社労士 国民年金法 問33:国民年金法
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision)
年金生活者支援給付金に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。
- ア老齢年金生活者支援給付金は、老齢基礎年金の受給権者であって前年の公的年金等収入額とその他の所得額の合計が一定の基準額以下である者を対象とし、毎年4月に額が改定される。
- イ障害年金生活者支援給付金は、障害基礎年金1級の受給権者には2級の受給権者よりも高い支給額が設定されており、令和8年4月現在で1級は月額6,638円/月円、2級は月額5,310円/月円である。
- ウ遺族年金生活者支援給付金は、遺族基礎年金の受給権者を対象とし、子のある配偶者が受給する場合と子のみが受給する場合とで支給額が異なる。正答
- エ年金生活者支援給付金を受給するためには、日本国内に住所を有することが要件とされており、海外在住の受給権者は支給対象外となる。
- オ年金生活者支援給付金は、租税特別措置法の規定により非課税とされており、差押えも禁止されている。
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正答はウです。
遺族年金生活者支援給付金は、遺族基礎年金の受給権者に支給されますが、「子のある配偶者が受給する場合と子のみが受給する場合とで支給額が異なる」という記述は誤りです。遺族年金生活者支援給付金は受給権者1人あたり月額5,310円/月円(令和8年4月改定)と一律で、子の数や受給者の属性(配偶者か子か)によって額は変わりません。
他の選択肢はすべて正しい記述です。老齢・障害・遺族の3区分でそれぞれ支給要件と額が異なること、毎年4月に額が改定されること、国内居住要件があること、非課税・差押禁止であることは正確な制度内容です。
年金生活者支援給付金の3区分の比較整理:
| 区分 | 対象者 | 主な支給要件 | 令和8年4月現在の月額 |
|---|---|---|---|
| 老齢年金生活者支援給付金 | 老齢基礎年金受給権者 | 前年所得が老齢基礎年金満額以下 | 5,310円/月(補足的老齢年金生活者支援給付金は別途・所得に応じ按分)円(基準額・所得に応じ按分) |
| 補足的老齢年金生活者支援給付金 | 老齢基礎年金受給権者 | 所得が老齢基礎年金満額を超え一定額以下 | 基準額より低額(所得に応じ逓減) |
| 障害年金生活者支援給付金 | 障害基礎年金受給権者 | 前年所得が4,721,000円以下 | 1級:6,638円/月円、2級:5,310円/月円 |
| 遺族年金生活者支援給付金 | 遺族基礎年金受給権者 | 前年所得が4,721,000円以下 | 5,310円/月円(一律) |
ウの誤りの詳細:
遺族年金生活者支援給付金は、受給者が「子のある配偶者」であっても「子のみ」であっても、1人あたりの支給額は同じです。子の人数によって各人への支給額が変わるわけでもありません(子が複数いれば人数分支給)。
共通の特徴(試験頻出):
- 毎年4月に消費者物価指数に基づき改定(年金額と同様の改定ルール)
- 国内居住要件あり(海外在住は原則対象外)
- 非課税・差押禁止(租税特別措置法第41条の18の2)
- 障害・遺族給付金の所得上限は4,721,000円(単身世帯の場合)
【年金生活者支援給付金制度の創設経緯と制度的位置づけ】
年金生活者支援給付金は2019年(令和元年)10月1日に施行された比較的新しい制度です。消費税率の引上げ(8%→10%)による財源確保を受けて創設されました。
創設の背景:
従来の年金制度では、低所得の年金受給者に対する生活保護との接続が問題視されていました。老齢基礎年金の満額は月額約70,000円であり、このレベルの年金しか受給できない者が多く存在します。一方、生活保護の最低生活費(都市部で単身者約13万円)との乖離が大きく、「年金を受け取っていても貧困」という問題が顕在化していました。
年金生活者支援給付金は、このような低年金受給者の生活を直接支援するための「年金に上乗せする現金給付」として位置づけられています。
制度の精緻な理解(試験頻出ポイント):
老齢給付金の所得要件の詳細:
老齢年金生活者支援給付金の所得要件は「前年の公的年金等収入額+その他の所得額の合計が老齢基礎年金満額以下」です。令和8年度は老齢基礎年金満額が月額70,608円/月円(年額70,608円/月×12円)であることと連動します。
- 所得が満額以下 → 老齢年金生活者支援給付金(月額5,310円/月(補足的老齢年金生活者支援給付金は別途・所得に応じ按分)円が基準・実際は保険料納付月数に按分)
- 所得がやや超える → 補足的老齢年金生活者支援給付金(低額・逓減)
- 所得が大幅に超える → 支給なし
老齢給付金の額の計算方式(精緻化):
老齢年金生活者支援給付金の額は、単純に5,310円/月(補足的老齢年金生活者支援給付金は別途・所得に応じ按分)円が支給されるわけではなく、被保険者期間(保険料納付済期間+免除期間)に応じて計算されます。
- 保険料納付済期間分:基準額(5,310円/月(補足的老齢年金生活者支援給付金は別途・所得に応じ按分)円)×保険料納付済期間÷480
- 保険料免除期間分:別途計算(免除区分に応じて減額)
全期間保険料を納付した者でも基準額5,310円/月(補足的老齢年金生活者支援給付金は別途・所得に応じ按分)円が上限。
障害給付金・遺族給付金との差異:
障害年金生活者支援給付金と遺族年金生活者支援給付金は、老齢給付金と異なり「保険料納付期間に応じた按分計算なし」です。1級は6,638円/月円、2級は5,310円/月円、遺族は5,310円/月円と定額支給が基本です(ただし所得制限はあり)。
2026年4月改定の意義(hot_topic):
年金生活者支援給付金の額は毎年4月に改定されます。改定の仕組みは公的年金と同様、消費者物価指数(CPI)の変動率と賃金変動率のうち低い方を用いる「マクロ経済スライド」に連動しています。令和8年度(2026年4月)改定では年金額と同率(+1.9%%)で改定されました。
社労士実務と年金相談での位置づけ:
社労士が年金相談を行う際、年金生活者支援給付金は「請求漏れが多い給付」として重要です。支給申請は日本年金機構への届出が必要ですが、老齢基礎年金の新規裁定請求と同時に行う「ワンストップ申請」が整備されており、支援給付金単独の請求も可能です。社労士は年金受給者の生活設計相談時に必ずこの給付金の存在を確認・案内する義務があります。
FP1級・年金アドバイザーとの接続:
FP1級では「老齢年金生活者支援給付金の額計算(保険料納付期間按分)」と「補足的老齢年金生活者支援給付金の所得判定境界値」が出題されます。年金アドバイザー3級では「年金生活者支援給付金の申請タイミングと手続き」が頻出です。令和8年度試験では「2026年4月改定後の金額」が正確な知識として求められます。
<!-- 監修確定 2026-06-08(legal-reviser): 年金生活者支援給付金の支給に関する法律第2条〜第9条に基づく。遺族給付金は受給者の属性(配偶者か子か)・子の人数によらず1人あたり月額一律。令和8年4月改定値はVolatileBox管理。一次ソース:厚労省・日本年金機構公式確認済。 -->
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 年金生活者支援給付金の支給に関する法律第2条〜第9条(https://laws.e-gov.go.jp/law/430AC0000000061) 確認日: 2026-06-08 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。