問題
区分所有法における管理者がいない場合や管理者が職務を怠る場合の集会招集に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
キーボード:1〜4で選択・Enterで次へ
答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
管理者がいない場合でも、区分所有者の5分の1以上で議決権の5分の1以上を有するものが集会を招集できます(ア:誤り・34条5項)。区分所有者の5分の1以上で議決権の5分の1以上を有するものが招集を請求したのに、所定の期間内に招集通知が発せられないときは、請求者が自ら招集できます(イ:正しい・34条3項・4項)。区分所有者以外の利害関係人が集会を招集できるとする規定はありません(ウ:誤り)。管理者が「管理上支障がある」との独自の判断で招集を拒否できるとする規定はありません(エ:誤り)。正答はイです。
区分所有法34条3項は「区分所有者(議決権を有しないものを除く。第五項において同じ。)の五分の一以上の者であつて議決権の五分の一以上を有するものは、管理者に対し、会議の目的たる事項を示して、集会の招集を請求することができる。ただし、この定数は、規約で減ずることができる」と規定し、同条4項は「前項の規定による請求がされた場合において、二週間以内にその請求の日から四週間以内の日を会日とする集会の招集の通知が発せられなかつたときは、その請求をした区分所有者は、集会を招集することができる」と規定します。イが正答。アについて、34条5項は「管理者がないときは、区分所有者の五分の一以上の者であつて議決権の五分の一以上を有するものは、集会を招集することができる。ただし、この定数は、規約で減ずることができる」と規定しています。管理者がなくても招集可能なためアは誤り。ウについて、34条が招集権者として定めるのは管理者と区分所有者であり、区分所有者以外の利害関係人が集会を招集できるとする規定はありません。ウは誤り。エについて、34条4項は、請求があったのに所定の期間内に招集通知が発せられないときは請求者が自ら招集できるとしており、管理者の判断で請求を拒否して集会を開かせないことはできない仕組みになっています。エは誤り。
集会招集権(区分所有法34条)の体系はマン管試験で詳細を問われる頻出論点です。招集権者の整理:①管理者:集会は管理者が招集し(34条1項)、少なくとも毎年1回集会を招集しなければならない(同条2項)。②区分所有者(管理者がある場合):区分所有者(議決権を有しないものを除く)の5分の1以上で議決権の5分の1以上を有するものは、管理者に対し会議の目的たる事項を示して招集を請求でき(同条3項)、2週間以内にその請求の日から4週間以内の日を会日とする招集通知が発せられなかったときは、請求をした区分所有者が自ら招集できる(同条4項)。③区分所有者(管理者がない場合):区分所有者の5分の1以上で議決権の5分の1以上を有するものが直接招集できる(同条5項)。定数(5分の1以上)は規約で減ずることができます(同条3項ただし書・5項ただし書)が、増やすことはできません。実務では、管理者(理事長)の長期不在・死亡・選任不能の場合に集会招集が困難になる問題(管理の空白)が生じることがあり、区分所有者の5分の1以上で集会を招集し(34条5項)、第一の議案で管理者を選任する(25条1項・出席した区分所有者及びその議決権の各過半数による普通決議・39条1項)のが標準的な復旧手順です。また2026年4月1日施行の改正(令和7年法律第47号)では、区分所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときに、裁判所が、他の区分所有者等の請求により、その所在等不明区分所有者以外の区分所有者による集会の決議をすることができる旨の裁判をすることができる制度(38条の2)が新設され、所在等不明区分所有者は集会における議決権を有しないものとされます。所有者が不明な専有部分や管理が不全な専有部分・共用部分について、裁判所が管理人による管理を命ずる制度(46条の2以下・46条の8以下)も設けられています。
- 建物の区分所有等に関する法律第34条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

