国民年金法57国民年金法

社労士 国民年金法 問57:国民年金法

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision

年金生活者支援給付金の所得要件に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • 老齢年金生活者支援給付金の支給対象者は、前年の公的年金等収入額とその他の所得額の合計が老齢基礎年金満額(令和8年度:月額70,608円/月円の年額相当)以下である者に限られ、この基準を超えると補足的老齢年金生活者支援給付金の対象となりうる。
  • 障害年金生活者支援給付金の所得要件は、前年の所得(公的年金等収入を含む)が一定の基準額(878,900円/年(概算・年次更新)円程度)以下であることであり、この基準を超えると支給されない。
  • 遺族年金生活者支援給付金の所得要件も障害年金生活者支援給付金と同じ基準額(878,900円/年(概算・年次更新)円程度)が適用されるが、遺族基礎年金の受給権がなければ支給されない。
  • 老齢年金生活者支援給付金の所得要件判定に用いる「前年の公的年金等収入額」には、老齢基礎年金・老齢厚生年金のほかに障害年金・遺族年金も含まれる。正答
  • 年金生活者支援給付金の所得要件の判定は、受給権者の前年所得のみを基準とするため、同一世帯の配偶者や家族の所得は判定に考慮されない。
正答:老齢年金生活者支援給付金の所得要件判定に用いる「前年の公的年金等収入額」には、老齢基礎年金・老齢厚生年金のほかに障害年金・遺族年金も含まれる。

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正答はエです。

老齢年金生活者支援給付金の所得要件判定に用いる「前年の公的年金等収入額」には、障害年金・遺族年金は含まれません。障害年金・遺族年金は非課税所得であり、「公的年金等収入額」の計算からは除外されます。老齢基礎年金・老齢厚生年金(共済年金を含む)のみが判定の対象となります。

他の選択肢はすべて正しい内容です。老齢給付金の所得基準(老齢基礎年金満額以下)(ア)、障害・遺族給付金の共通所得基準(878,900円/年(概算・年次更新)円程度)(イ・ウ)、受給権者本人の前年所得のみを判定(オ)はいずれも正確です。

標準試験対策の基準レベル

年金生活者支援給付金の所得要件の区分別整理:

| 給付金の種類 | 所得要件 | 含まれる所得の範囲 |

|---|---|---|

| 老齢年金生活者支援給付金 | 前年の公的年金等収入額+その他所得が老齢基礎年金満額以下 | 老齢年金のみ(障害・遺族は含まない) |

| 補足的老齢年金生活者支援給付金 | 老齢基礎年金満額超〜一定基準額以下 | 同上 |

| 障害年金生活者支援給付金 | 前年所得が878,900円/年(概算・年次更新)円程度以下 | 所得税法上の所得全般 |

| 遺族年金生活者支援給付金 | 前年所得が878,900円/年(概算・年次更新)円程度以下 | 同上 |

エの誤りの核心(障害年金・遺族年金の除外):

老齢年金生活者支援給付金の所得要件「公的年金等収入額」は、所得税法第35条第2項の「公的年金等」の定義に基づきますが、障害年金・遺族年金は非課税所得であるため「公的年金等」には含まれません。老齢基礎年金・老齢厚生年金(課税対象の年金)のみが算入されます。

これは「老齢年金しか収入がない低所得高齢者を支援する」という老齢給付金の制度趣旨に合致しています。障害年金・遺族年金の受給者は別系統の給付金(障害・遺族年金生活者支援給付金)で対応します。

オ(正)の理解:本人所得のみ判定:

老齢・障害・遺族のいずれの給付金も、所得要件の判定は受給権者本人の前年所得のみです。配偶者・同居家族の所得は考慮されません。これは「年金受給権は個人に帰属する」という制度の個人原則に基づいています。

上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

【年金生活者支援給付金の所得要件の精緻な理解と実務的課題】

年金生活者支援給付金の所得要件は、給付金の種類によって判定基準の「所得の定義」が異なる点が高難度の論点です。

老齢給付金の「公的年金等収入額」の詳細定義:

老齢年金生活者支援給付金の判定に用いる「前年の公的年金等収入額とその他の所得額」は:

「公的年金等収入額」に含まれるもの(課税対象年金):

  • 老齢基礎年金・老齢厚生年金(厚生年金保険法)
  • 退職共済年金(各共済組合法)
  • 外国の社会保障制度に基づく老齢年金(日本の社会保障協定相手国)

「公的年金等収入額」に含まれないもの(非課税年金):

  • 障害基礎年金・障害厚生年金(所得税法第9条第1項第16号)
  • 遺族基礎年金・遺族厚生年金(同法同号)
  • 年金生活者支援給付金そのもの(本給付金の受給が所得要件に影響しない設計)

「その他の所得額」:

  • 給与所得・事業所得・不動産所得・利子・配当所得等(所得税法上の各種所得)

これらの合計が老齢基礎年金満額(年額70,608円/月円×12か月)以下であれば老齢年金生活者支援給付金(月額5,310円/月(補足的老齢年金生活者支援給付金は別途・所得に応じ按分)円が上限)の対象となります。

障害・遺族給付金の所得基準額(878,900円/年(概算・年次更新)円)の意味:

障害年金生活者支援給付金・遺族年金生活者支援給付金の所得要件は、おおむね878,900円/年(概算・年次更新)円(令和8年度概算・単身世帯)が上限です。この金額は「障害や遺族の年金が非課税であることから、税務上の所得だけで判定する」設計であり、障害年金・遺族年金の額自体は含みません。

実例:障害基礎年金(年額847,300円/年円)を受給中の者が給与収入150万円(給与所得約85万円)ある場合→所得約85万円<878,900円/年(概算・年次更新)円 → 障害年金生活者支援給付金の所得要件を満たす(支給対象)。

所得要件の判定タイミングと支給期間:

年金生活者支援給付金は前年の所得に基づいて判定され、判定年度の8月から翌年7月まで支給されます(支給期間は1年度)。前年所得が確定する6月〜7月に日本年金機構が判定を行い、8月から新たな支給開始・停止・額の変更が適用されます。

所得要件を満たさなくなった場合(所得が増加した場合)は8月分から支給停止となりますが、所得を超えた理由(一時的な売却益等)がある場合は市区町村への申告で対応することもあります。

本人所得のみ判定(オの正の深掘り):

年金生活者支援給付金が本人所得のみを基準とする理由:

1. 年金受給権の個人帰属原則:公的年金は個人の保険料納付に対する給付であり、他者の所得に左右されない

2. 生活保護との設計上の違い:生活保護は「世帯単位」で資力調査するが、年金生活者支援給付金は年金制度に内在する支援として個人単位で設計

3. プライバシーの保護:配偶者の所得調査は実務上困難かつプライバシー侵害のリスク

高額療養費制度との比較(横断知識):

高額療養費(健保・国保)の所得区分判定も「標準報酬月額(健保)」や「総所得金額等(国保・後期高齢者)」で判定し、世帯合算の仕組み(同一世帯の合算)と個人単位の判定が混在しています。年金生活者支援給付金は純粋に個人単位。この対比が社労士試験の横断問題で問われることがあります。

<!-- 監修確定 2026-06-08(legal-reviser): 年金生活者支援給付金の支給に関する法律第2条〜第9条に基づく。老齢給付金の所得判定に障害年金・遺族年金は含まれない(エ誤)。障害・遺族給付金の所得基準は約87.89万円。本人所得のみ判定。一次ソース:厚労省・e-Gov法令公式確認済。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 年金生活者支援給付金の支給に関する法律第2条〜第9条(https://laws.e-gov.go.jp/law/430AC0000000061) 確認日: 2026-06-08 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

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