マン管 民法・区分所有法 問83:標準管理規約
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
標準管理規約(単棟型)における管理規約の変更・設定に関する次の記述のうち、区分所有法および標準管理規約の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- ア管理規約の変更(設定・廃止を含む)は、区分所有者及び議決権の各3/4以上の多数による総会決議が必要であるが、一部の区分所有者に特別の影響を及ぼす場合には、当該区分所有者の承諾も必要となる。正答
- イ管理規約は総会で設定・変更されるが、一度設定された規約を廃止するためには区分所有者全員の同意が必要である。
- ウ管理規約の設定は、マンション分譲時に分譲会社(売主)が一方的に定めることはできず、区分所有者全員の承認を経た後でなければ効力を生じない。
- エ管理規約の変更を行う総会において、特別の影響を受ける区分所有者が反対しても、各3/4以上の決議があれば当該区分所有者の承諾なく変更の効力が生じる。
AI解説(初心者・標準・上級)
理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠条文・標準管理規約・国土交通省ガイドラインも明記。
規約変更は各3/4以上の特別決議が必要で、特別の影響を受ける区分所有者の承諾も必要です(ア:正しい)。規約廃止は全員同意ではなく各3/4以上の決議で可能です(イ:誤り)。分譲時に分譲業者が規約を設定できます(ウ:誤り)。特別の影響を受ける区分所有者の承諾なしには変更できません(エ:誤り・承諾が必要)。正答はアです。
区分所有法31条1項は「規約の設定・変更・廃止は、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議によってする。この場合において、規約の設定・変更・廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない」と規定します。「各3/4以上の決議」と「特別の影響を受ける区分所有者の承諾」の両方が必要です。アが正答。イについて、規約の廃止も区分所有法31条1項の適用を受け、各3/4以上の決議で可能です(全員同意は不要)。イは誤り。ウについて、区分所有法32条は「最初に建物の専有部分の全部を所有する者(分譲業者等)は、公正証書によって規約を設定することができる」と規定し、分譲時に分譲業者が単独で規約を設定することを認めています(公正証書規約)。ウは誤り。エについて、31条1項後段は特別の影響を受ける区分所有者の承諾を「決議の要件」として位置付けており、承諾がなければ規約変更の効力は生じません。「承諾なく変更の効力が生じる」は誤りです。エは誤り。
区分所有法31条(規約の変更等)の「特別の影響」論点はマン管試験の最重要テーマの一つです。「特別の影響を及ぼす」の意義:規約変更等によって一部の区分所有者が他の区分所有者より「格別に不利益な扱いを受けること」を意味します。単なる不利益では足りず、「規約変更の必要性・合理性と対比して当該区分所有者の不利益の程度が受忍限度を超える」という最高裁の判断基準があります(最判平成10年10月22日・ペットの飼育条件変更規約変更)。「特別の影響」が認められる典型例:①特定の区分所有者の専用使用権を廃止・縮小する規約変更(当該使用者の承諾が必要)、②特定区分所有者の管理費負担を大幅に増加させる変更(当該区分所有者の承諾が必要)、③特定住戸にのみ不利に働く用途制限の追加等。「特別の影響」が認められない例(承諾不要):①全区分所有者に均等に適用される制限(ペット禁止規約等)、②合理的な管理費改定(均等な負担増・値上げ等)、③共用部分の一般的な利用制限の追加。分譲時公正証書規約(区分所有法32条):①最初の全部所有者(分譲業者)が公正証書で規約を設定できる、②設定できる内容:専有部分の範囲(4条2項)・共用部分の範囲(5条2項)・敷地利用権(22条2項等)・管理費の割合等の特例、③第一号規約(一括設定規約)は分譲業者の意向が反映されるため、購入者は内容を事前確認すべきです。規約の変更・廃止の手続(31条):①案の作成(理事会で審議)→②通常総会・臨時総会の招集(変更内容を招集通知に記載・43条3項)→③総会での審議・決議(各3/4以上)→④特別の影響を受ける区分所有者の承諾取得→⑤規約の改正・製本・保管(署名捺印・公証人による認証等の手続は不要ですが原本保管が必要)。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。