国民年金法52国民年金法

社労士 国民年金法 問52:国民年金法

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision

国民年金法における罰則・過料に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • 正当な理由なく被保険者の資格取得・喪失の届出をしなかった者に対しては、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される。
  • 偽りその他不正の手段によって給付を受けた者は、2年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられる。
  • 国民年金法の規定による届出をしなかった者または虚偽の届出をした者に対しては、10万円以下の過料が科される。正答
  • 国民年金法に基づく帳簿の記載をせず、または虚偽の記載をした事業者に対しては、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科される。
  • 国民年金法に定める報告の徴収・検査において虚偽の報告・陳述をした被保険者・事業主には、懲役刑が科され、過料は適用されない。
正答:国民年金法の規定による届出をしなかった者または虚偽の届出をした者に対しては、10万円以下の過料が科される。

AI解説(初心者・標準・上級)

理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠条文・通達も明記。

初心者向けまずはここから。やさしく要点を解説

正答はウです。

国民年金法の規定による届出をしなかった者または虚偽の届出をした者に対しては、10万円以下の過料が科されます(国年法第114条)。「過料」は行政罰の一種であり、刑事罰(懲役・罰金)とは異なります。

ア・イ・エ・オはいずれも誤った内容です。アは正当な理由なき届出不履行への懲役・罰金が誤り(実際は過料)。イは不正受給の罰則は「3年以下の懲役または100万円以下の罰金」。エの帳簿虚偽記載への懲役・罰金規定は国年法にはありません。オは虚偽報告への懲役刑限定は誤り。

標準試験対策の基準レベル

国民年金法の罰則体系の整理:

| 行為 | 罰則の種類 | 適用条文 |

|---|---|---|

| 不正受給(偽りその他不正手段で給付受領) | 3年以下の懲役または100万円以下の罰金 | 国年法第111条 |

| 報告・検査の拒否・妨害・虚偽報告 | 6か月以下の懲役または50万円以下の罰金 | 国年法第112条 |

| 届出義務違反(不届出・虚偽届出) | 10万円以下の過料(行政罰) | 国年法第114条 |

各選択肢の誤りの詳細:

  • ア(誤): 届出義務違反は懲役・罰金ではなく「10万円以下の過料」(行政罰)。過料と罰金は異なる(過料は刑事記録に残らない)。
  • イ(誤): 不正受給の罰則は「3年以下の懲役または100万円以下の罰金」(国年法第111条)。「2年以下」という数字が誤り。
  • エ(誤): 国民年金法に帳簿記載義務・虚偽記載の罰則規定は存在しない。
  • オ(誤): 報告・検査への虚偽対応は「6か月以下の懲役または50万円以下の罰金」(刑事罰)であり、懲役刑限定ではなく罰金刑との選択的規定。

過料(行政罰)と罰金(刑事罰)の違い(重要):

過料は刑法上の「刑」ではなく行政法上の制裁であり、前科にならず刑事訴追も不要。届出義務違反を「過料」のみとしているのは、届出は制度の円滑運営のための行政的義務であり、不履行は犯罪的悪意があるわけではないという立法判断によります。

上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

【国民年金法の罰則体系と不服申立・徴収強制手続との関係】

国民年金法の罰則は、①不正受給等の重大な違反に対する刑事罰、②行政調査への妨害に対する刑事罰、③届出義務違反等の軽微な違反に対する過料、の3層構造で設計されています。

罰則体系の全体像(国年法第111条〜第114条):

第111条(不正受給の刑事罰):

「偽りその他不正の手段により保険給付を受け、または受けさせた者」→ 3年以下の懲役または100万円以下の罰金。未遂も処罰。法人に対しては両罰規定(法人の代表者等が違反した場合、法人にも100万円以下の罰金)。

第112条(報告・検査妨害の刑事罰):

報告の徴収や立入検査に対する拒否・妨害、または虚偽報告・陳述をした者 → 6か月以下の懲役または50万円以下の罰金

第113条(その他の刑事罰):

秘密保持義務違反等の特定の違反 → 1年以下の懲役または50万円以下の罰金

第114条(過料):

届出義務違反(不届出・虚偽届出)等の行政的義務違反 → 10万円以下の過料

イの誤りの立法的意義(不正受給の重い罰則):

不正受給への「3年以下の懲役または100万円以下の罰金」は、健康保険法の不正受給(同内容)と一致する水準です。社会保険全体として給付の不正受給は「社会保険制度全体の財政と国民の信頼を損なう」として重く規定されています。「2年以下の懲役または100万円以下の罰金」というイの記述は懲役刑の上限が誤り(2年→3年)です。

過料の実際の徴収手続:

過料は行政庁(市区町村長)が非訟事件手続法に基づいて過料処分を行い、最終的には地方裁判所が裁判で徴収します。実際には警告・指導が先行することが多く、即座に過料が科されるケースは少ないですが、制度上は10万円以下の過料が可能です。

届出義務の範囲(過料が適用される届出の例):

国民年金法が定める届出義務で、違反すると過料の対象となる主なもの:

  • 被保険者の資格取得・喪失の届出(国年法第12条)
  • 氏名・住所の変更届出
  • 事業主が従業員の被保険者資格に関する届出を行わない場合

社会保険審査官・審査会との制度的関係:

罰則は「制裁」であり、「不服申立制度」とは別系統の制度です。国民年金法の処分(保険料の賦課・給付の不支給等)に対しては、社会保険審査官(3か月以内審査請求)→社会保険審査会(60日以内再審査請求)の不服申立てルートがあります(平成28年改正後の期限:審査官3か月・審査会2か月)。これら不服申立制度は行政救済であり、罰則(刑事罰・過料)とは全く別の制度です。

試験での出題パターンと対策:

社労士試験では「何月以下の懲役・何万円以下の罰金」という数字の正確さが問われます。主要数字:

  • 不正受給 → 3年・100万円
  • 検査妨害 → 6か月・50万円
  • 届出違反 → 10万円以下の過料(懲役なし)

労基法の罰則(1年・6か月・30万円・50万円の4段階)とは体系が異なるため、科目別に整理して記憶することが効果的です。

上位資格との接続:

社会保険労務士試験では「社会保険法令の罰則体系」が選択式・択一式双方で出題されます。FP1級では罰則そのものは出題されませんが、「不正受給した場合の返還命令・加算金」(健保法・国年法の返還規定)が実務知識として問われます。

<!-- 監修確定 2026-06-08(legal-reviser): 国年法第111条〜第114条に基づく。届出義務違反→10万円以下の過料(ウ正)。不正受給→3年以下の懲役または100万円以下の罰金(2年はイ誤)。過料は行政罰・刑事記録残らず。一次ソース:e-Gov国年法公式確認済。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 国民年金法第111条〜第114条(https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000141) 確認日: 2026-06-08 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

関連論点

国年の届出義務違反の罰則(過料10万円・偽りの届出頻出度B

国民年金法の他の問題

1
国民年金法
2
国民年金法
3
国民年金法
4
国民年金法
5
国民年金法
6
国民年金法
国民年金法の一覧

科目別に解いて、社労士に合格

10科目のオリジナル問題。各問に根拠条文とAI解説(3レベル)付き・閲覧無料。