問題
国民年金法の罰則に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
正答はウです。
被保険者の資格取得・喪失等(第12条第1項・第5項)の届出について虚偽の届出をした被保険者は、第112条第1号により6か月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金に処せられます。
アは誤り。同じ第12条の届出を単に「しなかった」(虚偽ではない)場合は、第113条により30万円以下の罰金(過料ではなく刑事罰)です。イは誤り。不正受給は第111条により3年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金です。エは誤り。第106条の書類提出命令に従わない被保険者は、第112条第3号により6か月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金(過料ではない)です。オは誤り。第105条第1項の届出をしなかった被保険者は、第114条第1号により10万円以下の過料(刑事罰ではない)です。
国民年金法の罰則体系の整理(対象となる届出の条文で分かれる):
| 違反行為 | 条文 | 罰則 |
|---|---|---|
| 偽りその他不正の手段による給付の不正受給 | 第111条 | 3年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金 |
| 第12条(被保険者の資格取得・喪失等)の虚偽届出、書類提出命令違反・虚偽陳述等 | 第112条 | 6か月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金 |
| 第12条の届出をしなかった(不届出) | 第113条 | 30万円以下の罰金(過料ではない) |
| 第105条第1項(被保険者のその他の届出)の不届出・虚偽届出、世帯主の虚偽届出、第105条第4項(死亡の届出)の不届出 | 第114条第1号〜第4号 | 10万円以下の過料(刑事罰ではない) |
ウの正の詳細:
第112条第1号は「第12条第1項又は第5項の規定に違反して虚偽の届出をした被保険者」を対象とし、6か月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金です。同条第2号は世帯主が虚偽届出をした場合、第3号は第106条の書類提出命令違反・虚偽陳述の場合で、いずれも同じ量刑です。
アとオの混同ポイント(12条系と105条系の切り分け):
第12条(資格取得・喪失等)の不届出は第113条により30万円以下の罰金(世帯主から届出がなされた場合を除く)ですが、第105条第1項(第12条の事項以外の届出)の不届出は第114条第1号により10万円以下の過料です。同じ「届け出なかった」場合でも、対象となる届出の条文によって罰則の種類(罰金か過料か)が異なる点が試験の頻出ポイントです。
【国民年金法の罰則の階層構造と過料・罰金の法的性質の違い】
国民年金法の罰則は、違反行為の悪質性・対象となる届出の性質に応じて第111条から第114条まで段階的に設計されています。
第111条(不正受給):
「偽りその他不正な手段により給付を受けた者」は3年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処せられます。ただし刑法に正条があるときは刑法が優先します(詐欺罪等との競合)。給付の不正受給は制度の財政と国民の信頼を損なう行為として、国年法の罰則の中で最も重い水準です。
第112条(虚偽届出・検査妨害等):
3つの類型があります。①第12条の資格取得・喪失等について虚偽の届出をした被保険者、②同条の届出で世帯主が虚偽届出をした場合、③第106条の資産・収入状況の書類提出命令に従わない・虚偽書類提出・当該職員の質問への不答弁や虚偽陳述をした被保険者。いずれも6か月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金です。
第113条(届出をしなかった場合):
第12条の届出を単に怠った(虚偽ではない)被保険者は、30万円以下の罰金です。ただし世帯主から届出がなされたときはこの限りではありません。「虚偽届出(112条)」より軽いものの、依然として刑事罰(罰金)である点に注意が必要です。
第114条(過料):
次の4つが10万円以下の過料です。①第105条第1項の届出(第12条の事項以外の厚生労働省令で定める事項)をしなかった被保険者(世帯主から届出がなされたときを除く)、②同項の届出について虚偽の届出をした被保険者、③同項の届出を世帯主が代わってする場合に虚偽の届出をした世帯主、④第105条第4項の死亡の届出をしなかった戸籍法上の死亡の届出義務者。過料は行政上の秩序罰であり、第111条〜第113条の刑事罰(拘禁刑・罰金)とは性質が異なります。
第114条に挙がっていない届出:
受給権者が行う届出・書類の提出(第105条第3項)は第114条に挙がっていません。これを正当な理由なく怠ったときの効果は、罰則ではなく年金給付の支払の一時差止め(第73条)です。また、第2号被保険者には第12条・第105条の規定自体が適用されません(附則第7条の4)。
社労士実務との接続:
自営業者等の第1号被保険者や第3号被保険者の届出について相談を受けた際、社労士は「第12条の届出をしなかった(113条・罰金)」「第12条の届出で虚偽の届出をした(112条・拘禁刑又は罰金)」「第105条第1項の届出の不履行・虚偽(114条・過料)」を区別し、受給権者の届出(第105条第3項)の不履行は支払の一時差止め(第73条)の問題であることまで説明できる必要があります。
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出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 国民年金法第12条第1項・第2項・第5項(届出)・第105条第1項・第3項・第4項(届出等)・第106条第1項(被保険者に関する調査)・第111条(不正受給)・第112条第1号〜第3号(虚偽届出等)・第113条(届出不履行)・第114条第1号〜第4号(過料)・第73条(支払の一時差止め)・附則第7条の4(https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000141) e-Gov 法令API v2 で全文照合 確認日: 2026-09-30 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

