問題
厚生年金保険の保険料の負担及び納付義務(第82条)に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正答はオです。
第82条1項は「被保険者及び被保険者を使用する事業主は、それぞれ保険料の半額を負担する」と定め、2項は「事業主は、その使用する被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負う」と定めています。オはこれらを正確に記述しています。
アは誤りで、負担割合は3分の1ではなく半額(2分の1)です。イは誤りで、事業主にも納付義務が課されています。ウ・エも条文と異なり誤りです。
保険料の負担・納付義務の整理(第82条):
| 項 | 内容 |
|---|---|
| 1項 | 被保険者及びその事業主は、それぞれ保険料の半額を負担する(労使折半) |
| 2項 | 事業主は、使用する被保険者の負担分及び自己の負担分をあわせて納付する義務を負う |
| 3項 | 被保険者が同時に2以上の事業所・船舶に使用される場合の各事業主の負担額・納付義務は政令の定めによる |
| 4項 | 第2号厚生年金被保険者(国家公務員共済組合の加入者等)については、1項の「事業主」を「事業主(国家公務員共済組合法99条6項に規定する職員団体その他政令で定める者を含む)」と読み替える |
| 5項 | 第3号厚生年金被保険者(地方公務員共済組合の加入者等)については、1項の「事業主」を「事業主(市町村立学校職員給与負担法1条又は2条の規定により給与を負担する都道府県その他政令で定める者を含む)」と読み替える |
各選択肢の解説:
- ア(誤): 負担割合は半額(2分の1)であり、3分の1ではない。
- イ(誤): 2項により事業主にも納付義務がある。
- ウ(誤): 3項は「政令の定めるところによる」としており、厚生労働大臣が個別に定めるとする点が誤り。
- エ(誤): 市町村立学校職員給与負担法を含む読替えは第3号厚生年金被保険者(5項)についてのもの。第2号厚生年金被保険者(4項)の読替えは国家公務員共済組合法99条6項の職員団体等であり、条文を取り違えている。
- オ(正): 1項・2項の文言どおり。
【負担(1項)と納付義務(2項)は別の規定】
第82条1項は保険料の負担(誰がいくら負担するか)を定め、被保険者と事業主が「それぞれ保険料の半額」を負担するとしています。これに対し2項は保険料の納付義務(誰が実施機関に納めるか)を定め、事業主が「その使用する被保険者及び自己の負担する保険料」を納付する義務を負うとしています。被保険者は半額を負担しますが、納付義務を負うのは事業主です(イは誤り)。
【源泉控除(第84条)との関係】
事業主が被保険者の負担分まで納付するため、第84条は、事業主が通貨で報酬を支払う場合に、被保険者の負担すべき前月の標準報酬月額に係る保険料(使用されなくなった場合は前月及びその月の分)を報酬から控除することが「できる」と定めています(賞与についても同様。2項)。控除したときは、保険料の控除に関する計算書を作成し、控除額を被保険者に通知しなければなりません(3項)。
【複数事業所に使用される場合(第82条3項)】
第82条3項は、被保険者が同時に2以上の事業所又は船舶に使用される場合の各事業主の負担すべき保険料の額と納付義務について、「政令の定めるところによる」としています。報酬月額の算定では、同時に2以上の事業所で報酬を受ける被保険者は各事業所の報酬の合算額による(第24条2項)ので、その保険料を各事業主にどう割り振るかを政令に委ねた規定です。ウの「厚生労働大臣が個別の事案ごとに定める」は条文と異なります。
【第2号・第3号厚生年金被保険者への読替え(第82条4項・5項)】
第4項は第2号厚生年金被保険者について「事業主」を「事業主(国家公務員共済組合法99条6項に規定する職員団体その他政令で定める者を含む)」と読み替え、第5項は第3号厚生年金被保険者について「事業主」を「事業主(市町村立学校職員給与負担法1条又は2条の規定により給与を負担する都道府県その他政令で定める者を含む)」と読み替えています。いずれも読替えの対象は1項(負担)の「事業主は」の部分で、あわせて「政令で定めるところにより」負担する形になります。社労士試験では、第2号(国家公務員系)と第3号(地方公務員系)のどちらにどの読替えが対応するかを正確に区別できるかが問われます。
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生年金保険法第82条(保険料の負担及び納付義務)(https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115#Mp-At_82) 確認日: 2026-09-30 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

