マン管
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

マン管 民法・区分所有法 問84|所有者不明専有部分管理命令・管理不全専有部分管理命令

問題

マン管 | 民法・区分所有法 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

区分所有法に定める所有者不明専有部分管理命令及び管理不全専有部分管理命令に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

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答え合わせ

正解は イ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

自信の3択

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解説

持ち主が誰か分からない、または持ち主の居場所が分からない専有部分について、裁判所は、利害関係人の請求があり、必要と認めるときに、「所有者不明専有部分管理人」による管理を命じることができます。裁判所が請求なしに自分の判断で命じるものではありません(ア:誤り)。管理人が選ばれると、その専有部分などを管理・処分する権利は管理人だけが持つことになります(イ:正しい)。一方、持ち主の管理が不適当で他人に迷惑をかけている専有部分について選ばれる「管理不全専有部分管理人」は、集会で議決権を使うことはできません(ウ:誤り)。また、その専有部分を処分するための裁判所の許可には、区分所有者本人の同意が必要です(エ:誤り)。正答はイです。

区分所有法46条の3第1項は、所有者不明専有部分管理人が選任された場合には、所有者不明専有部分管理命令の対象とされた専有部分又は共有持分、命令の効力が及ぶ動産・共用部分及び附属施設に関する権利・敷地利用権などの「所有者不明専有部分等」の「管理及び処分をする権利は、所有者不明専有部分管理人に専属する」と規定します。イが正答。アについて、46条の2第1項は、裁判所は、区分所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができない専有部分について、必要があると認めるときは「利害関係人の請求により」所有者不明専有部分管理命令をすることができると規定しており、職権で発するものではありません。ウについて、46条の9第2項は「管理不全専有部分管理人は、集会において議決権を行使することができない」と規定しています。エについて、46条の9第4項は「管理不全専有部分管理命令の対象とされた専有部分の処分についての前項の許可をするには、その区分所有者の同意がなければならない」と規定しており、区分所有者の同意が必要です。

2026年4月1日施行の改正で、区分所有法に、専有部分を対象とする2つの管理命令制度が新設されました(46条の2〜46条の12)。いずれも裁判所が「利害関係人の請求により」発し、命令の中で管理人を選任しなければならない点(46条の2第4項・46条の8第3項)は共通ですが、対象と権限の強さが異なります。①所有者不明専有部分管理命令(46条の2)は、区分所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができない専有部分(共有の場合は共有持分)が対象です。管理人が選任されると、所有者不明専有部分等の管理及び処分をする権利は管理人に「専属」し(46条の3第1項)、所有者不明専有部分等に関する訴えは管理人を原告又は被告とします(46条の4第1項)。②管理不全専有部分管理命令(46条の8)は、区分所有者による専有部分の管理が不適当であることによって他人の権利又は法律上保護される利益が侵害され、又は侵害されるおそれがある場合が対象です。管理人は管理及び処分をする「権限を有する」と定められ、①のような「専属」の規定はなく(46条の9第1項)、集会で議決権を行使することはできず(同条2項)、専有部分の処分について裁判所が許可をするには区分所有者の同意が必要です(同条4項)。両者とも、保存行為と、性質を変えない範囲内での利用・改良行為を超える行為には裁判所の許可が必要ですが、許可がないことを対抗できない相手方は、①では「善意の第三者」(46条の3第2項ただし書)、②では「善意でかつ過失がない第三者」(46条の9第3項ただし書)と異なります。管理人は、所有者のために善良な管理者の注意をもって権限を行使する義務を負い(46条の5第1項・46条の10第1項)、任務違反で著しい損害を与えたこと等の重要な事由があれば利害関係人の請求により裁判所が解任でき、正当な事由があれば裁判所の許可を得て辞任できます(46条の6・46条の11)。所有者不明専有部分管理人は、所有者不明専有部分等から裁判所が定める額の費用の前払及び報酬を受けることができ、管理に必要な費用及び報酬は所有者の負担となります(46条の7)。このほか、共用部分を対象とする管理不全共用部分管理命令(46条の13)も設けられています。「専属する」か「権限を有する」か、議決権・処分の同意、第三者保護の要件の違いを対にして押さえることが重要です。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

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