問題
区分所有建物の共用部分の維持管理費用負担に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
共用部分の費用負担は持分割合(床面積割合)が原則ですが規約で変更できます(ア:誤り)。費用負担義務と収益権は連動し、収益だけを受け取ることはできません(イ:誤り)。専有部分の管理費用も規約で管理費として徴収することは可能です(エ:誤り・規約で専有部分管理費も請求できる場合がある)。共用部分の保存行為(緊急修繕等)を単独で行った場合、他の区分所有者に求償できます(ウ:正しい)。正答はウです。
区分所有法19条は「各共有者は、規約に別段の定めがない限り、その持分に応じて、共用部分の負担に任じ、共用部分から生ずる利益を収取する」と規定します。共用部分の保存行為は各共有者が単独ですることができ(18条1項ただし書)、その費用は19条により各共有者が持分に応じて負担すべきものであるため、区分所有者が単独で保存行為を行って費用を立て替えた場合は、他の区分所有者に対しその持分割合に応じた額の支払(求償)を請求できます。ウが正答。アについて、19条本文は「規約に別段の定めがない限り、持分に応じて」と規定しており、規約で変更可能です。アは誤り。イについて、19条は負担と収益を「その持分に応じて」という同一基準で規定しており、費用負担なく収益だけを受け取ることはできません。イは誤り。エについて、規約に特別の定めがあるときは、共用部分の管理に伴い必要となる専有部分の保存行為等を集会の決議で決することができ(18条4項・2026年4月1日施行)、専有部分に関する費用でも規約や集会の決議に基づいて扱われる場面があるため、「常に各区分所有者が個別に負担」とするエは誤り。
費用負担(区分所有法19条〜21条)の体系的整理はマン管試験の基礎論点です。法定原則(19条):「持分に応じた費用負担・収益収取」であり、持分は原則として専有部分の床面積割合(14条1項)です。規約による変更(19条・規約別段の定め):①均等割(各住戸均等負担)、②用途別差異(住居と店舗で異なる割合)、③特定費目の特別徴収(管理費とは別に特定修繕費を徴収等)が可能です。保存行為費用の求償(区分所有法19条):共有者の一人が保存行為(緊急修繕等)を行い費用を支出した場合、各共有者は持分に応じて共用部分の負担に任ずるとされている(19条)ことから、他の共有者(区分所有者)に対してその持分割合に応じた支払を請求できます(民法上の共有でも、各共有者は持分に応じて管理の費用を支払う・民法253条1項)。費用の立替え・求償が認められる典型例:①管理者不在中に緊急の共用部分修繕を区分所有者が行った場合、②管理費未徴収時期に共用部分の費用を一人が立替えた場合。専有部分に関する費用:2026年4月1日施行の改正後の区分所有法18条4項は、共用部分の管理を集会の決議により行う場合において、規約に特別の定めがあるときは、当該共用部分の管理に伴い必要となる専有部分の保存行為等を集会の決議で決することができるとしており、共用部分の変更に伴う場合も同様です(17条3項)。この決議で専有部分の保存行為等の態様や費用の分担に関する事項を定めるときは、区分所有者の利用状況や支払った対価その他の事情を考慮して、区分所有者間の利害の衡平が図られるようにしなければなりません(17条4項・18条5項)。標準管理規約でも管理費・修繕積立金・使用料等について詳細に規定しています。費用負担の連帯性については区分所有法上の明文がなく、各区分所有者が持分割合に応じて負担するのが原則です。
- 建物の区分所有等に関する法律第19条・第18条e-Govで原文を読む
- 民法第253条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

