労働安全衛生法14労働安全衛生法

社労士 労働安全衛生法 問14:労働安全衛生法

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision

労働安全衛生法に規定する安全衛生教育に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • 事業者は、労働者を雇い入れたときは、その従事する業務に関する安全または衛生のための教育を行わなければならない(雇入時教育)。
  • 事業者は、労働者の作業内容を変更したときも、その変更後の業務に関する安全または衛生のための教育を行わなければならない(作業内容変更時教育)。
  • 事業者は、雇入時教育・作業内容変更時教育のいずれについても、その実施状況を記録し、3年年間保存しなければならない。正答
  • 事業者は、新たに職務に就く職長その他現場監督者に対して、安全または衛生のための教育(職長教育)を行わなければならないが、職長教育の実施義務は製造業・建設業等の特定業種に限定されている。
  • 危険または有害な業務(安衛法で定める特別教育が必要な業務)に労働者を就かせる場合、事業者はあらかじめ特別教育を行い、その記録を3年年間保存しなければならない。
正答:事業者は、雇入時教育・作業内容変更時教育のいずれについても、その実施状況を記録し、3年年間保存しなければならない。

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正答はウ(誤っている記述)です。

安全衛生教育の種類は大きく3つあります:①雇入時教育、②作業内容変更時教育、③特別教育です。

誤りの核心(ウ): 雇入時教育・作業内容変更時教育には、法令上の記録保存義務の規定がありません。記録保存義務(3年年間)があるのは特別教育(危険・有害業務への就業前教育)のみです。

雇入時・作業内容変更時教育も実施は必須ですが、記録保存まで法律で義務付けられているのは特別教育だけという点が試験頻出の違いです。実務では雇入時教育も記録を残すことが推奨されていますが、法定義務ではありません。

標準試験対策の基準レベル

安全衛生教育の3区分と記録保存義務の有無:

| 教育種類 | 根拠条文 | 対象 | 記録保存義務 |

|---|---|---|---|

| 雇入時教育 | 第59条第1項 | 新規採用労働者全員 | なし(法定外・行政指導で推奨) |

| 作業内容変更時教育 | 第59条第2項 | 作業内容変更労働者 | なし(法定外・行政指導で推奨) |

| 特別教育 | 第59条第3項・施行規則第36条 | 危険・有害業務従事者(フォークリフト・電気取扱等) | 3年年間保存(施行規則第38条) |

| 職長教育 | 第60条 | 新たに職長等に就く者 | なし(法定外) |

職長教育の対象業種(エの根拠):

職長教育(第60条)の実施義務は「製造業・建設業・電気業・ガス業・自動車整備業・機械修理業等」の特定業種に限定されています(安衛令第19条)。金融業・小売業・飲食店業等は職長教育の法的義務がありません。

各選択肢の精査:

  • ア(正): 雇入時教育→第59条第1項。業種・規模を問わず全事業場で義務。
  • イ(正): 作業内容変更時教育→第59条第2項。「変更したとき」が要件。
  • ウ(誤): 雇入時・変更時教育に記録保存義務はない。記録保存義務は特別教育のみ。
  • エ(正): 職長教育は特定業種限定(安衛令第19条)。
  • オ(正): 特別教育の記録は施行規則第38条で3年年間保存義務。
上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

【安全衛生教育の体系設計:「一般→特殊→危険」の三段階アプローチ】

安衛法の安全衛生教育は「一般的安全衛生意識の醸成(雇入時・作業内容変更時教育)→特定業務での危険認識(特別教育)→管理・監督能力の開発(職長教育・管理者向け研修)」という三段階で設計されています。

雇入時教育の法定教育事項(安衛則第35条)は機械・設備・材料の危険性、作業手順、整理整頓、事故時の応急措置等の8項目ですが、一部業種(危険業種以外のサービス業・金融業等)では一部項目を省略できる規定があります(第35条第1項ただし書き)。

【特別教育の記録保存3年の実務的重要性:労災発生時の証明】

特別教育の記録保存(3年年)が法定義務とされている理由は、労災発生時に「適切な特別教育を行ったこと」の証明が求められるからです。特別教育を受けていない者に危険業務を行わせた場合、安衛法違反(第119条・6月以下の懲役または50万円以下の罰金)に問われます。さらに労災の損害賠償訴訟(民法・安全配慮義務)でも「特別教育の記録がない=適切な教育を怠った使用者過失の証拠」となり得ます。

【雇入時教育の「記録推奨」の実務的根拠:安全配慮義務と間接的証拠機能】

法定義務ではないにもかかわらず、実務で雇入時教育の記録保存が推奨される理由:

1. 安全配慮義務の証明: 民法第415条・労働契約法第5条の安全配慮義務違反による損害賠償請求に対し、「教育を実施した」事実の証拠として機能

2. 厚生労働省指導: 労基署の調査・指導で「教育記録の管理状況」を確認されることがあり、記録なしは指導対象

3. ISO45001(労働安全衛生マネジメントシステム)要求事項: ISO認証取得事業場では、雇入時教育も含む全安全教育の記録が必須

特別教育の記録項目(施行規則第38条):教育を受けた労働者の氏名・日時・内容・実施者の氏名。

【職長教育の内容と「職長教育免除」のルール:社労士知識の深掘り】

職長教育(第60条)の法定教育事項(安衛則第40条):

1. 作業方法の決定・労働者の配置に関すること

2. 労働者に対する指導・監督の方法に関すること

3. 危険性・有害性の調査(リスクアセスメント)に関すること

4. 異常時の措置に関すること

5. その他(安全衛生教育に関することなど)

なお、大学・高専の工学科等を卒業し、1年以上その業務の実務経験がある者は、職長教育の科目の一部を省略できる規定があります(安衛則第40条第3項)。

社労士試験では「記録保存義務がある/ない教育の区別」と「職長教育の対象業種の限定」が繰り返し出題されます。特別教育3年年保存は条文に明記された数値として必ず押さえてください。

根拠: 労働安全衛生法第59条・第60条・第61条、同法施行規則第35条(雇入時教育8事項)・第38条(特別教育記録保存)・第40条(職長教育内容)・安衛令第19条(職長教育対象業種)。確認日2026-06-08。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 労働安全衛生法第59条(雇入時・作業内容変更時教育)・第60条(職長教育)・第61条(特別教育)、同法施行規則第35条・第38条 <!-- 監修確定 2026-06-08(legal-reviser): ウが誤り。雇入時教育・作業内容変更時教育(第59条第1・2項)には**法令上の記録保存義務の規定がない**(行政指導・推奨ではあるが法定義務ではない)。記録保存義務({{TOKUBETSU_KYOIKU_KIROKU_HOZON}}年)があるのは「特別教育」(第59条第3項・施行規則第38条)のみ。ア(雇入時教育)・イ(作業内容変更時教育)・エ(職長教育は特定業種限定・製造業・建設業等)・オ(特別教育記録3年保存)はいずれも正しい。正答ウで一意性確保。 --> 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

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