問題
健康保険組合の組織、設立及び規約に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはいくつあるか。 - ア. 健康保険組合は、適用事業所の事業主、その適用事業所に使用される被保険者及び任意継続被保険者をもって組織する。 - イ. 一又は二以上の適用事業所について常時700人以上の被保険者を使用する事業主は、健康保険組合を設立することができる。また、適用事業所の事業主が共同して健康保険組合を設立する場合は、被保険者の数が合算して常時3,000人以上でなければならない。 - ウ. 健康保険組合の規約の変更は、厚生労働省令で定める事項に係るものを含め、すべて厚生労働大臣の認可を受けなければその効力を生じない。 - エ. 保険料に関する事項は、健康保険組合の規約に定めなければならない事項に含まれていない。 - オ. 適用事業所の事業主は、健康保険組合を設立しようとするときは、健康保険組合を設立しようとする適用事業所に使用される被保険者の2分の1以上の同意を得て、規約を作り、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
キーボード:1〜5で選択・Enterで次へ
答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
正しいものはア・イ・オの3個で、正答はウです。
健康保険組合は事業主・被保険者・任意継続被保険者で組織します(第8条)。設立に必要な被保険者数は、単独で常時700人以上、共同なら合算で常時3,000人以上です(第11条・施行令第1条の3)。設立には被保険者の2分の1以上の同意と厚生労働大臣の認可が要ります(第12条)。
ウは省令で定める事項の変更が届出で足りるので誤り、エは保険料に関する事項が規約事項なので誤りです(第16条)。
健康保険組合の組織・設立・規約の整理:
| 項目 | 条文の定め | 根拠 |
|---|---|---|
| 組織 | 事業主・その適用事業所の被保険者・任意継続被保険者 | 第8条 |
| 単独設立 | 常時700人以上の被保険者を使用する事業主 | 第11条第1項・施行令第1条の3第1項 |
| 共同設立 | 被保険者数を合算して常時3,000人以上 | 第11条第2項・施行令第1条の3第2項 |
| 設立の手続 | 被保険者の2分の1以上の同意→規約を作る→厚生労働大臣の認可 | 第12条第1項 |
| 規約事項 | 名称・事務所・設立事業所・組合会・役員・組合員・保険料・財産管理・公告 等 | 第16条第1項 |
| 規約の変更 | 原則は認可。厚生労働省令で定める事項は遅滞なく届出 | 第16条第2項・第3項 |
各選択肢の解説:
- ア(正): 第8条のとおりです。
- イ(正): 第11条が「政令で定める数」とし、施行令第1条の3が第1項の数を700人、第2項の数を3,000人と定めています。
- ウ(誤): 第16条第2項は「厚生労働省令で定める事項に係るものを除く」としており、その変更は第3項の届出で足ります。
- エ(誤): 第16条第1項第7号に「保険料に関する事項」があります。
- オ(正): 第12条第1項のとおりです。
【組織と設立の要件(ア・イ)】
第8条は、健康保険組合を「適用事業所の事業主、その適用事業所に使用される被保険者及び任意継続被保険者」で組織するとしています。設立できる事業主について、第11条第1項は「一又は二以上の適用事業所について常時政令で定める数以上の被保険者を使用する事業主」とし、第2項は適用事業所の事業主が共同して設立する場合に被保険者の数が「合算して常時政令で定める数以上」であることを求めています。これを受けて施行令第1条の3は、第11条第1項の数を700人、同条第2項の数を3,000人と定めています。1人の事業主が複数の適用事業所を合わせて設立する場合は第1項(700人)、別々の事業主が共同する場合は第2項(3,000人)という区別になります。
【設立の手続(オ)】
第12条第1項は、設立しようとする事業主が、設立しようとする適用事業所に使用される被保険者の2分の1以上の同意を得て規約を作り、厚生労働大臣の認可を受けることを求めています。同条第2項により、二以上の適用事業所について設立する場合は、この同意を事業所ごとに得なければなりません。全体を合算して2分の1以上であればよいわけではない点に注意します。
【規約の記載事項と変更(ウ・エ)】
第16条第1項は、名称(第1号)、事務所の所在地(第2号)、設立に係る適用事業所の名称及び所在地(第3号)、組合会(第4号)、役員(第5号)、組合員(第6号)、保険料(第7号)、準備金その他の財産の管理(第8号)、公告(第9号)に関する事項と、厚生労働省令で定める事項(第10号)を規約に定めるよう求めています。規約を変更するときは、第2項により厚生労働大臣の認可を受けなければ効力を生じませんが、かっこ書きで厚生労働省令で定める事項に係るものが除かれており、その変更をしたときは第3項により遅滞なく厚生労働大臣に届け出ます。変更の内容によって「認可」と「届出」に分かれる構造です。
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 健康保険法第8条(組織)・第11条第1項・第2項(設立)・第12条第1項(設立の同意と認可)・第16条第1項第7号・第2項・第3項(規約の記載事項・変更の認可と届出)/健康保険法施行令第1条の3(設立に必要な被保険者の数 700人・3,000人) 確認日: 2026-09-30 出典: e-Gov 法令検索 健康保険法(法令ID 211AC0000000070) https://laws.e-gov.go.jp/law/211AC0000000070 / 健康保険法施行令(法令ID 215IO0000000243) https://laws.e-gov.go.jp/law/215IO0000000243 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

