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法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

社労士 健康保険法 問19|埋葬料・埋葬費——支給要件・額・家族埋葬料との区別

問題

社労士 | 健康保険法 | 令和9年度(2027年度)試験対応・数値確認日 2026-10-01

健康保険における埋葬料・埋葬費に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。

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答え合わせ

正解は ウ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はウです。

埋葬料の額は政令で5万円と定められており(健保法第100条第1項・施行令第35条)、被保険者の年齢・在職期間にかかわらず一律5万円です。ただし健康保険は業務災害以外の死亡等を対象とし(健保法第1条)、労災保険から相当する給付を受けられる場合は行わない(第55条第1項)ため、業務上の死亡では健保の埋葬料は支給されません。ウはこの点を明示しているため正しい記述です。

アは誤りで、「生計を維持していた者」は同居に限定されません。協会けんぽも「同一世帯であるかも問われません」と案内しています。

イは誤りで、「生計を維持していた者がいない場合」に埋葬を行った者に埋葬費が支給されますが、埋葬費の額は実際に要した費用の全額ではなく5万円を上限とする実費です。

エは誤りで、家族埋葬料の支給先は被保険者本人(死亡した被扶養者を扶養していた被保険者)です。第三者への支給ではありません。

オは誤りで、資格喪失後の埋葬料は「資格喪失後3か月以内の死亡」に加え、「継続給付(傷病手当金・出産手当金)を受けている者の死亡」「継続給付を受けなくなった日後3か月以内の死亡」の場合に支給されますが(第105条第1項)、無期限ではありません。

埋葬料・埋葬費・家族埋葬料の比較整理:

給付名根拠条文支給対象支給要件支給額
埋葬料第100条第1項・施行令第35条被保険者により生計を維持していた者(埋葬を行う者)被保険者が死亡した場合5万円
埋葬費第100条第2項埋葬料の支給を受けるべき者がない場合に埋葬を行った者埋葬料の支給を受けるべき者がないとき実費(5万円の範囲内)
家族埋葬料第113条被保険者本人被扶養者が死亡した場合5万円

各選択肢の解説:

  • ア(誤): 第100条第1項の要件は「その者により生計を維持していた者であって、埋葬を行うもの」で、同居は要件になっていません。協会けんぽも「民法上の親族や遺族であることは問われません。また、被保険者が世帯主であるか、同一世帯であるかも問われません」と案内しています。被扶養者認定のような所得要件も条文にはありません。
  • イ(誤): 埋葬費(第100条第2項)の支給額は「実際の費用」ではなく、5万円を上限とする実費です。「実際に要した費用の全額」という記述は誤り。仮に実際の費用が5万円を超えても、5万円が上限となります。
  • ウ(正): 埋葬料は5万円(健保法第100条第1項・施行令第35条)。この額は年齢・被保険者期間にかかわらず一律です。健康保険は業務災害(労災保険法第7条第1項第1号)以外の事由を対象とし(健保法第1条)、労災保険から給付を受けられる場合は行いません(第55条第1項)。本肢はこの労災優先の例外を明示しているため正しい記述です。
  • エ(誤): 家族埋葬料(第113条)の支給先は被保険者本人(死亡した被扶養者を扶養していた被保険者)です。埋葬を実際に行った第三者への支給ではありません。
  • オ(誤): 資格喪失後の埋葬料(健保法第105条第1項)の対象は、①第104条の継続給付を受ける者が死亡したとき、②継続給付を受けていた者がその給付を受けなくなった日後3か月以内に死亡したとき、③その他の被保険者であった者が資格喪失日後3か月以内に死亡したとき。「1年以上被保険者なら無期限」という記述は誤りです。

【埋葬料の制度設計と労災保険の葬祭料との比較】

被保険者の死亡という事象に対しては、健康保険の埋葬料(5万円)と労働者災害補償保険の葬祭料(330,000円+給付基礎日額の30日分。その額が給付基礎日額の60日分に満たない場合は60日分。労災則第17条・2026年4月1日施行の改正で定額部分が315,000円から330,000円に)が重複して支給されることはありません。業務上の死亡であれば労災保険の葬祭料が支給され、健保の埋葬料は支給されません(健保法第1条・第55条第1項)。この優先関係を問う横断問題は社労士試験で頻出です。

「生計を維持していた者」の範囲(協会けんぽの案内):

埋葬料の受給資格となる「被保険者により生計を維持していた者」について、協会けんぽは「民法上の親族や遺族であることは問われません。また、被保険者が世帯主であるか、同一世帯であるかも問われません」と案内し、被扶養者でなくても、生活費の一部を被保険者に維持されていれば対象となるとしています。

具体的に考えやすいケース:

  • 別居の親へ仕送りをしていた場合(被扶養者認定の有無は問わない)
  • 内縁配偶者(法律上の婚姻関係なし)が生計を維持されていた場合

一方、被保険者から経済的な支えを受けず独立した生計を営んでいた親族は、「生計を維持していた者」に当たりません。

「埋葬料の支給を受けるべき者がない場合」の意味と埋葬費の位置づけ:

第100条第2項の要件は「前項の規定により埋葬料の支給を受けるべき者がない場合」、つまり生計を維持されていて、かつ埋葬を行う者がいない場合です。このとき、実際に埋葬を行った者(会社・近隣の人等)に対して「埋葬費」として5万円の範囲内で埋葬に要した費用が支給されます。

埋葬費の実務上の注意点:

  • 埋葬費は埋葬料の金額(施行令第35条の5万円)の範囲内(健保法第100条第2項)
  • 協会けんぽは対象費用の例として、霊柩車代、霊柩運搬代、火葬料、僧侶の謝礼等の実費額を挙げている

家族埋葬料の支給先:

家族埋葬料(健保法第113条)は、被扶養者が死亡したときに被保険者に対して支給されます。エの「実際に埋葬を行った第三者が受け取る」という記述は誤りです。

資格喪失後の継続給付(第105条)の精密な要件整理:

```

資格喪失後の埋葬料が支給される場合:

【パターン1】資格喪失後3か月以内の死亡

→ 被保険者としての期間要件なし(3か月以内であれば支給)

【パターン2】第104条の継続給付(傷病手当金・出産手当金)を受けている者の死亡

【パターン3】継続給付を受けていた者が、その給付を受けなくなった日後3か月以内に死亡

→ いずれも健保法第105条第1項。埋葬料の支給を受けるべき者がない場合(埋葬費)と金額は第100条を準用(同条第2項)

```

よくある誤解:

  • 「継続1年以上被保険者なら、資格喪失後何年経っても埋葬料が出る」→ 誤り。上の3パターンに限られます。
  • 「3か月以内の制限は健保法に規定されている」→ 正しい(第105条第1項)。
  • 「任意継続被保険者の期間中に死亡した場合も資格喪失後の給付になる」→ 誤り。任意継続被保険者は被保険者なので、その期間中の死亡は第100条の「被保険者が死亡したとき」の埋葬料の問題で、第105条の資格喪失後の給付とは別です。

社労士試験での頻出パターン(誤答ひっかけの分析):

1. 埋葬費の上限額誤り: 「実費の全額」→誤り(5万円が上限)

2. 家族埋葬料の受取人誤り: 「実際に埋葬した者」→誤り(被保険者本人)

3. 業務上死亡への健保埋葬料適用: 業務上なら労災優先→健保埋葬料は原則不支給

4. 「同居要件」の虚偽挿入: 生計維持は同居不要

5. 継続給付の「無期限」化: 3か月制限または給付受給期間中の制限がある

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 健康保険法第100条(埋葬料・埋葬費)・第113条(家族埋葬料)・第105条(資格喪失後の死亡に関する給付)・第1条・第55条第1項(業務災害との関係)、健康保険法施行令第35条(埋葬料の金額=5万円) 確認日: 2026-06-08 出典: 厚生労働省 死亡したとき(埋葬料) https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken13/dl/h20_01_09.pdf 協会けんぽ 埋葬料・埋葬費 https://www.kyoukaikenpo.or.jp/benefit/burial_charges e-Gov 健康保険法第1条・第55条・第100条・第105条・第113条 https://laws.e-gov.go.jp/law/211AC0000000070 / 労働者災害補償保険法施行規則第17条 https://laws.e-gov.go.jp/law/330M50002000022 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

この問題の関連トピック

  • 埋葬料・埋葬費——支給要件・額・家族埋葬料との区別
  • 頻出度A

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