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法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

社労士 健康保険法 問33|任意継続被保険者の資格喪失——2年経過・保険料滞納・再就職・自主喪失

問題

社労士 | 健康保険法 | 令和9年度(2027年度)試験対応・数値確認日 2026-10-01

健康保険の任意継続被保険者の資格喪失に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。

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答え合わせ

正解は オ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はオ(誤っている記述)です。

任意継続被保険者の資格喪失事由は健保法第38条に規定されています。オは「資格喪失後の月の分も遺族が保険料を納付する」と述べていますが、これは誤りです。任意継続被保険者が死亡した場合、その翌日に資格を喪失します(第38条柱書・第2号)。保険料は被保険者について各月につき算定されるもので(第156条第1項)、資格喪失後の月の保険料は発生しません。遺族に納付させる規定もありません。

アは正しく、任意継続被保険者となった日から起算して2年を経過した日の翌日に喪失します(第38条第1号)。イは正しく、正当な理由があると保険者が認めたときを除き、納付期日の翌日に喪失します(第38条第3号)。ウは正しく、新たな被保険者資格取得日に喪失です(第38条第4号)。エは正しく、2022年1月から自主喪失(申出による喪失)が第38条第7号として新設されました。

任意継続被保険者の資格喪失事由一覧(健保法第38条):

事由喪失のタイミング条文
2年経過任意継続被保険者となった日から起算して2年を経過した日の翌日第38条第1号
死亡死亡した日の翌日第38条第2号
保険料未納(初月除く)納付期日の翌日第38条第3号
新たな被保険者資格取得(健保等)資格取得した日第38条第4号
船員保険被保険者となった取得した日第38条第5号
後期高齢者医療被保険者等取得した日第38条第6号
自主喪失申出(2022-01〜)申出受理日の属する月の翌月1日第38条第7号(2022年改正で新設)

各選択肢の解説:

  • ア(正): 任意継続の最長期間は2年間(健保法第38条第1号)。「任意継続被保険者となった日から起算して2年を経過したとき」に該当するに至った日の翌日に資格を喪失します(第38条柱書)。
  • イ(正): 保険料の納付期日(毎月10日・前納制度もあり)に未納の場合、その翌日に自動的に資格喪失(健保法第38条第3号)。保険者からの通知・督促を待つ必要はなく、自動的に資格が失われます(納付の遅延に正当な理由があると保険者が認めたときを除く)。なお、初めて納付すべき保険料を納付期日までに納付しなかったときは、任意継続被保険者とならなかったものとみなされます(第37条第2項)。
  • ウ(正): 任意継続被保険者が再就職等で新たに健保・共済組合等の被保険者資格を取得した場合、その日に任意継続被保険者の資格を喪失します(第38条第4号)。船員保険被保険者になった場合は第5号、後期高齢者医療被保険者等になった場合は第6号で、これらも被保険者資格を取得した日に喪失します。二重の被保険者資格は持てません。
  • エ(正): 2022(令和4)年1月1日施行の改正により、任意継続被保険者は「任意継続被保険者でなくなることを希望する旨を申し出た場合」に、申出が受理された日の属する月の末日が到来したときに該当し、その翌日(翌月1日)に資格喪失できるようになりました(第38条第7号の新設)。改正前は2年間の強制継続が原則で、途中の自主喪失は認められていませんでした。
  • オ(誤・正答): 任意継続被保険者が死亡した場合、死亡した日の翌日に資格を喪失します(健保法第38条柱書・第2号)。前半は正しい記述です。しかし保険料は「被保険者に関する保険料額は、各月につき」算定され(第156条第1項)、任意継続被保険者が納付義務を負うのは「自己の負担する保険料」です(第161条第3項)。資格を喪失した後の月については、そもそも被保険者の保険料が生じません。遺族に資格喪失後の月の保険料を納付させる規定もないため、オの後半は誤りです。

【任意継続制度の改正史・自主喪失の実務的意義・保険料の前納と滞納の詳細】

任意継続被保険者制度の概要と改正の沿革:

任意継続被保険者制度は、退職後最長2年間、在職中に加入していた健保組合・協会けんぽの被保険者として継続できる制度です(健保法第3条第4項・第37条・第38条)。制度の主なポイント:

1. 資格取得要件: 被保険者資格喪失の日の前日まで継続して2か月以上被保険者であること(健保法第3条第4項)

2. 申出期限: 資格喪失日から20日以内に保険者に申出(第37条第1項)

3. 保険料: 全額自己負担(退職時標準報酬月額と平均標準報酬月額の低い方×保険料率)

4. 給付内容: 在職被保険者と原則同様(傷病手当金・出産手当金は原則受給不可だが一定の継続給付あり)

2022年1月改正(自主喪失)の詳細と実務的意義:

改正前(〜2021年12月)は、任意継続に入った場合は原則2年間は脱退できませんでした。「国民健康保険の方が安い」と気づいても切り替えができず、経済的負担が問題となっていました。

2022年1月改正後(現行):

  • 任意継続被保険者は、保険者に対して「被保険者でなくなることを希望する申出」をすることで、翌月1日に資格喪失できます(健保法第38条第7号の新設)
  • 申出日のタイミング: 申出受理日の属する月の末日が到来した日の翌日(翌月1日)が資格喪失日
    • 例: 6月15日に申出が受理→7月1日に資格喪失(6月分保険料は発生・7月以降は国保等へ)
  • 意図的に保険料を「滞納」して喪失させる手法が不要になった

この改正は社労士試験での最頻出改正事項の一つです。

保険料の前納制度(任意継続の特則):

任意継続被保険者は将来の一定期間の保険料を前納することができます(健保法第165条)。前納は4月〜9月・10月〜翌年3月の6月間または4月〜翌年3月の12月間を単位とし(施行令第48条)、前納額は各月の保険料の額から政令で定める額を控除した額です(法第165条第2項)。前納された保険料は、各月の初日が到来したときにその月の保険料が納付されたものとみなされます(同条第3項)。

保険料未納による喪失の「初めて納付すべき保険料を除く」の意味:

健保法第38条第3号は「保険料(初めて納付すべき保険料を除く。)」の未納を喪失事由としています。初めて納付すべき保険料を納付期日までに納付しなかった場合は、資格喪失ではなく「任意継続被保険者とならなかったもの」とみなされます(第37条第2項。正当な理由があると保険者が認めたときを除く)。

2年経過による喪失の起算点(試験頻出):

「2年を経過したとき」の起算点は「任意継続被保険者となった日」です。任意継続被保険者となる日は、在職中の被保険者資格を喪失した日(退職日の翌日)であり、申出の日ではありません。

例:

  • 2024年3月31日: 退職(4月1日に在職中の被保険者資格を喪失)
  • 2024年4月1日: 任意継続被保険者となる(申出は4月20日までに行えばよい)
  • 2026年3月31日の経過で2年経過 → 2026年4月1日に資格喪失

喪失日が「翌日」か「その日」か(第38条柱書):

第38条柱書は「次の各号のいずれかに該当するに至った日の翌日(第4号から第6号までのいずれかに該当するに至ったときは、その日)から、その資格を喪失する」と定めています。

号事由喪失日
第1号任意継続被保険者となった日から起算して2年を経過したとき翌日
第2号死亡したとき翌日
第3号保険料(初回を除く)を納付期日までに納付しなかったとき(正当な理由があると保険者が認めたときを除く)翌日
第4号〜第6号被保険者・船員保険の被保険者・後期高齢者医療の被保険者等となったときその日(資格の重複を避けるため)
第7号喪失の申出が受理された日の属する月の末日が到来したとき翌日(=翌月1日)

改正前の条文(e-Gov 2021年6月11日施行版)は第6号までで、第7号は2022年1月1日施行の改正で加わりました。

社労士試験での頻出パターン(まとめ):

よくある誤答パターン正しい答え
「保険料未納は通知後に喪失」納付期日翌日に自動喪失(通知不要)
「2022年改正前から自主喪失可だった」2022年1月施行の改正で可能になった
「資格喪失後の月の保険料も遺族が払う」死亡の翌日に資格喪失。喪失後の月の保険料は生じない(第156条第1項)
「2年は退職日から起算」任意継続の資格取得日から起算
「初月も未納で即喪失」初月は除外(2か月目以降から自動喪失あり)
この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 健康保険法第38条(任意継続被保険者の資格喪失事由)・第37条・第156条第1項(保険料は各月につき算定)・第161条第3項 確認日: 2026-06-08(条文は 2026-09-30 e-Gov で再確認) 出典: e-Gov 健康保険法第38条 https://laws.e-gov.go.jp/law/211AC0000000070 e-Gov 改正履歴: 2022-01-01施行(令和3年法律第66号)の改正で第38条第7号を追加(改正前版 211AC0000000070_20210611_503AC0000000066 は第6号まで) 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

この問題の関連トピック

  • 任意継続被保険者の資格喪失——2年経過・保険料滞納・再就職・自主喪失
  • 頻出度A

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