社労士
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

社労士 労働安全衛生法 問9|安全委員会・衛生委員会・安全衛生委員会

問題

社労士 | 労働安全衛生法 | 令和9年度(2027年度)試験対応・数値確認日 2026-10-01

労働安全衛生法に規定する安全委員会・衛生委員会・安全衛生委員会に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。

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答え合わせ

正解は ア
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はア(誤っている記述)です。

安全委員会の設置義務業種は、常時50人以上で林業・鉱業・建設業・製造業(一部)・運送業(一部)・自動車整備業・機械修理業・清掃業、常時100人以上でその他の製造業・電気業・ガス業等(安衛令第8条第1号・第2号)で、農業・水産業は含まれません。アが「農業・林業・水産業・鉱業・建設業・製造業等」と農業・水産業を含めている点が誤りです(林業は含まれるため林業の記載自体は誤りではありませんが、農業・水産業の記載が過剰)。

イは正しく、衛生委員会は全業種50人以上で義務があり、安全衛生委員会への統合も可能です。ウは正しく、月1回以上の開催・周知義務があります。エは正しく、衛生委員会の調査審議事項が正確に述べられています。オは正しく、議事録の3年間保存義務があります(安衛規則第23条第4項)。

「農業・林業・水産業」の位置付け(社労士試験の頻出ひっかけ):

  • 林業: 安衛令第2条第1号により総括安全衛生管理者100人以上・安全管理者50人以上(安衛令第3条)・安全委員会50人以上で義務(安衛令第8条第1号)。
  • 農業・水産業: 総括安全衛生管理者・安全管理者・安全委員会のいずれの選任義務業種にも該当しない(衛生委員会のみ全業種50人以上で適用)。

林業と農業・水産業の扱いの違いは混同しやすく、社労士試験で頻出のひっかけ論点です。

議事録の取扱い(安衛規則第23条):

  • 開催の都度、①委員会の意見及び当該意見を踏まえて講じた措置の内容、②議事で重要なもの、を記録(第4項)
  • 3年間保存(第4項)
  • 議事の概要の周知:開催の都度、遅滞なく、各作業場の見やすい場所への掲示・書面の交付・電磁的記録の提示等の方法で周知(第3項)

各選択肢の解説:

  • ア(誤・正答): 「農業・水産業」は安全委員会の設置義務業種に含まれない(安衛令第8条)。林業は含まれるため、農業・水産業を併記したアの列挙が過剰で誤り。
  • イ(正): 衛生委員会は全業種50人以上(第18条)。安全衛生委員会への統合可能(第19条)。
  • ウ(正): 月1回以上の開催(安衛規則第23条第1項)・周知義務(同第3項)。
  • エ(正): 衛生委員会の調査審議事項(第18条第1項各号)が正確。第3号の労働災害の原因・再発防止対策は「衛生に係るもの」に限られる(安全に係るものは安全委員会・第17条第1項)。
  • オ(正): 議事録3年間保存(安衛規則第23条第4項)。

【安全委員会・衛生委員会の二本立て構造の立法趣旨】

安全委員会(第17条)と衛生委員会(第18条)は別々に規定され、両方を設けなければならない事業場は、それぞれに代えて安全衛生委員会を設置することが「できる」(第19条第1項)とされています。安全(機械・設備の危険による労働災害)と衛生(健康障害・健康の保持増進)は必要な専門性が異なるため別立てにしつつ、統合も認めている構造です。

社労士は、統合運営の効率と、安全・衛生それぞれの議題を十分に審議できるかを顧問先と検討した上で、委員会の実質化を支援します。

【安全委員会・衛生委員会の設置要件比較(業種別細目)】

委員会設置義務規模対象業種根拠
安全委員会業種により常時50人以上または100人以上50人以上:林業・鉱業・建設業・製造業の一部(木材・木製品、化学工業、鉄鋼業、金属製品、輸送用機械器具)・道路貨物運送業・港湾運送業・自動車整備業・機械修理業・清掃業/100人以上:その他の製造業・電気業・ガス業・熱供給業・水道業・通信業・各種商品卸売小売業等安衛法第17条・安衛令第8条
衛生委員会常時50人以上全業種安衛法第18条
安全衛生委員会両方の設置義務がある場合安全委員会の設置義務がある事業場安衛法第19条

【委員会の委員構成(安衛法第17条・第18条)】

委員衛生委員会(第18条)の例
議長総括安全衛生管理者またはそれ以外の者で事業の実施を統括管理するもの等のうちから事業者が指名した者(1人・第18条第2項第1号)
衛生管理者衛生管理者のうちから事業者が指名した者(同項第2号)
産業医産業医のうちから事業者が指名した者(同項第3号)
衛生の経験者当該事業場の労働者で、衛生に関し経験を有するもののうちから事業者が指名した者(同項第4号)
労働者側議長以外の委員の半数は、過半数組合(ない場合は過半数代表者)の推薦に基づき指名(第18条第4項で準用する第17条第4項)

【「月1回以上の開催」要件の実務的な落とし穴】

「毎月少なくとも1回開催」という要件は、暦月ごとに1回以上開催することが必要です。「4月に2回開催したから5月は免除」ではありません。また、開催したとしても:

  • 開催の記録(出席者・審議内容・決議事項)がないと「開催したこと」の証明ができない
  • 委員会の意見・措置の内容等の記録の作成・3年保存(安衛規則第23条第4項)を怠れば安衛法違反となる

実務上、年間の委員会スケジュールをあらかじめ確定し、開催案内→会議→議事録作成→周知という一連のフローをルーティン化することが月1回要件の確実な履行に直結します。

【衛生委員会の調査審議事項の範囲(近年の拡大)】

安衛法第18条第1項で定める衛生委員会の調査審議事項は以下のとおりです:

1. 第1号: 労働者の健康障害防止の基本対策

2. 第2号: 労働者の健康の保持増進を図るための基本対策

3. 第3号: 労働災害の原因・再発防止対策(衛生に関するもの)

4. 第4号: 前3号のほか、労働者の健康障害防止・健康保持増進に関する重要事項

「第4号」の包括規定により、法令で明示されていない事項(例:テレワーク中の健康管理・感染症対策・高ストレス者フォロー・育児・介護による健康影響)も衛生委員会の審議事項として取り扱えます。これは社会情勢の変化に委員会制度が追随できるための設計です。

ストレスチェック制度(安衛法第66条の10)の集団分析の結果を踏まえた職場環境の改善なども、第4号の重要事項として審議の対象になり得ます。

【産業医との委員会連携】

産業医と衛生委員会の関係は、条文上次のように定められています:

  • 事業者は、産業医の勧告を受けたときは、勧告の内容等を衛生委員会又は安全衛生委員会に報告しなければならない(安衛法第13条第6項)
  • 事業者は、産業医が辞任したとき又は産業医を解任したときは、遅滞なく、その旨及びその理由を衛生委員会又は安全衛生委員会に報告しなければならない(安衛則第13条第4項)
  • 産業医は、衛生委員会又は安全衛生委員会に対して、労働者の健康を確保する観点から必要な調査審議を求めることができる(安衛則第23条第5項)

社労士はこの産業医-衛生委員会の情報連携の枠組みを顧問先で整備し、「記録に残らない口頭指示・個別対応」から「委員会審議→議事録→周知」という透明なプロセスへの転換を支援することが、安全衛生コンサルティングの核心です。

根拠: 労働安全衛生法第17条(安全委員会)・第18条(衛生委員会)・第19条(安全衛生委員会)、労働安全衛生規則第23条(委員会の招集・議事録・周知・保存)、安衛令第8条(安全委員会の設置対象業種)。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 労働安全衛生法第17条(安全委員会)・第18条(衛生委員会)・第19条(安全衛生委員会)、労働安全衛生規則第23条(委員会の開催・議事の概要の周知・記録の3年間保存)、労働安全衛生法施行令第8条(安全委員会を設けるべき事業場) 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

この問題の関連トピック

  • 安全委員会・衛生委員会・安全衛生委員会(設置要件・調査審議事項・議事録保存
  • 頻出度A

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