問題
老齢年金生活者支援給付金の請求手続・支給に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
正答はオです。
老齢年金生活者支援給付金の支給を受けている者が正当な理由なく届出をせず、又は書類等を提出しないときは、法第8条により給付金の支払を一時差し止めることができるにとどまり、受給権そのものが消滅するわけではありません。
ア・イ・ウ・エはいずれも正しい内容です。支給には認定請求が必要(ア、第5条)、支給は認定請求をした日の属する月の翌月から始まり支給事由が消滅した日の属する月で終わる(イ、第6条第1項)、偶数月払いで支給事由消滅時のその期の分は支払期月でない月でも支払われる(ウ、第6条第3項)、未支払給付金は死亡の当時生計を同じくしていた配偶者(事実婚含む)・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹・これら以外の3親等内の親族が自己の名で請求できる(エ、第9条第1項)は、いずれも条文どおりです。
老齢年金生活者支援給付金の手続の流れ:
| 段階 | 内容 | 根拠条文 |
|---|---|---|
| 請求 | 受給資格者が厚生労働大臣に認定の請求をする(自動支給ではない) | 第5条 |
| 支給開始 | 認定請求をした日の属する月の翌月から | 第6条第1項 |
| 支払 | 毎年2・4・6・8・10・12月の6期に前月までの分を支払う(支給事由消滅時のその期の分は非支払期月でも支払う) | 第6条第3項 |
| 一時差止め | 正当な理由なく届出をせず又は書類を提出しないとき | 第8条 |
| 未支払給付金 | 死亡した受給資格者の配偶者等(3親等内の生計同一親族)が自己の名で請求 | 第9条 |
オの誤りの詳細(一時差止めと受給権消滅の違い):
法第8条は「老齢年金生活者支援給付金の支給を受けている者が、正当な理由がなくて、第三十五条第一項の規定による届出をせず、又は書類その他の物件を提出しないときは、老齢年金生活者支援給付金の支払を一時差し止めることができる」と規定しています。これは支払いを一時的に止める措置であり、受給権そのものを消滅させるものではありません。なお、正当な理由なく検査拒否等をした場合に額の全部又は一部を「支給しない」ことができる規定(第7条)とも異なる制度です。
支給期間の仕組み(第6条第1項)の特徴:
老齢年金生活者支援給付金の支給開始は、老齢基礎年金の支給開始(事由発生月の翌月から)とは別に、認定請求をした日の属する月の翌月から始まります。所得要件等を満たしていても、認定請求をしなければ支給は始まりません(請求主義)。
【年金生活者支援給付金の手続構造と国民年金の給付手続との対比】
年金生活者支援給付金は、老齢基礎年金等の受給権とは別個の給付であり、その手続は国民年金の年金給付の仕組みと類似しつつも独立しています。
請求主義(第5条)の意義:
老齢基礎年金の受給権者であっても、所得基準を満たすだけでは老齢年金生活者支援給付金は自動的に支給されません。受給資格者自身が厚生労働大臣に対し、受給資格及び給付金の額について認定の請求をする必要があります(第5条第1項)。いったん要件に該当しなくなった後に再び該当した場合も、改めて認定の請求が必要です(同条第2項)。
支給期間・支払期月(第6条)と国民年金法第18条の違い:
支払期月(偶数月・前月までの分)と、支給事由消滅時のその期の分を支払期月でない月でも支払う点(第6条第3項)は、国民年金法第18条第3項と同じ形です。一方、支給の開始は「認定の請求をした日の属する月の翌月」であり(第6条第1項)、国民年金法の「支給すべき事由が生じた日の属する月の翌月」(第18条第1項)とは起点が異なります。災害その他やむを得ない理由で請求できなかった場合は、理由がやんだ後15日以内に請求すれば、請求できなくなった日の属する月の翌月から支給されます(第6条第2項)。
一時差止め(第8条)と支給制限(第7条)の違い:
第7条は、受給資格者が正当な理由なく第36条の命令に従わない・当該職員の質問に応じない場合に、給付金の額の全部又は一部を「支給しない」ことができる規定です。第8条は、既に支給を受けている者が届出等をしない場合に「支払を一時差し止める」規定です。いずれも受給権そのものを消滅させる規定ではない点が共通しています。
未支払給付金の請求権者(第9条)と国民年金法の未支給年金(第19条)の対比:
第9条の未支払給付金の請求権者の範囲(配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹・その他3親等内の生計同一親族)は、国民年金法第19条第1項の未支給年金の請求権者の範囲と同じ並びです。国民年金法では第5条第7項の定義規定で配偶者に事実婚を含むのに対し、年金生活者支援給付金法第9条第1項は配偶者の括弧書きで事実婚を含むことを明記しています。順位は政令で定め(第9条第2項)、同順位者の1人の請求・1人への支払は全員のためのものとみなされます(同条第3項)。
社労士実務との接続:
老齢基礎年金の裁定請求と年金生活者支援給付金の認定請求は別の手続であるため、社労士は「年金の請求をすれば給付金も自動的にもらえる」と誤解している相談者に対し、給付金は別途認定請求が必要であること、届出等を怠ると一時差止めのリスクがあることを説明する必要があります。
- 国民年金法第18条・第19条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 年金生活者支援給付金の支給に関する法律第5条(認定)・第6条(支給期間及び支払期月)・第7条(支給の制限)・第8条(一時差止め)・第9条(未支払の老齢年金生活者支援給付金)・第35条第1項(届出)・第36条第1項(調査)(https://laws.e-gov.go.jp/law/424AC0000000102)/国民年金法第5条第7項・第18条・第19条(https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000141) e-Gov 法令API v2 で全文照合 確認日: 2026-09-30 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

