問題
管理組合法人の代理権に関する次の記述のうち、区分所有法47条の規定によれば、最も適切なものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
管理組合法人は、保険金の請求・受領も含めた法人の事務について、区分所有者(保険金等については、その請求権を持つ人)を代理する立場にあります(ア:正しい)。この代理権に制限を加えても、その制限を知らなかった第三者には対抗できません(イ:誤り)。区分所有者のために原告や被告になれるのは規約か集会の決議がある場合に限られ、当然にできるわけではありません(ウ:誤り)。保険金等の請求・受領に関して集会の決議で原告や被告になったときは、その保険金等の請求権を持つ人に通知しなければならず、区分所有者への通知だけでは足りません(エ:誤り)。正答はアです。
区分所有法47条6項は「管理組合法人は、その事務(保険金等の請求及び受領を含む。第八項において同じ。)に関し、区分所有者(保険金等の請求及び受領にあつては、保険金等の請求権を有する者。同項において同じ。)を代理する」と規定します。アが正答。イについて、同条7項は「管理組合法人の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない」と規定しており、対抗できるとするイは誤りです。ウについて、同条8項は「管理組合法人は、規約又は集会の決議により、その事務に関し、区分所有者のために、原告又は被告となることができる」と規定しており、規約又は集会の決議が必要です。エについて、同条9項3号は、集会の決議により保険金等の請求及び受領に関し原告又は被告となったときは、遅滞なく「保険金等の請求権を有する者(区分所有者を除く。)」にその旨を通知しなければならないと規定しており、保険金等の請求権を有する者への通知を不要とするエは誤りです。
管理組合法人の対外的な権限は区分所有法47条6項〜9項に整理されています。代理権の範囲(6項)は、通常の管理事務に加え保険金等の請求及び受領も含み、代理される相手は原則として区分所有者ですが、保険金等の請求・受領については「保険金等の請求権を有する者」とされています。この者は、区分所有者のほか、区分所有者であった者(書面又は電磁的方法で別段の意思表示をした者を除く)に限られます(26条2項の定義を47条でも用いる)。代理権に加えた制限は内部的には有効ですが、善意の第三者には対抗できません(7項)。これは、取引の相手方が管理組合法人内部の制限を知り得ない場合にまで制限の効力を及ぼすと取引の安全を害するためです。原告又は被告となる資格(8項)は、規約又は集会の決議という根拠を要する点が代理権(6項)とは異なり、区分所有者のために訴訟の当事者となるには、あらかじめ規約で定めるか、個別に集会の決議を得る必要があります。管理組合法人が原告又は被告となったときの通知義務(9項)は、①規約により事務に関し原告又は被告となったとき→区分所有者に通知、②規約により保険金等の請求及び受領に関し原告又は被告となったとき→保険金等の請求権を有する者に通知、③集会の決議により保険金等の請求及び受領に関し原告又は被告となったとき→保険金等の請求権を有する者(区分所有者を除く)に通知、という3類型に分かれ、通知の相手方が場合によって異なります。これらの規定は、管理組合法人が区分所有者全員のために法律行為・訴訟行為を行う際の権限の外部的な効力と、関係者への情報提供義務を定めたものであり、日常の管理事務の遂行と、保険金請求・訴訟という個別の局面とで規律が使い分けられている点を正確に理解することが必要です。
- 建物の区分所有等に関する法律第47条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
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執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

