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法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

社労士 厚生年金保険法 問25|保険給付の裁定と時効

問題

社労士 | 厚生年金保険法 | 令和9年度(2027年度)試験対応・数値確認日 2026-10-01

保険給付の裁定および時効に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。

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正解は エ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はエです。

第92条1項は「保険給付を受ける権利は、その支給すべき事由が生じた日から五年を経過したとき」は時効によって消滅すると定めています。エはこれを正確に記述しています。

アは誤りで、保険給付を受ける権利は受給権者の請求に基づいて実施機関が裁定します(第33条)。イは誤りで、保険料等の徴収・還付を受ける権利の時効は2年です。ウ・オも条文と異なり誤りです。

時効期間の整理(第92条1項):

権利の種類時効期間
保険料その他徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利行使できる時から2年
保険給付を受ける権利支給すべき事由が生じた日から5年
支払期月ごとに支払うものとされる保険給付の支給を受ける権利当該支払期月の翌月の初日から5年
保険給付の返還を受ける権利行使できる時から5年

裁定(第33条):

保険給付を受ける権利は、受給権者の請求に基づいて、実施機関が裁定する。裁定を経なければ、要件を満たしていても現実に給付を受けることはできない。

時効に関するその他の規定(第92条2項〜5項):

項内容
2項徴収・還付・返還を受ける権利の時効は、援用を要せず、その利益を放棄することができない
3項年金たる保険給付を受ける権利の時効は、当該保険給付が全額支給停止されている間は進行しない
4項徴収金の納入の告知又は督促は、時効の更新の効力を有する
5項一定の保険給付を受ける権利については会計法第31条の規定を適用しない

各選択肢の解説:

  • ア(誤): 第33条は「受給権者の請求に基づいて」裁定すると定めており、請求を要さない職権裁定を原則としているわけではない。
  • イ(誤): 徴収・還付を受ける権利の時効は2年(1項)。5年とするのは誤り。
  • ウ(誤): 3項により、年金たる保険給付を受ける権利の時効は全額支給停止中は進行しない。
  • エ(正): 1項の文言どおり。
  • オ(誤): 4項により、納入の告知又は督促は時効の更新の効力を有する。

【裁定(第33条)が「確認」(第18条)と異なる場面】

被保険者資格の得喪は第18条の「確認」によって効力を生じますが、実際に保険給付(老齢厚生年金・障害厚生年金・遺族厚生年金等)を受け取るには、別途、第33条の「裁定」という手続を経る必要があります。裁定は受給権者の請求に基づいて実施機関が行うものであり、受給要件を満たしているだけでは自動的に年金が支払われるわけではありません。請求(裁定請求)をしなければ、実体的な受給権は存在していても現実の給付は始まらないという点は、社労士試験で頻出の基本構造です。

【時効期間と起算点は権利の種類ごとに異なる】

第92条1項は、時効期間を「保険料その他の徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利=行使することができる時から2年」「保険給付を受ける権利=支給すべき事由が生じた日から5年」「保険給付の返還を受ける権利=行使することができる時から5年」と区別しています。さらに、支払期月ごとに支払うものとされる保険給付の支給を受ける権利については、第36条3項本文の支払期月の翌月の初日から5年とされており、受給権(基本権)の時効と、個々の支払期月分の支給を受ける権利(支分権)の時効とが区別されています。イは徴収・還付の権利の「2年」を「5年」とした誤りです。

【「援用を要せず」「放棄できない」(第92条2項)の意味】

民法上の消滅時効は、当事者が時効を「援用」(時効の利益を受ける意思表示)しなければ裁判所が時効の完成を認定しないのが原則です。しかし第92条2項は、保険料等の徴収・還付・返還を受ける権利の時効について「その援用を要せず、また、その利益を放棄することができない」と定めています。この特則の対象は、徴収・還付の権利と保険給付の返還を受ける権利であり、保険給付を受ける権利は2項に挙げられていません。保険給付を受ける権利については、5項が会計法第31条(国に対する権利の時効の援用不要・利益の放棄不可等の規定)を適用しないと定めています。

【支給停止中は時効が進行しない(第92条3項)】

第92条3項は「年金たる保険給付を受ける権利の時効は、当該年金たる保険給付がその全額につき支給停止されている間は、進行しない」と定めています。条文は「その全額につき支給を停止されている間」としており、一部のみが支給停止されている場合はこの規定の対象になりません。ウは「全額支給停止中も進行を停止しない」としており、3項と逆です。

【納入告知・督促の「時効の更新」効力(第92条4項)】

第92条4項は、保険料その他の徴収金の納入の告知又は第86条1項の督促に「時効の更新」の効力を認めています。これは、実施機関が納入告知や督促という形で権利行使の意思を明確に示した場合、それまで進行していた時効期間がリセットされ、改めてゼロから時効期間が進行し始めることを意味します。これにより、行政庁が徴収権を放置しているわけではないことを示す限り、保険料等の徴収権が安易に時効消滅することを防いでいます。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生年金保険法第33条(裁定)・第92条(時効)(https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115#Mp-At_92) 確認日: 2026-09-30 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

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