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法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

社労士 厚生年金保険法 問15|障害厚生年金の事後重症・初診日要件・併合改定

問題

社労士 | 厚生年金保険法 | 令和9年度(2027年度)試験対応・数値確認日 2026-10-01

障害厚生年金の事後重症・初診日要件・併合改定に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。

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答え合わせ

正解は ウ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はウ(誤っている記述)です。

ウの誤りは「受給権者が請求による改定を求める場合は、現に受けている障害厚生年金の支給事由となった傷病の初診日から起算して1年6か月を経過していれば請求できる」という後半の条件記述です。

障害厚生年金の額の改定請求(状態悪化による等級の引き上げ請求)は、「受給権を取得した日または実施機関の診査を受けた日から起算して1年を経過した日後」でなければできません(厚年法第52条第3項)。「初診日から1年6か月」という基準は障害認定日の計算方法であり、改定請求の時期基準ではありません。なお、障害の程度が増進したことが明らかな場合として厚生労働省令(施行規則)で定める場合に該当するときは、1年を待たずに改定請求ができます(同項ただし書)。

ア・イ・エ・オはいずれも正しい記述です。

事後重症・額改定・併合改定の比較(必須整理):

制度内容請求期限・要件
事後重症請求認定日に障害等級非該当→後に等級該当65歳到達日の前日まで
額の改定(悪化)受給中に状態が悪化→等級引上げ受給権取得日または実施機関の診査を受けた日から1年経過後
額の改定(軽快)状態が軽くなった→等級引下げ(3級→手当金ではない・失権要件あり)実施機関の診査による職権改定
併合認定・併合改定障害厚生年金の受給権者(権利取得当時から引き続き1級・2級に該当しない者を除く)に更に障害厚生年金の支給事由→前後の障害を併合(第48条)/3級程度の「その他障害」と併合して増進→改定請求(第52条第4項)新たな障害が生じた場合

各選択肢の解説:

  • ア(正): 事後重症の要件「認定日に障害等級非該当→65歳前日までの間に等級該当」は正確です(厚年法第47条の2第1項)。
  • イ(正): 事後重症請求は「65歳に達する日の前日まで」という期限があります。65歳以後は事後重症を請求できません。
  • ウ(誤・正答): 額の改定請求の要件は「受給権を取得した日または実施機関の診査を受けた日から1年経過後」(厚年法第52条第3項本文)。「初診日から1年6か月」は障害認定日の計算基準(厚年法第47条第2項)であり、改定請求の時期基準ではありません。これが典型的な出題の引っかけです。例外として、障害の程度が増進したことが明らかな場合として厚生労働省令で定める場合は、1年経過前でも請求できます(同項ただし書)。
  • エ(正): 障害厚生年金の受給権者(権利を取得した当時から引き続き障害等級1級・2級に該当しない程度の障害の状態にある者を除く)に更に障害厚生年金を支給すべき事由が生じたときは、前後の障害を併合した障害の程度による障害厚生年金が支給され、従前の受給権は消滅します(併合認定・厚年法第48条)。当初から3級の状態が続いている者は併合の対象外なので、エは「ことがある」と書いています。なお3級程度の「その他障害」との併合で程度が増進したときは額の改定請求ができます(第52条第4項)。
  • オ(正): 事後重症請求の初診日要件は「初診日において厚生年金保険の被保険者であること」(または被保険者期間中に初診日があること)。被保険者資格喪失後の初診日では事後重症請求の基礎となりません。

【障害厚生年金の事後重症制度の立法趣旨と「65歳前日」という期限の意味】

障害認定日(初診日から1年6か月後、または1年6か月以内に症状が固定した日)時点では障害等級に該当しなかった者が、その後に悪化して等級に該当した場合に初めて請求できる制度が「事後重症」です。

「65歳に達する日の前日まで」という期限は以下の理由によります:

1. 老齢年金との代替関係: 65歳以後は老齢厚生年金が発生し、「障害年金ではなく老齢年金で生活保障が行われる」という制度設計があります。

【額の改定請求「1年経過要件」の正確な起算点と誤答パターン】

選択肢ウの誤りは、額の改定請求(状態悪化による等級引上げ)の時期基準が「初診日から1年6か月」という誤解に基づいています。

時期基準用途根拠条文
初診日から1年6か月(または症状固定日)障害認定日の計算(障害年金の受給権の発生時点)厚年法第47条第2項
受給権を取得した日または実施機関の診査を受けた日から1年額の改定請求の可能時期(悪化による等級引上げ請求)厚年法第52条第3項

この2つの「1年(または1年6か月)」の混同が、社労士試験で頻出の誤答パターンです。

【障害厚生年金の等級と最低保障額】

3級・障害手当金の最低保障額の確認:

  • 障害厚生年金3級最低保障額(S31.4.2以後): 635,500円/年(令和8年度)
  • 障害手当金最低保障額: 1,271,000円(令和8年度)

事後重症や併合改定により等級が変化した場合、変更後の等級に対応した最低保障額が適用されます。3級から2級への改定(悪化)、または2級から3級への引下げ(軽快・一部停止要件)でも、最低保障額の適用状況が変わるため、改定後の年金額計算で最低保障額との比較が必要です。

【事後重症と「保険料納付要件」・額の改定請求との区別】

事後重症による請求にも、障害厚生年金の保険料納付要件(第47条第1項ただし書)が準用されます(第47条の2第2項)。初診日に被保険者であっても、納付要件を満たさなければ事後重症請求は認められません。

また、障害厚生年金3級を受給している者が悪化して1級・2級相当になった場合は「事後重症」ではなく「額の改定請求(第52条)」で対応します。この「事後重症 vs 額の改定請求」の区別が実務上・試験上の重要ポイントです。

【併合認定・障害基礎年金との関係(複数障害の総合整理)】

同一受給権者に複数の障害がある場合の取扱いは複数のパターンがあります:

パターン内容結果
同一傷病で複数の後遺症総合的に等級認定一つの障害厚生年金(合算等級)
別傷病で前後に障害発生(前の受給権者が一度でも1級・2級の状態にあった)後発障害の支給事由発生時に「併合認定」(第48条第1項)前後の障害を併合した程度による障害厚生年金を支給し、従前の受給権は消滅(同条第2項)
権利取得当時から引き続き3級の受給権者に別傷病の障害厚生年金の支給事由第48条の併合の対象外(同条第1項の括弧書き)新旧の受給権が並び、第38条(他の年金たる保険給付を受けることができるときは支給停止)と停止の解除の申請により、一方を受ける

複数障害の併合認定では、「1級と2級を足しても1級を超えない(1級が最高)」という点、および「障害基礎年金の等級(1・2級のみ)と障害厚生年金の等級(1〜3級・障害手当金)」が異なる点に注意が必要です。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生年金保険法第47条の2(事後重症)・第52条(額の改定。第3項が請求時期、第4項がその他障害との併合による改定請求)・第48条(前後の障害の併合) 参照した数値: 障害厚生年金 3級 最低保障額(昭和31年4月2日以後生まれ):635,500円/年(令和8年度・障害厚生年金3級最低保障額)・(65歳・1年6か月=条文値) 確認日: 2026-06-08 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

この問題の関連トピック

  • 障害厚生年金の事後重症・初診日要件・併合改定
  • 頻出度A

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