国民年金法41国民年金法

社労士 国民年金法 問41:国民年金法

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision

寡婦年金に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • 寡婦年金の額は、夫が受給できたはずの老齢基礎年金額の4分の3に相当する額である。
  • 寡婦年金は、60歳から65歳になるまでの5年間支給される。
  • 寡婦年金を受給するためには、妻は夫の死亡当時において夫と婚姻関係にあり(内縁関係を含む)、夫に生計を維持されていたことが必要である。
  • 寡婦年金の受給権者が老齢基礎年金の繰上げ支給を受けている場合、寡婦年金は支給されない。
  • 寡婦年金と死亡一時金は、同じ期間について重複して受給することができる。正答
正答:寡婦年金と死亡一時金は、同じ期間について重複して受給することができる。

AI解説(初心者・標準・上級)

理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠条文・通達も明記。

初心者向けまずはここから。やさしく要点を解説

正答はオです。

寡婦年金と死亡一時金は選択受給であり、同一の死亡について重複して受給することはできません(国年法第52条の6)。どちらか一方を選択する必要があります。

アは正しく、寡婦年金の額は「夫が受給できたはずの老齢基礎年金額の3/4」です(国年法第49条)。

イは正しく、支給期間は60歳から65歳未満まで(最大5年間)です。

ウは正しく、妻が婚姻(内縁含む)かつ生計維持されていた要件があります。

エは正しく、老齢基礎年金の繰上げ受給をしている場合は寡婦年金は受給できません。これは「繰上げで65歳前から老齢基礎年金を受け取っている者に、寡婦年金も重ねて支給することは避ける」という調整規定です。

標準試験対策の基準レベル

寡婦年金の制度の全体像:

| 項目 | 内容 |

|---|---|

| 支給対象 | 第1号被保険者(自営業・農業等)の妻 |

| 支給期間 | 60歳〜65歳未満(最大5年間) |

| 支給額 | 夫が受けられたはずの老齢基礎年金額の3/4 |

| 支給要件 | ①夫が死亡時まで第1号被保険者等として10年以上国民年金保険料を納付②死亡時に夫と婚姻関係③夫に生計維持 |

| 失権事由 | 65歳到達・再婚・死亡・老齢基礎年金の繰上げ受給 |

寡婦年金の額の計算方法:

「夫が受けられたはずの老齢基礎年金額」とは、夫の保険料納付済期間・免除期間をもとに計算した老齢基礎年金の額のことです。実際に受給していた額ではなく、「受給できたであろう額」×3/4を妻が5年間受け取ります。

オの誤り(寡婦年金と死亡一時金の選択受給):

寡婦年金と死亡一時金は、同一の夫の死亡を原因とする給付であり、両方の受給権を同時に有することはできません(国年法第52条の6)。どちらか一方を選択します。一般に、寡婦年金は5年間の年金として受け取るのに対し、死亡一時金は一括受給です。

選択の目安:

  • 寡婦年金が有利: 妻が60歳に近い年齢・5年間健康で受給可能・総額が大きい場合
  • 死亡一時金が有利: 妻がすでに65歳に近い・寡婦年金の受給期間が短い場合
上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

【寡婦年金制度の歴史的意義と「第1号被保険者」に限定される理由】

寡婦年金は1959年(昭和34年)の国民年金法制定当初から設けられてきた制度です。制度設計の核心は「第1号被保険者(自営業者・農業者)の妻への保護」という点にあります。

第2号被保険者(会社員・公務員)の妻が対象外の理由:

第2号被保険者の妻は、夫が死亡した場合に「遺族厚生年金(または遺族共済年金)」を受給できます。これは厚生年金制度の遺族給付です。一方、第1号被保険者(自営業者等)の妻は、夫が死亡しても受け取れる遺族給付が乏しく(遺族基礎年金は子がいる場合のみ)、子のいない妻は無防備な状態になりがちです。

寡婦年金はこの「子のいない第1号被保険者の妻」への経過的保護として機能しています。

寡婦年金の「3/4」という比率の意味:

老齢基礎年金満額の3/4(国年法第49条)は、老齢・遺族給付の比率として国際的にも一般的な設計思想です。「夫の年金の一定割合を配偶者が引き継ぐ」という考え方で、完全に同額ではなく減額するのは「妻単独の生活費は夫婦合計より少ない」という前提があります。

「60〜65歳の5年間」という期間設計の意図:

寡婦年金が60歳から65歳未満に限定されているのは:

1. 60歳前は寡婦年金を受け取れる(60歳未満は対象外)

2. 65歳になると老齢基礎年金の受給が始まる → 寡婦年金の必要性がなくなる

3. 老齢基礎年金が満額受給できる段階になれば別の制度で保護される

この5年間は「老齢基礎年金開始前の経過的保護期間」という意味合いを持っています。

繰上げ受給と寡婦年金の競合(エの解説深掘り):

老齢基礎年金を60歳から65歳未満の間に繰り上げ受給している場合、寡婦年金とは受給期間が重複します。この場合、「自分の老齢基礎年金(繰上げ減額あり)」と「亡き夫の寡婦年金(夫の年金×3/4)」のどちらが得かという選択問題が生じます。

実務的には繰上げ後の老齢基礎年金の方が有利なケースが多いですが、夫の保険料納付期間が長い場合は寡婦年金の方が高くなる場合もあります。ただし法令上は「繰上げを受けている場合は寡婦年金は支給しない」と明確に規定されているため、実際には選択の余地なく繰上げ老齢基礎年金のみとなります(繰上げをしていなければ選択可)。

死亡一時金との比較(kokunen_28との接続):

| 項目 | 寡婦年金 | 死亡一時金 |

|---|---|---|

| 支給形態 | 年金(毎月・最大5年間) | 一時金(一括) |

| 支給額目安 | 夫の老齢基礎年金見込額×3/4×5年(最大) | 保険料納付月数に応じた一定額(数十万円〜) |

| 対象者 | 夫死亡時に婚姻・生計維持の妻 | 受給要件を満たす遺族(順位あり) |

| 重複受給 | 選択(死亡一時金と選択) | 選択(寡婦年金と選択) |

上位資格との接続:

FP1級では「寡婦年金・死亡一時金の有利選択(具体的金額計算)」が問われます。年金アドバイザー2級では「60歳未満で夫が死亡した場合と60歳以降で死亡した場合の寡婦年金受給可否の違い」が頻出です。社労士実務では「自営業者の夫が亡くなったクライアントへの年金受給選択アドバイス」が重要業務となります。

<!-- 監修確定 2026-06-08(legal-reviser): 国年法第49条〜第52条(寡婦年金)・第52条の6(死亡一時金との選択受給)に基づく。寡婦年金と死亡一時金は選択受給(重複不可)。繰上げ受給中は寡婦年金不支給。一次ソース:e-Gov・日本年金機構公式確認済。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 国民年金法第49条〜第52条(寡婦年金)・第52条の6(死亡一時金との調整)(https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000141) 確認日: 2026-06-08 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

関連論点

寡婦年金の額(夫の老齢基礎年金額×3/4・60〜65歳の5年頻出度A

国民年金法の他の問題

1
国民年金法
2
国民年金法
3
国民年金法
4
国民年金法
5
国民年金法
6
国民年金法
国民年金法の一覧

科目別に解いて、社労士に合格

10科目のオリジナル問題。各問に根拠条文とAI解説(3レベル)付き・閲覧無料。