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法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

社労士 厚生年金保険法 問12|経過的寡婦加算

問題

社労士 | 厚生年金保険法 | 令和9年度(2027年度)試験対応・数値確認日 2026-10-01

遺族厚生年金に係る経過的寡婦加算に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。

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答え合わせ

正解は ウ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はウです。

経過的寡婦加算は、妻が65歳に達して中高齢寡婦加算の支給が停止された後に、それに代わって支給される給付ですが、受給できるのは昭和31年4月1日以前生まれの妻に限られます。

ウが正しい理由は「妻の生年月日(昭和31年4月1日以前)によって額が異なり、年齢が若い(昭和31年4月1日に近い)ほど加算額が少なくなる逓減構造」という記述が正確だからです。

アは誤りで「昭和31年4月2日以後」が要件とあるのが逆で、正しくは「昭和31年4月1日以前生まれ」が対象です。オは誤りで中高齢寡婦加算は65歳未満の妻への給付ですが、経過的寡婦加算は65歳以後も継続して支給されます。

中高齢寡婦加算と経過的寡婦加算の比較(必須整理):

項目中高齢寡婦加算経過的寡婦加算
根拠条文厚年法第62条昭和60年改正法附則
支給対象40歳以上65歳未満の妻(遺族厚生年金受給者)65歳以上の妻(昭和31年4月1日以前生まれ)
支給期間40歳〜65歳未満の期間65歳以後(継続して支給)
支給額(令和8年度)635,500円/年生年月日別逓減額(中高齢寡婦加算より低額)
対象年齢生年月日問わず40歳以上昭和31年4月1日以前生まれに限定

各選択肢の解説:

  • ア(誤): 経過的寡婦加算の対象は「昭和31年4月1日以前生まれ」であり、「昭和31年4月2日以後」は逆です。
  • イ(誤): 経過的寡婦加算の額は中高齢寡婦加算(635,500円/年)と同額ではなく、妻の生年月日に応じた逓減額です。中高齢寡婦加算より低額になります。
  • ウ(正): 昭和31年4月1日以前生まれが対象、65歳到達後に支給開始、生年月日別逓減構造(若いほど少ない)という3点が正確に記述されています。
  • エ(誤): 経過的寡婦加算は、妻が65歳以後に老齢基礎年金を受給しても自動的に停止されません。老齢基礎年金と経過的寡婦加算(遺族厚生年金の付加として)は同時受給が可能です。
  • オ(誤): 中高齢寡婦加算は65歳未満の妻への給付(正しい)ですが、経過的寡婦加算は65歳以後も継続して支給されます。「両者とも65歳以後は支給されない」は誤りです。

【経過的寡婦加算の制度的位置づけ:振替加算が受けられない妻への配慮】

経過的寡婦加算が設けられた背景は、振替加算制度(昭和60年改正法附則)との関係にあります。

振替加算は「加給年金の対象であった配偶者(妻)が65歳になって老齢基礎年金を受け取る時に付加される加算」ですが、これは「夫が老齢厚生年金受給者であり、かつ配偶者加給年金の対象であった妻」に対して発動します。

しかし、夫が死亡している場合(遺族厚生年金を受給している妻)は、夫は老齢厚生年金を受け取っていないため、加給年金→振替加算という通常の流れが機能しません。遺族厚生年金を受給している妻が65歳に達した場合、振替加算相当の補填がなければ「中高齢寡婦加算が65歳で切れて、振替加算も受けられない」という不利益が生じます。

この不利益を補填するために設けられたのが「経過的寡婦加算」です。

【「昭和31年4月1日以前生まれ」という対象限定の理由】

経過的寡婦加算の対象が「昭和31年4月1日以前生まれ」に限定されている理由は、基礎年金制度の開始時点の年齢と関係しています。

振替加算の対象は「大正15年4月2日〜昭和41年4月1日生まれ」の配偶者(日本年金機構)ですが、経過的寡婦加算はさらに限定されて「昭和31年4月1日以前生まれ」の妻が対象です。

昭和31年4月1日以前生まれの妻は、基礎年金制度が始まった1986年(昭和61年)4月の時点で年齢が高く、60歳までに国民年金に加入できる期間が短いため、老齢基礎年金が少額になりがちです。この世代への経過措置として、65歳以後も経過的寡婦加算による補完が設けられました。

【逓減構造の計算ロジック】

経過的寡婦加算の額は、昭和61年4月1日から60歳に達するまで国民年金に加入した場合の老齢基礎年金の額と合わせると、中高齢寡婦加算の額(635,500円/年)と同じ程度になるよう、妻の生年月日に応じて決められています(日本年金機構)。

  • 古い生年月日 → 1986年4月以降に国民年金に加入できる期間が短く、老齢基礎年金が少ない → 経過的寡婦加算は高額
  • 新しい生年月日 → 加入できる期間が長く、老齢基礎年金が多い → 経過的寡婦加算は少額

この仕組みで、中高齢寡婦加算(65歳まで)から老齢基礎年金+経過的寡婦加算(65歳以後)への移行で受給額が大きく落ち込まないよう設計されています。

【65歳以後の遺族厚生年金受給妻の総給付額の構成(実務上の重要点)】

65歳以後の遺族厚生年金受給妻の年金収入は以下の構成になります:

給付支給条件
遺族厚生年金受給中65歳以後は自身の老齢厚生年金の額に相当する部分が支給停止(第64条の2)
老齢基礎年金65歳から受給資格10年以上
老齢厚生年金(自身の)65歳から厚年被保険者期間1年以上
経過的寡婦加算65歳から昭和31年4月1日以前生まれの場合
振替加算65歳から対象:昭和41年4月1日以前生まれ(経過的寡婦加算対象外の場合も)

65歳以後の遺族厚生年金(改定)は、「自分の老齢厚生年金と遺族厚生年金の差額」(短期要件/長期要件による違いあり)として支給されるケースが多く、複数の給付が混在する計算が必要です。社労士として65歳到達時の年金切り替え手続き(裁定請求)を支援するためには、この全給付の構成を正確に把握する必要があります。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 国民年金法等の一部を改正する法律(昭和60年法律第34号)附則(経過的寡婦加算)・厚生年金保険法第62条(中高齢寡婦加算)・第64条の2(65歳以上の老齢厚生年金との調整) 参照した数値: 中高齢寡婦加算 年額(令和8年度):635,500円/年(令和8年度・中高齢寡婦加算の参照値)・生年月日別逓減=条文値 確認日: 2026-06-08 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

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