問題
健康保険の傷病手当金と厚生年金保険の障害給付等との調整に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正答はエです。
老齢退職年金給付との調整(第108条第5項)の対象は、「第百四条の規定により受けるべき者であって、政令で定める要件に該当するもの」、つまり資格喪失後の継続給付として傷病手当金を受ける者に限られます。在職中の被保険者には、この調整は行われません。
アは同条第4項、イとウは第3項、オは第6項のとおりで、いずれも正しい記述です。障害厚生年金や障害手当金との調整は、傷病手当金と同じ病気やけがによるものが受けられる場合に行われます。
傷病手当金と年金等との調整(第108条):
| 相手の給付 | 対象者 | 調整の内容 | 項 |
|---|---|---|---|
| 障害厚生年金(+同一事由の障害基礎年金) | 同一の傷病につき受けられる者 | 不支給。年金額の算定額が少なければ差額支給 | 第3項 |
| 障害手当金 | 同一の傷病につき受けられる者 | 傷病手当金の合計額が障害手当金の額に達するまで不支給 | 第4項 |
| 老齢退職年金給付 | 第104条の継続給付を受ける者で政令の要件に該当する者 | 不支給。年金額の算定額が少なければ差額支給 | 第5項 |
| 資料の提供 | 保険者→年金保険者 | 支給状況の資料を求めることができる | 第6項 |
各選択肢の解説:
- ア(正): 第108条第4項本文のとおりです。
- イ(正): 第3項は「同一の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病につき」障害厚生年金を受けられる場合の規定です。
- ウ(正): 第3項本文とただし書のとおりです。
- エ(誤): 第5項は対象を第104条により受けるべき者に限っています。
- オ(正): 第6項のとおりです。
【障害厚生年金との調整(イ・ウ)】
第108条第3項は、傷病手当金の支給を受けるべき者が、同一の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病につき障害厚生年金の支給を受けることができるときは傷病手当金を支給しないとし、ただし書で、障害厚生年金の額(同一の支給事由に基づき障害基礎年金を受けられるときは合算額)につき厚生労働省令で定めるところにより算定した額(障害年金の額)が、第99条第2項により算定される額より少ないときに差額を支給するとしています。差額の計算は、報酬や出産手当金を受けられるかどうかで第1号〜第4号に分かれます。同一の傷病によるものでない障害厚生年金は、この項の対象になりません。
【障害手当金との調整(ア)】
第4項は、同一の傷病につき障害手当金の支給を受けることができるときに、障害手当金の支給を受けることとなった日から、それ以後に傷病手当金を受けるとした場合の第99条第2項の額の合計額が障害手当金の額に達する日までの間、傷病手当金を支給しないとしています。合計額が障害手当金の額に達した日に超える部分があり、報酬や出産手当金を受けられるときなど政令で定めるときは、政令で定める差額が支給されます(同項ただし書)。
【老齢退職年金給付との調整(エ)】
第5項の対象は「傷病手当金の支給を受けるべき者(第百四条の規定により受けるべき者であって、政令で定める要件に該当するものに限る。)」です。第104条は、資格喪失の前日まで引き続き1年以上被保険者であった者が喪失の際に受けていた傷病手当金を続けて受ける規定なので、第5項の調整は資格喪失後の継続給付に限って働きます。対象となる者が国民年金法又は厚生年金保険法による老齢を支給事由とする年金たる給付その他政令で定める老齢退職年金給付を受けられるときは傷病手当金を支給せず、その額(二以上あれば合算額)につき厚生労働省令で定めるところにより算定した額が傷病手当金の額より少ないときに差額を支給します。在職中の被保険者が老齢厚生年金を受けていても、この項による調整はありません。
【資料の提供(オ)】
第6項は、保険者が第3項〜第5項の調整のため必要があると認めるときに、老齢退職年金給付の支払をする者(年金保険者)に対し、障害厚生年金・障害基礎年金、障害手当金又は老齢退職年金給付の支給状況につき必要な資料の提供を求めることができるとしています。厚生労働大臣以外の年金保険者は、厚生労働大臣の同意を得て、この資料提供の事務を厚生労働大臣に委託できます(第7項)。
- 厚生年金保険法e-Govで原文を読む
- 国民年金法e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 健康保険法第108条第3項(障害厚生年金との調整)・第4項(障害手当金との調整)・第5項(老齢退職年金給付との調整・第104条により受ける者で政令で定める要件に該当するものに限る)・第6項(資料の提供) 確認日: 2026-09-30 出典: e-Gov 法令検索 健康保険法(法令ID 211AC0000000070) https://laws.e-gov.go.jp/law/211AC0000000070 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

