集会の決議(25条1項)。集会の普通決議は、出席した区分所有者及びその議決権の各過半数で決します(39条1項・2026年4月1日施行の改正後)。③任期:区分所有法上の定めはなく、規約で定めます(管理組合法人の理事は原則2年・49条6項)。管理者の権限(26条):①共用部分等の保存、集会の決議の実行、規約で定めた行為(1項)、②その職務に関し区分所有者を代理する(2項・共用部分等について生じた損害賠償金等の請求・受領を含む)、③規約又は集会の決議により、その職務に関し区分所有者のために原告又は被告となる(4項)。管理者の義務:①毎年1回一定の時期の集会での事務の報告(43条)、②規約・議事録の保管と閲覧への対応(33条・42条5項)、③委任に関する規定の準用による善管注意義務等(28条による民法644条等の準用)、④少なくとも毎年1回の集会の招集(34条2項)。管理者の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない(26条3項)ため、規約で理事長の権限を制限していても、制限を知らない取引の相手方に対しては制限違反を理由に効果を否定できません。管理者が管理組合の財産を横領・不正利用する問題(背任・横領)も実務で問題となっており、①複数の権限者による相互チェック(印鑑・通帳の別々の管理)、②監事の監査機能の強化が重要です。
- 建物の区分所有等に関する法律第43条・第25条・第33条e-Govで原文を読む
- 民法第644条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

