問題
障害基礎年金の額に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
正答はイです。
障害基礎年金の1級の年金額は、2級の年金額の1.25倍(100分の125)です(国年法第33条第2項)。これは「1級(より重い障害)の方が生活保障の必要性が高い」という考え方に基づいています。令和8年4月現在、2級は年額847,300円、1級は年額1,059,125円です。
アは誤り。1級は老齢基礎年金満額の1.25倍であり、満額と同額なのは2級です。
エは誤り。障害基礎年金には配偶者加算はありません。子の加算のみです(配偶者加算があるのは障害厚生年金)。
ウは誤り。1人目・2人目が各243,800円、3人目以降が各81,300円です(少なくなるのは3人目から)。オは誤り。子が婚姻をしたときは、年齢に関係なく加算額が減額されます(第33条の2第3項)。
障害基礎年金の額の構造(令和8年4月現在):
| 区分 | 年金額(年額) | 計算の根拠 |
|---|---|---|
| 2級 | 847,300円 | 老齢基礎年金満額と同額 |
| 1級 | 1,059,125円 | 2級×1.25 |
子の加算額(令和8年4月現在):
| 対象 | 加算額(年額・1人あたり) |
|---|---|
| 1人目・2人目 | 各 243,800円 |
| 3人目以降 | 各 81,300円 |
「子」の範囲と減額改定(国年法第33条の2):
- 18歳に達する日以後の最初の3月31日(年度末)までの間にある子
- または20歳未満で障害等級に該当する障害の状態にある子
- 受給権者によって生計を維持していること
- 子が死亡した・生計維持がやんだ・婚姻をした・受給権者の配偶者以外の者の養子となった等のときは、加算額が減額される(第3項。オの誤り)
ウの誤り: 同額なのは1人目・2人目までで、3人目以降は少ない額です(第33条の2第1項)。
エの誤り(配偶者加算がない):
障害基礎年金には配偶者加算の規定がありません。配偶者加算があるのは障害厚生年金(厚年法第50条の2)です。障害基礎年金と障害厚生年金の違いとして「配偶者加算の有無」は頻出の試験ポイントです。
年次改定との連動:
障害基礎年金の額は、老齢基礎年金と同様に消費者物価指数・賃金変動に基づき毎年4月に改定されます(マクロ経済スライドが適用される年度もあります)。令和8年度(2026年4月)は老齢基礎年金満額が70,608円/月に改定されたことに連動して、障害基礎年金の額も改定されています。
【障害基礎年金の給付水準の政策的意義と「1級=2級×1.25倍」の根拠】
障害基礎年金の1級は2級の額の「百分の百二十五」と条文で定められています(第33条第2項)。この比率は障害の程度(1級の方が重い)を反映した生活保障の差を意味します。
障害等級1・2級の一般的な区分(精度的な理解):
障害基礎年金(国民年金)の障害等級は、国民年金法施行令別表に規定されています:
- 1級: 日常生活の用を弁ずることができない程度(常時介護を必要とする状態)
- 2級: 日常生活が著しい制限を受ける程度
厚生年金の障害厚生年金には3級・障害手当金(一時金)もあり(kokunen_39では国年の1〜2級のみ)、国民年金は1〜2級のみが対象です。
「20歳前傷病による障害基礎年金(kokunen_40との接続)」:
障害基礎年金には、20歳前に傷病を負った者(国民年金に加入していない期間が多い)への特例があります(20歳前傷病による支給制度)。通常の障害基礎年金は保険料納付要件がありますが、20歳前傷病の場合は納付要件なしで支給されます。その代わり所得制限が適用されます(kokunen_40で詳述)。
子の加算の実務上の重要点:
子の加算は年金受給権発生時に子がいなくても、後から子が生まれた場合(障害認定後に出生した子)でも加算されます。ただし既婚の子は除外されます(「既婚=経済的独立」とみなす考え方)。
子の加算の「3人目からの逓減」設計は、児童手当の第3子加算(30,000円)とは逆の発想(多子逓減)であり、社会保障給付の各制度の設計思想の違いを理解するうえで重要な比較ポイントです。
障害厚生年金との比較(系統的整理):
| 項目 | 障害基礎年金(国民年金) | 障害厚生年金 |
|---|---|---|
| 等級 | 1・2級のみ | 1・2・3級+障害手当金(一時金) |
| 配偶者加算 | なし | あり(1・2級のみ・配偶者の加給年金額) |
| 子の加算 | あり | なし(国民年金分の子加算が別途付く) |
| 定額支給 | 定額(等級×1・1.25) | 報酬比例(被保険者期間中の標準報酬に比例) |
令和8年度改定の試験的意義(hot_topic):
令和8年度(2026年4月)改定で老齢基礎年金満額が70,608円/月(70,608円/月×12円/年)に改定されたことに伴い、障害基礎年金2級もこれと同額(847,300円/年)に改定されています。子の加算額(243,800円、81,300円)も毎年4月に改定される数値です。試験では改定後の現行値が問われるため、最新の額を正確に押さえておくことが重要です。
【2025年改正(令和7年法律第74号)による子の加算の見直し】
令和7年法律第74号による改正後の第33条の2第1項(2028年4月1日施行・e-Gov 改正履歴で確認)は、子の加算額を「その子一人につきそれぞれ二十六万九千六百円に改定率を乗じて得た額」とし、3人目以降の減額をなくして全員同額にします。施行前の現行条文では、1人目・2人目が高く3人目以降が少ない二段階です。本問は現行条文で判定しますが、施行後は「3人目以降は少ない」という知識が誤りになる点に注意してください。
上位資格との接続:
FP1級・年金アドバイザー2級では「障害基礎年金+障害厚生年金の合計額計算(報酬比例部分の計算式を含む)」が必須です。社労士実務では障害年金の請求代行(社会保険労務士の独占業務)において、等級判定・初診日証明・診断書取得の支援が核心業務となります。
- 国民年金法第33条・第33条の2e-Govで原文を読む
- 厚生年金保険法第50条の2e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 国民年金法第33条(障害基礎年金の額)・第33条の2第1項(子の加算額)・第3項(加算額の減額改定)(https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000141) 確認日: 2026-09-30 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

