問題
マンション(中古区分所有建物)の売買における契約不適合責任(民法562条〜572条)に関する次の記述のうち、2020年4月1日施行の改正民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
改正民法では追完請求・代金減額請求・損害賠償・解除の4つの権利が認められます(ア:「代金減額請求は認められない」は誤り)。不適合が重大で催告が無意味な場合は無催告解除も可能です(イ:誤り)。1年以内の通知義務は知った時から1年ですが、権利行使の時効は5年(主観)または10年(客観)です(ウ:誤り)。4つの権利全て行使できます(エ:正しい)。正答はエです。
改正民法562条〜572条は契約不適合責任として以下の権利を買主に認めます:①追完請求(562条:修補・代替物引渡・不足分引渡)、②代金減額請求(563条:追完不可または追完なき場合)、③損害賠償請求(564条により415条の規定による。売主に帰責事由がないときは請求できない)、④解除(564条により541条・542条の規定による)。買主は不適合の内容によってこれらを選択・組み合わせて行使できます。エが正答。アについて、代金減額請求(563条)は追完請求(562条)が認められない場合や相当期間を定めた催告後も追完されない場合に行使できます。「代金減額請求は認められない」は誤り。イについて、民法541条(催告解除)は相当期間を定めた催告が原則ですが、542条(無催告解除)は「債務の全部の履行が不能な場合・契約目的の達成が不可能な場合等」に無催告での解除を認めています。マンションに重大な欠陥があって修補が不可能な場合は無催告解除も可能です。イは誤り。ウについて、買主の通知義務(566条)は「不適合を知った時から1年以内に売主に通知」しなければ権利を失いますが、通知後の権利行使は「通知から1年」ではなく「民法消滅時効(主観5年・客観10年・166条)」に従います。「通知から1年以内」は誤り。ウは誤り。
改正民法の契約不適合責任(562条〜572条)とマンション売買への適用はマン管試験の最重要論点です。旧法(瑕疵担保責任)との比較:旧法→改正法の変更点:①責任の範囲:「隠れた瑕疵のみ」→「契約の内容に適合しないもの全て(隠れているか否か問わず)」に拡大。②権利の種類:旧法=損害賠償・解除のみ→改正法=追完・減額・損害賠償・解除の4つ。③時効期間:旧法=知った時から1年(除斥期間)→改正法=通知義務(知った時から1年)+権利行使の時効(166条・主観5年or客観10年)に分離。追完請求(562条)の具体例:マンション売買で①外壁のひび割れ(修補を請求できる・562条1項)、②雨漏り(修補・修繕費相当の代替物引渡・不足分引渡から買主が選択)。追完不能・追完拒絶・相当期間経過の場合は代金減額請求(563条)へ移行。通知義務(566条)の注意点:①「不適合を知った時から1年以内の通知」を怠ると権利喪失(566条但書:売主が知っていた・重大な過失で知らなかった場合は除外)、②通知は、権利行使の意思まで示す必要はなく、不適合の種類や範囲を売主が把握できる程度に伝えることが求められると解されています。③通知期間の制限は「種類又は品質」の不適合に関するもので、数量の不適合には適用されません。中古マンション売買での実務:①「現況売買・瑕疵担保免責(特約)」の条項が使われる場合があるが、改正民法下でも「契約不適合責任を免除する特約」は有効(572条・ただし売主が知っている欠陥を告げなかった場合は免責特約無効)、②宅建業者が売主の場合は、通知期間を引渡しの日から2年以上とする特約を除き、民法の規定より買主に不利な特約は無効とされます(宅建業法40条)。マンション管理士試験での関連:中古マンション売買後に発覚した欠陥(共用部分の漏水影響・専有部分への水漏れ等)で売主の責任が問われる場面が出題されます。
- 民法第562条・第541条e-Govで原文を読む
- 宅地建物取引業法第40条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

