社労士
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

社労士 労働安全衛生法 問8|衛生管理者の選任・資格

問題

社労士 | 労働安全衛生法 | 令和9年度(2027年度)試験対応・数値確認日 2026-10-01

労働安全衛生法に規定する衛生管理者の選任および資格に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。

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答え合わせ

正解は エ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はエ(正しい記述)です。

衛生管理者に選任できる者は、衛生管理者免許(第1種・第2種)の保有者だけではなく、医師・歯科医師・労働衛生コンサルタントも衛生管理者として選任することができます(安衛規則第10条第1号〜第3号。このほか第4号の「厚生労働大臣の定める者」)。

アは誤りです。衛生管理者の選任義務は業種を問わず全業種の50人以上事業場に適用されます(安全管理者と混同しやすい点です)。イは誤りです。農林畜水産業・鉱業・建設業・製造業・電気業・ガス業・水道業・熱供給業・運送業・自動車整備業・機械修理業・医療業・清掃業では、第2種免許保有者を衛生管理者に選任することはできません(安衛規則第7条第1項第3号)。ウは誤りです。専任義務(他の業務と兼任しない衛生管理者)が発生するのは常時1,000人を超える事業場(1,001人以上)です。200〜500人の事業場では専任義務はありません。オは誤りです。報告先は都道府県労働局長ではなく所轄労働基準監督署長で、選任期限も30日ではなく14日以内です(施行規則第7条第1項第1号・第3項)。

衛生管理者の選任人数(安衛規則第7条第1項):

事業場規模(常時使用労働者数)選任人数専任義務
50人〜200人1人以上なし
201人〜500人2人以上なし
501人〜1,000人3人以上なし
1,001人〜2,000人4人以上1人以上専任
2,001人〜3,000人5人以上1人以上専任
3,001人以上6人以上1人以上専任

第1種・第2種の使い分け:

免許の種類選任できる業種
第1種衛生管理者免許全業種(制限なし)
第2種衛生管理者免許農林畜水産業・鉱業・建設業・製造業・電気業・ガス業・水道業・熱供給業・運送業・自動車整備業・機械修理業・医療業・清掃業以外の業種(安衛規則第7条第1項第3号ロ)

したがって有害業務が多い製造業・建設業・医療業等では第1種免許が必要であり、金融業・小売業・情報通信業等のいわゆる「第3次産業系」では第2種でも選任できます。

衛生管理者の選任・報告(施行規則第7条):

  • 選任期限: 選任事由発生後14日以内
  • 報告先: 所轄労働基準監督署長(都道府県労働局長ではない)
  • 報告の方法: 選任後遅滞なく、電子情報処理組織を使用して報告(安衛規則第7条第3項)

各選択肢の解説:

  • ア(誤): 衛生管理者の選任義務は全業種(安全管理者は一定業種のみ)。サービス業・教育業・金融業にも適用。
  • イ(誤): 第2種免許保有者を選任できるのは、第3号イの業種(製造業・建設業・医療業等)以外の業種に限られる(安衛規則第7条第1項第3号)。「すべての業種で選任できる」は誤り。
  • ウ(誤): 専任義務は常時1,000人を超える事業場(1,001人以上)。200〜500人では専任義務なし。
  • エ(正): 医師・歯科医師・労働衛生コンサルタントは衛生管理者に選任可(施行規則第10条第1号〜第3号)。
  • オ(誤): 報告先は所轄労働基準監督署長(都道府県労働局長ではない)。また選任期限は14日以内(30日ではない)。

【衛生管理者制度の体系と「全業種適用」の理由】

安全管理者は建設業・製造業等の危険業種にしか選任義務がない(安衛法第11条)のに対し、衛生管理者は全業種の50人以上事業場に選任義務があります(安衛法第12条)。この差異は、「安全(機械・設備による労働災害防止)は危険業種に集中するが、衛生(健康障害・職業病・メンタルヘルス)はオフィス系業種を含む全業種に等しく問題になる」という考え方を反映していると説明されます。

【第1種・第2種の取得・試験と実務上の棲み分け】

第1種衛生管理者免許と第2種衛生管理者免許の主な違い:

比較第1種第2種
試験範囲有害業務に係る科目を含む有害業務に係る科目を含まない
応用範囲全業種で使用可能安衛規則第7条第1項第3号イの業種以外

社労士が顧問先の衛生管理者選任を支援する際、顧問先の業種が安衛規則第7条第1項第3号イの業種に該当するかどうかを確認し、適切な免許種別を持つ候補者を選ぶことが必要です。

【選任期限14日と「事由発生日」の解釈】

「選任事由の発生した日から14日以内に選任する」(施行規則第7条第1項柱書)の「事由発生日」とは:

  • 新たに50人以上になった日(初めて選任義務が発生した日)
  • 在任中の衛生管理者が退職・死亡・資格喪失等で欠員が生じた日

実務上、衛生管理者が突然退職した場合に14日以内に後任を選任できないケースが発生しやすいです。社労士は顧問先に対して「衛生管理者の後継者の育成・資格取得支援」を予防的に提案することが重要です。

【衛生管理者の職務(安衛法第12条・規則第11条)と実務上の活用】

衛生管理者の主な職務:

1. 毎週1回以上の作業場巡視(施行規則第11条)

2. 衛生に係る技術的事項の管理

3. 健康診断実施の補助・結果管理

4. 衛生委員会・安全衛生委員会への出席

5. ストレスチェックの実施補助(現行は50人以上義務)

産業医が「医師」要件を持つ高度専門職として機能するのに対し、衛生管理者は「日常的な衛生管理の実行者」として機能する役割分担です。社労士は産業医・衛生管理者・安全衛生委員会という三者が有機的に連携する体制を顧問先で構築することが、安全衛生コンサルティングの理想的な姿です。

根拠: 労働安全衛生法第12条(衛生管理者の選任)・第12条の2(安全衛生推進者・衛生推進者)、労働安全衛生規則第7条(第1項=選任期限・業種区分・衛生管理者数・専任義務、第3項=所轄労働基準監督署長への報告)・第10条(衛生管理者の資格)・第11条(巡視)。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 労働安全衛生法第12条(衛生管理者の選任義務)・第12条の2(安全衛生推進者・衛生推進者)、労働安全衛生規則第7条(衛生管理者数・専任義務・報告先)・第10条(衛生管理者として選任できる者・医師/歯科医師/労働衛生コンサルタント)・第11条(職務・週1回巡視) 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

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