問題
健康保険の資格喪失後の保険給付に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはいくつあるか。 - ア. 被保険者の資格を喪失した日の前日まで引き続き1年以上被保険者(任意継続被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く。)であった者であって、その資格を喪失した際に傷病手当金又は出産手当金の支給を受けているものは、被保険者として受けることができるはずであった期間、継続して同一の保険者からその給付を受けることができる。 - イ. アの規定により傷病手当金の支給を受けている者が死亡したときは、その者により生計を維持していた者であって埋葬を行うものは、その被保険者の最後の保険者から埋葬料の支給を受けることができる。 - ウ. 資格を喪失した日の前日まで引き続き1年以上被保険者(任意継続被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く。)であった者が、被保険者の資格を喪失した日後6月以内に出産したときは、被保険者として受けることができるはずであった出産育児一時金の支給を最後の保険者から受けることができる。 - エ. アの規定により傷病手当金の支給を受けている者が船員保険の被保険者となったときであっても、健康保険の傷病手当金は、従前どおり支給される。 - オ. アの「引き続き1年以上被保険者であった」かどうかを判断するに当たっては、任意継続被保険者であった期間は被保険者であった期間に算入されない。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正しいものはア・イ・ウ・オの4個で、正答はエです。
資格喪失の前日まで引き続き1年以上被保険者で、喪失の際に傷病手当金・出産手当金を受けていた者は、その給付を続けて受けられます(第104条)。その者が死亡すれば埋葬料(第105条)、同じ1年以上の者が喪失後6月以内に出産すれば出産育児一時金(第106条)が出ます。1年には任意継続被保険者の期間を数えません。
エは誤りで、船員保険の被保険者となったときは保険給付を行いません(第107条)。
資格喪失後の保険給付の整理:
| 給付 | 条文の要件 | 根拠 |
|---|---|---|
| 傷病手当金・出産手当金の継続給付 | 喪失前日まで引き続き1年以上被保険者(任意継続・共済組合員の期間を除く)+喪失の際に受給中 | 第104条 |
| 埋葬料 | ①継続給付を受ける者の死亡 ②継続給付を受けなくなった日後3月以内の死亡 ③その他の被保険者であった者の資格喪失日後3月以内の死亡 | 第105条第1項 |
| 出産育児一時金 | 「一年以上被保険者であった者」が喪失日後6月以内に出産 | 第106条 |
| 船員保険の被保険者となったとき | 第104条〜第106条の保険給付は行わない | 第107条 |
各選択肢の解説:
- ア(正): 第104条のとおりです。
- イ(正): 第105条第1項の①に当たります。
- ウ(正): 第106条のとおりです。同条の「一年以上被保険者であった者」は、第104条のかっこ書きで定義された者です。
- エ(誤): 第107条は「前三条の規定にかかわらず、被保険者であった者が船員保険の被保険者となったときは、保険給付は、行わない」と定めています。
- オ(正): 第104条のかっこ書きが任意継続被保険者を除いています。
【継続給付の要件(ア・オ)】
第104条は、被保険者の資格を喪失した日の前日まで「引き続き一年以上被保険者(任意継続被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く。)であった者」で、資格を喪失した際に傷病手当金又は出産手当金の支給を受けているものが、被保険者として受けることができるはずであった期間、同一の保険者からその給付を受けられると定めています。1年の判定から任意継続被保険者と共済組合の組合員である被保険者の期間が除かれるため、在職中の被保険者期間が1年に満たない者が任意継続被保険者の期間を足して1年に達しても、この要件は満たしません。なお、任意継続被保険者の資格を喪失した者については、判定の基準日が「その資格を取得した日」の前日とされています。
【死亡に関する給付(イ)】
第105条第1項は、①第104条により保険給付を受ける者が死亡したとき、②同条により保険給付を受けていた者がその給付を受けなくなった日後3月以内に死亡したとき、③その他の被保険者であった者が資格を喪失した日後3月以内に死亡したときに、被保険者であった者により生計を維持していた者で埋葬を行うものが、最後の保険者から埋葬料の支給を受けられると定めています。③には第104条のような1年以上の要件はありません。支給を受けるべき者がない場合と金額については、第100条が準用されます(第105条第2項)。
【出産育児一時金(ウ)】
第106条は「一年以上被保険者であった者」が資格を喪失した日後6月以内に出産したときに、最後の保険者から出産育児一時金を受けられるとしています。この「一年以上被保険者であった者」は、第104条のかっこ書きが「第百六条において『一年以上被保険者であった者』という」と定義しているので、任意継続被保険者等の期間を除いて判定します。第104条と異なり、資格喪失の際に何かの給付を受けていることは要件ではありません。
【船員保険の被保険者となったとき(エ)】
第107条は、第104条から第106条までの規定にかかわらず、被保険者であった者が船員保険の被保険者となったときは、これらの保険給付を行わないと定めています。継続給付の途中であっても同じです。
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 健康保険法第104条(傷病手当金又は出産手当金の継続給付)・第105条第1項(資格喪失後の死亡に関する給付)・第106条(資格喪失後の出産育児一時金)・第107条(船員保険の被保険者となった場合) 確認日: 2026-09-30 出典: e-Gov 法令検索 健康保険法(法令ID 211AC0000000070) https://laws.e-gov.go.jp/law/211AC0000000070 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

