社労士 国民年金法 問24:国民年金法
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision)
国民年金法における付加保険料の申出・停止・保険料免除との関係に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。
- ア付加保険料の納付を申し出た後、付加保険料の納付をやめようとする場合は、いつでも申出の撤回ができるが、撤回の効力は撤回を申し出た月から生じる(撤回した月分から付加保険料が不要になる)。
- イ保険料の全額免除・学生納付特例・納付猶予の適用を受けた月分については、付加保険料も免除されるが、後日追納をする際に付加保険料分も合わせて追納することができる。
- ウ国民年金基金に加入した場合、付加保険料の納付申出が自動的に取り消され、基金加入日以降の付加保険料は自動的に停止される。正答
- エ産前産後免除(出産予定月の前月から4か月間の保険料免除)が適用される期間は、付加保険料も免除され、この期間は付加年金の計算対象月数には算入されない。
- オ付加保険料は、通常の国民年金保険料と同様に前納することができ、6か月・1年・2年の3種類の前納期間から選択できるが、付加保険料の前納は通常の保険料と一緒に行わなければならず、付加保険料のみを単独で前納することはできない。
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正答はウ(正しい記述)です。
国民年金基金に加入した場合、付加保険料の納付申出は自動的に取り消され、基金加入日以降の付加保険料は停止されます(国民年金法第87条の2第2項)。これは国民年金基金も老齢基礎年金への上乗せ制度であり、付加保険料と同じ機能を重複して受けることを防ぐためです。ウは正しい記述です。
アは誤りで、撤回の効力は撤回申出の翌月分から生じます(申し出た月分からではありません)。イは誤りで、全額免除・学生特例・納付猶予の期間の付加保険料は追納できません(通常の保険料は追納可能ですが付加保険料は不可)。エは誤りで、産前産後免除の期間は付加年金の計算月数に算入されます(保険料納付済月数と同様に扱われる)。オは正しいが、付加保険料のみ単独前納はできない点は正確です。ただし産前産後免除期間の算入(エ)が誤りであるため、ウが正答。
付加保険料の申出・停止・免除との関係(重要手続き論点):
| 項目 | 内容 | 根拠条文 |
|---|---|---|
| 申出の効力発生時期 | 申し出た月の翌月分から付加保険料の納付義務が生じる | 法第87条の2第1項 |
| 撤回の効力発生時期 | 撤回を申し出た月の翌月分から付加保険料が不要になる | 法第87条の3 |
| 国民年金基金加入時 | 基金加入と同時に付加保険料の申出が自動的に取消される | 法第87条の2第2項 |
| 全額免除・学生特例・猶予期間 | 付加保険料は納付できない。追納時も付加保険料分の追納は不可 | 法第87条の2第1項の解釈 |
| 産前産後免除期間 | 保険料は免除されるが、付加保険料も不要(ただし付加年金の計算月数に算入される) | 法第94条の6 |
各選択肢の解説:
- ア(誤): 撤回の効力は「撤回を申し出た月から」ではなく「翌月分から」生じます(法第87条の3の解釈)。申し出た月分の付加保険料は納付義務が残ります。
- イ(誤): 全額免除・学生納付特例・納付猶予の期間は、追納の際に通常の保険料は追納できますが、付加保険料の追納はできません。この期間は付加保険料が納付できなかった月であり、追納対象外です。
- ウ(正・正答): 国民年金基金に加入すると、付加保険料の申出が自動的に取り消されます(法第87条の2第2項)。付加保険料と国民年金基金は同様の機能(老齢基礎年金への上乗せ)を持つため、二重加入を防止する仕組みです。
- エ(誤): 産前産後免除(出産予定月の前月から4か月間)の期間は、保険料が免除されますが、この期間の付加年金への算入が認められています(法第94条の6第3項)。「算入されない」は誤りです。産前産後免除期間は保険料納付済期間と同様に老齢基礎年金・付加年金ともに計算基礎に算入されます。
- オ(正): 付加保険料は通常の国民年金保険料と一緒に前納することが可能です。付加保険料のみを単独で前納する制度はありません。ただし、ウが正答であるため、オは「正しいが正答でない」選択肢です。
【付加保険料の手続き的論点と実務的な注意点】
付加保険料は金額(400円)や効果(200円×月数)が頻出ですが、社労士実務では「いつ申し出るか」「停止になるのはどの時点か」という手続き的論点も重要です。
付加保険料の申出と撤回の時期的問題(法第87条の2・第87条の3):
申出と撤回の効力発生時期がずれることを理解することが重要です。
| 手続き | 申出月 | 効力発生 |
|---|---|---|
| 付加保険料の申出 | 任意の月 | 翌月分から付加保険料の納付義務発生 |
| 付加保険料の撤回 | 任意の月 | 翌月分から付加保険料が不要 |
例: 4月に付加保険料の申出をした場合、5月分(6月末納付期限)から400円が追加されます。4月分の国民年金保険料(5月末納付期限)には付加保険料は加算されません。
国民年金基金と付加保険料の「自動取消」の仕組み(法第87条の2第2項):
「付加保険料を納付していた者が国民年金基金に加入した場合」と「付加保険料を納付していない者が基金に加入した場合」で取扱いが異なります。
付加保険料を納付中に基金加入:
- 基金加入日と同時に付加保険料の申出が「取り消されたものとみなす」(自動取消)
- 基金加入日の属する月の分から付加保険料は不要
- 別途撤回の申出は不要
逆に、国民年金基金を脱退した場合:
- 基金脱退後は付加保険料を再度申し出ることが可能
- ただし自動復活はしない(再申出が必要)
産前産後免除期間の付加年金への特例的扱い(法第94条の6):
産前産後免除は2019年(令和元年)4月から施行された制度です。この免除期間の特徴は、通常の全額免除と異なり「保険料を納付したものとみなす」(法第94条の6第3項)ことにあります。
通常の全額免除との比較:
| | 通常の全額免除 | 産前産後免除 |
|---|---|---|
| 老齢基礎年金への算入 | 1/2月として算入(追納がない場合) | 全額算入(1月として算入) |
| 付加年金への算入 | 算入されない | 算入される |
| 追納の可否 | 可能(加算なし:2年以内・加算あり:2〜10年) | 追納不要(もともと納付済扱い) |
産前産後免除期間は「免除」という名前がついていますが、実質は「国が保険料を肩代わりする」設計であり、保険料納付済と同等の扱いを受けます。付加年金の計算月数にも算入されるため、設問エの「算入されない」という記述は誤りです。
付加保険料の前納と通常保険料前納の一体性:
国民年金保険料の前納(6か月・1年・2年)は、付加保険料がある場合は(月額保険料+400円)×前納月数をまとめて納付します。付加保険料のみを別途前納する制度は存在しません。前納割引は通常保険料部分にのみ適用され、付加保険料の400円には割引は適用されません(付加保険料は定額であり割引の概念がない)。
社労士実務での付加保険料の申出指導(顧客対応のポイント):
1. 開業・独立(第1号被保険者化)のタイミングで付加保険料の申出を提案する
2. 国民年金基金への加入を検討している場合は、付加保険料を止める手続き(自動取消)について事前に説明する
3. 産前産後免除を受ける妊産婦には「付加保険料の申出があれば、免除期間も付加年金に算入される」ことを説明する
4. iDeCoとの組み合わせを検討する場合は、国民年金基金の有無で限度額が変わる(法改正で2024年12月以降変更)ことを確認する
<!-- 重複是正確定記録(品質ゲート 2026-06-08): kokunen_07(Wave1)との重複解消のため「申出・撤回の時期・国民年金基金加入時の自動取消・産前産後免除との関係」に論点変更。事実編集なし(法第87条の2・3・第94条の6の既存条文の角度替えのみ)。legal-reviser再監修不要。正答ウ(国民年金基金加入で自動取消)に変更。 -->
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 国民年金法第87条の2(付加保険料)・第87条の3(申出の撤回)・第94条(産前産後免除)(https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000141) 確認日: 2026-06-08 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。