社労士
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

社労士 国民年金法 問37|国年の保険料徴収時効

問題

社労士 | 国民年金法 | 令和9年度(2027年度)試験対応・数値確認日 2026-10-01

国民年金保険料の徴収時効等に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。

キーボード:1〜5で選択・Enterで次へ

タップするとすぐ答え合わせ

答え合わせ

正解は ア
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)

解説

正答はアです。

保険料その他の徴収金を徴収する権利(保険料の徴収権)は、行使することができる時から2年で時効消滅します(国年法第102条第4項)。この徴収金には、国がする納入の告知に時効の更新の効力を認める会計法第32条は適用されません(第102条第6項)。時効の更新は、国民年金法の督促(第102条第5項)によります。

イは誤り。督促状に指定する期限は、督促状を発する日から起算して10日以上を経過した日でなければなりません(第96条第3項)。ウは誤り。保険料徴収権には会計法第31条(時効の援用不要・利益放棄不可)の適用除外規定がなく、そのまま適用されるため、被保険者の援用がなくても時効は完成します。エは誤り。督促(第96条第1項)は時効の更新の効力を持ちます(第102条第5項)。オは誤り。死亡一時金を受ける権利の時効は2年です(第102条第4項)。

国民年金法の時効に関する整理:

対象時効期間根拠
年金給付を受ける権利5年(支払期月ごとの権利は支払期月翌月初日から5年)第102条第1項
保険料等の徴収権・還付を受ける権利・死亡一時金を受ける権利2年第102条第4項

会計法との関係(アの正の核心):

第102条第3項は「年金給付を受ける権利」についてのみ会計法第31条(時効の援用不要・利益の放棄不可)の適用を除外しています。一方、保険料等の徴収金については同条第6項で会計法第32条(法令の規定により国がする納入の告知は時効の更新の効力を有する)の適用が除外されています。徴収金の時効の更新は、国民年金法自身が定める督促(第102条第5項)によって生じます。適用除外の対象条文(31条か32条か)と対象権利(年金給付か徴収金か)が異なる点が混同されやすいポイントです。

ウの誤りの詳細:

保険料徴収権には会計法31条の適用除外規定がないため、会計法31条がそのまま適用されます。会計法31条は「時効の援用を要せず、その利益を放棄することができない」と定めており、被保険者の援用の有無にかかわらず期間経過により当然に消滅します。「援用しなければ時効の利益を受けられない」という民法の原則的な考え方とは逆になる点が国の金銭債権の特徴です。

督促の効力(エの誤りの詳細):

第96条第1項の督促は、第102条第5項により時効の更新の効力を持ちます。督促状の期限までに完納した場合であっても、督促自体が行われた時点で時効は更新されており、「最初の納期限からそのまま進行する」という記述は誤りです。

【国民年金法における時効制度の全体構造と会計法との交錯】

国民年金法の時効規定(第102条)は、年金給付側と保険料徴収側とで構造が大きく異なり、社労士試験で繰り返し問われる論点です。

年金給付を受ける権利の時効(第1項〜第3項):

年金給付を受ける権利は、支給事由が生じた日から5年で時効消滅します。支払期月ごとに支払われる年金給付の支給を受ける権利については、当該支払期月の翌月の初日から5年で消滅します(第1項)。全額支給停止中は時効が進行しません(第2項)。そして第3項により、年金給付を受ける権利には会計法第31条(時効の援用を要せず、利益を放棄できない)が適用除外とされているため、通常の民法の原則(当事者の援用が必要)に近い扱いとなります。

保険料等の徴収に関する権利の時効(第4項〜第6項):

保険料その他の徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利、及び死亡一時金を受ける権利は、行使することができる時から2年で時効消滅します(第4項)。督促(第96条第1項)は時効の更新の効力を持ちます(第5項)。そして第6項により、これらの徴収金には会計法第32条(国がする納入の告知による時効の更新)が適用除外とされています。更新の効力は第5項の督促に一本化されている、と整理できます。

第3項(年金給付・会計法31条除外)と第6項(徴収金・会計法32条除外)は、除外される会計法の条文も、除外の対象となる権利の種類も異なるため、単純化して「保険料も年金給付も同じ扱い」と覚えると誤ります。

督促と滞納処分(第96条)の実務:

保険料等を滞納する者に対し、厚生労働大臣は期限を指定して督促することができ(第1項)、督促状の指定期限は督促状を発する日から起算して10日以上経過した日でなければなりません(第3項)。指定期限までに納付がない場合、国税滞納処分の例により処分するか、市町村に処分を請求することができます(第4項)。延滞金(第97条)は督促を行った場合に別途徴収されるもので、時効そのものとは別制度です。

社労士実務との接続:

年金相談で「何年前の保険料まで請求されるのか」という質問を受けた際、社労士は保険料徴収権の消滅時効が2年であること、督促によって時効が更新される点、被保険者側からの「時効を援用する」という主張が国の金銭債権については通用しない点を正確に説明する必要があります。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 国民年金法第96条第1項・第3項(督促及び滞納処分)・第97条(延滞金)・第102条第1項〜第6項(時効)(https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000141)/会計法第31条(時効の援用・利益の放棄)・第32条(納入の告知による時効の更新)(https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000035) e-Gov 法令API v2 で全文照合 確認日: 2026-09-30 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

この問題の関連トピック

  • 国年の保険料徴収時効(2年
  • 頻出度A

関連する問題

ページの先頭へ