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法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

社労士 国民年金法 問21|老齢基礎年金の支給要件・支給開始と受給権者の届出

問題

社労士 | 国民年金法 | 令和9年度(2027年度)試験対応・数値確認日 2026-10-01

老齢基礎年金の支給要件、支給開始年齢および受給権者の届出に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。

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答え合わせ

正解は ウ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はウです。

老齢基礎年金を受け取るためには、受給権者が裁定請求書を提出する必要があります。65歳になれば自動的に年金が振り込まれるわけではなく、「裁定請求(年金の受給を申請する手続き)」が必要です。

各選択肢の誤りを確認します。アは誤り。合算対象期間(カラ期間)は受給資格期間の算定に算入されます(附則第9条)。イは誤り。年金給付の支給は、支給すべき事由が生じた日の属する月の翌月から始まります(第18条第1項)。65歳到達月の分からではありません。エは誤り。繰上げ受給をするためには繰上げ請求の手続きが必要です。自動的には60歳から支給されません。オは誤り。未支給年金の請求権者は「生計を同じくしていた」者で三親等内の親族も含み、また年金の支給を受ける権利は第102条第1項により5年で時効消滅するので「請求期限はない」も誤りです。

老齢基礎年金の支給に関する重要な仕組みの整理:

1. 受給権の発生と裁定請求

受給権(年金を受け取る法的権利)は65歳に達した日に自動的に発生します。しかし、その権利があるからといって自動的に年金が振り込まれるわけではありません。受給権者は日本年金機構(または事務組合・共済組合)に裁定請求書を提出する必要があります(国民年金法第16条)。裁定とは、厚生労働大臣(権限を委任された日本年金機構)が「この人は年金を受ける権利がある・受給額はいくら」と確認・決定する処分です。

2. 支給の始期と受給権者の届出

年金給付の支給は「支給すべき事由が生じた日の属する月の翌月から始め、権利が消滅した日の属する月で終る」(第18条第1項)ので、65歳到達日に受給権を取得すると、その翌月分から支給されます(イの誤り)。

受給権者の届出は第105条が根拠で、厚生労働省令の定めるところにより、省令で定める事項(住所・氏名の変更、加算対象者の異動、受給権の消滅など)を届け出ます。

届出事由主な例
受給権の消滅死亡
年金額の改定事由子の加算対象者の消滅・障害等級の変更等
住所変更転居(マイナンバーが収録されている受給権者は原則省略可)

3. 未支給年金の請求(国民年金法第19条)

受給権者が死亡し、まだ支払われていない年金(未支給年金)がある場合、遺族は自己の名で未支給年金を請求できます。

  • 請求できる遺族の範囲:配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹・これらの者以外の三親等内の親族で、死亡当時に生計を同じくしていたもの(第19条第1項)。順位は政令で定める(同条第4項)
  • 時効:年金給付の支給を受ける権利は、支払期月の翌月の初日から5年で時効消滅(第102条第1項・オの誤りの根拠)

4. 繰上げ・繰下げ請求

  • 繰上げ:60歳以上65歳未満の任意の時点で請求可。月0.4%減額。手続き(繰上げ請求)が必要(エの誤りの根拠)。
  • 繰下げ:66歳以降75歳まで。月0.7%増額。手続きなしで最大75歳まで待機可能だが、受給するには繰下げ申出が必要。

【裁定請求制度の意義と実務の重要性】

老齢基礎年金における「裁定請求」と「受給権の発生」の区別は、社労士の実務において年金相談の根幹をなします。受給権は法律上の権利として自動発生しますが、それを現実の給付に変換するためには行政機関による「確認・決定(裁定)」という手続きが必要というのが年金法の建前です。

裁定請求の提出先と流れ:

1. 第1号被保険者期間のみ:日本年金機構(または市区町村)に裁定請求書を提出

2. 第2号被保険者期間を含む:日本年金機構に提出(厚生年金の老齢厚生年金と同時請求が通常)

3. 共済組合の加入期間を含む:共済組合にも同時請求

【「裁定請求=自動化されている部分」と「手続きが必要な部分」】

実務では、日本年金機構から65歳の誕生月3か月前に「年金請求書(はがき)」が届き、必要事項を記入して返送することで裁定請求が完了する仕組みが整備されています。ただし、記入・返送を忘れると年金は受給されません(受給権はあるが裁定請求がない状態)。この点を「年金は65歳から自動的にもらえる」と誤解している依頼者への説明が社労士の重要業務です。

さらに、65歳前から特別支給の老齢厚生年金(旧制度の経過措置)を受給していた場合は、65歳になると特別支給が停止して老齢基礎年金・本来の老齢厚生年金に自動的に切り替わる手続きが連動する場合もあるため、複合的な理解が必要です。

【未支給年金の制度趣旨と実務上の注意点(5年消滅時効)】

未支給年金制度(国民年金法第19条・厚生年金保険法第37条)は、「受給権者が死亡した月の分まで年金を受け取る権利はあるが、本人が死亡しているため本人では請求できない」という状況を解消するための制度です。

消滅時効5年の根拠:

国民年金法第102条第1項は、年金給付を受ける権利(基本権)は支給すべき事由が生じた日から5年、支払期月ごとの支給を受ける権利(支分権)は支払期月の翌月の初日から5年で時効消滅すると定めています。未支給年金も、元になる支払期月ごとの年金について5年を過ぎた分は受け取れません(日本年金機構も、繰下げ待機中の死亡について「請求した時点から5年以上前の年金は時効により受け取れなくなります」と案内)。これを知らずに放置した遺族が時効消滅で受け取れなくなるケースが実務では散見されます。

優先順位の実務的意味:

請求できるのは「生計を同じくしていた」者に限られ、順位は政令で定めます(第19条第4項)。同順位者が2人以上あるときは、その1人のした請求は全員のためその全額につきしたものとみなされます(同条第5項)。最上位の配偶者が存在しても生計同一でなければ次順位の子が請求できる場合があります。離婚後に別居していた子など、「生計同一の実態」の立証が問題になるケースも実務では存在します。

【受給権者届出と住所変更の近年の取扱い(マイナンバー連携)】

国民年金法第105条の届出のうち「住所変更の届出」は、省令の定めによりマイナンバーが収録されている受給権者は原則として届出不要とされています(住民票の変更が連携されるため。省略が始まった時期は省令の改正履歴で確認すること)。社労士試験では「マイナンバー収録者は住所変更届が省略できる」ことが問われる可能性があります(kounen_17の論点と同様の延長線上にある知識)。

【老齢基礎年金と老齢厚生年金の裁定・振込の一体運用】

実務上、老齢基礎年金と老齢厚生年金は1通の年金請求書で同時請求するのが通常です。支払は毎年2月・4月・6月・8月・10月・12月の6期に、それぞれ前月までの分を支払います(第18条第3項。実際の支払日は各月15日)。この支給サイクルも社労士試験・年金アドバイザー試験では問われる基本知識です。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 国民年金法第16条(裁定)・第18条第1項(支給は支給すべき事由が生じた日の属する月の翌月から)・第19条(未支給年金。第1項=配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹・これら以外の三親等内の親族で生計を同じくしていたもの)・第26条(支給要件)・第102条第1項(時効5年)・第105条(届出)・附則第9条(合算対象期間を合算して10年)・附則第9条の2(繰上げ)(https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000141・2026-09-30確認) 確認日: 2026-09-30 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

この問題の関連トピック

  • 老齢基礎年金の支給要件・支給開始と受給権者の届出
  • 頻出度A

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