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法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

社労士 厚生年金保険法 問43|厚年の罰則

問題

社労士 | 厚生年金保険法 | 令和9年度(2027年度)試験対応・数値確認日 2026-10-01

厚生年金保険法における罰則に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。

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正解は ウ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はウです。

第100条第1項の立入検査を事業主が拒み、妨げ、又は忌避したときは、第102条第2項により「6か月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金」に処せられます。

アは誤り。資格取得届は第27条の届出で、これをしない事業主は第102条第1項第1号により6か月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金(刑事罰)です。10万円以下の過料は第105条で、第27条以外の届出(第98条第1項)の違反などが対象です。

イは誤り。虚偽の届出も第102条第1項第1号の対象で、刑は6か月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金です。

エは誤り。厚生年金保険法には不正受給そのものを罰する規定はなく、第40条の2で受給額を徴収します(悪質な場合は刑法の詐欺罪の問題)。

オは誤り。過料は刑罰ではなく、前科にもなりません。

厚生年金保険法の罰則の整理:

条文対象刑・過料
第102条第1項第1号事業主が第27条の届出(資格取得・喪失等)をしない・虚偽の届出6か月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金
第102条第1項第2号事業主が第29条第2項の通知をしない同上
第102条第1項第3号事業主が督促状の指定期限までに保険料を納付しない(第82条第2項)同上
第102条第2項事業主が第100条第1項の文書提出命令に従わない・質問に答弁しない・虚偽の陳述・検査の拒否等同上
第103条事業主以外の者が第100条第1項の質問に答弁しない・虚偽の陳述・検査の拒否等6か月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金
第103条の2滞納処分の徴収職員(国税徴収法第141条の例)の質問・検査の拒否等50万円以下の罰金
第104条両罰規定(法人等にも罰金刑)各本条の罰金刑
第105条事業主の第98条第1項の届出違反、被保険者の第98条第2項の届出違反、戸籍法上の死亡届出義務者の第98条第4項違反10万円以下の過料

アの誤りの詳細:

同じ「届出」でも、資格取得・喪失などの第27条の届出は刑事罰(第102条)、それ以外の第98条第1項の届出は過料(第105条)です。

エの誤りの詳細:

国民年金法には「偽りその他不正な手段により給付を受けた者は、3年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金」(国年法第111条)がありますが、厚生年金保険法の罰則(第102条〜第105条)には不正受給を直接罰する規定がありません。

オの誤り(過料は刑罰ではない):

第105条の過料は行政上の秩序罰で、刑事訴訟法の手続によらず、前科にもなりません。

【厚生年金保険法の罰則の構造——「どの義務に違反したか」で刑罰か過料かが決まる】

厚生年金保険法の罰則は、違反した義務の重さによって、刑事罰(拘禁刑・罰金)と行政上の秩序罰(過料)に分かれています。試験では「届出違反=過料」「不正受給=重い刑」のように、他の法律の知識や一部の規定を全体に当てはめた肢が出されます。

刑事罰の対象(第102条・第103条):

厚生年金保険は、事業主が被保険者の資格の取得・喪失を届け出(第27条)、保険料を納付する(第82条)ことで成り立っています。これらの基本的な義務と、厚生労働大臣による調査(第100条第1項)に応じる義務に違反した事業主は、第102条により6か月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処せられます。事業主以外の者が質問に答弁しない・虚偽の陳述をする・検査を拒むなどした場合は、第103条により6か月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金です。

第100条第1項は、厚生労働大臣が、被保険者の資格、標準報酬、保険料又は保険給付に関する決定に関し必要があると認めるときに、事業主に文書その他の物件の提出を命じ、当該職員に事業所への立入り・関係者への質問・帳簿書類の検査をさせることができると定めています。ウの「立入調査の拒否」はこの検査の拒否であり、第102条第2項の対象です。

過料の対象(第105条):

第105条は、事業主の第98条第1項の届出(第27条に規定する事項以外の届出)の違反、被保険者の第98条第2項の届出・申出の違反、戸籍法の規定による死亡の届出義務者の第98条第4項の違反を、10万円以下の過料としています。資格取得届の不提出(第27条)とは扱いが違う点がアの判定のポイントです。

不正受給への対応(エの誤りの詳細):

  • 厚生年金保険法:不正受給を直接罰する規定はなく、第40条の2により「偽りその他不正の手段により保険給付を受けた者があるときは、実施機関は、受給額に相当する金額の全部又は一部をその者から徴収することができる」
  • 国民年金法第111条:3年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金(ただし刑法に正条があるときは刑法による)
  • 悪質な場合は、刑法第246条の詐欺罪(10年以下の拘禁刑)が問題になり得ます

両罰規定(第104条):

法人の代表者や法人・人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して第102条から第103条の2までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても各本条の罰金刑を科します。

社会保険労務士の役割(コンプライアンス指導):

1. 適用の確認:法人の事業所や、常時5人以上の従業員を使用する一定の業種の個人事業所など、適用事業所に当たるかを確認

2. 資格取得・喪失届の管理:届出をしないことは第102条の刑事罰の対象になり得る

3. 標準報酬の正確な届出:虚偽の届出は第102条第1項第1号の対象

4. 調査への対応:第100条第1項の検査の拒否等は第102条第2項の対象

罰則と不服申立ての区別:

罰則(刑事事件)は刑事訴訟の手続で処理され、過料は非訟事件として扱われます。一方、年金の処分(裁定・標準報酬の決定など)への不服は、社会保険審査官への審査請求などの行政上の手続です。どの手続に乗る話なのかを区別して案内することが大切です。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生年金保険法第27条(資格の得喪等の届出)・第100条第1項(立入検査等)・第102条(事業主の罰則)・第103条(事業主以外の者の罰則)・第104条(両罰規定)・第105条(過料)・第40条の2(不正利得の徴収)(https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115)/国民年金法第111条(https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000141) 確認日: 2026-09-30 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

この問題の関連トピック

  • 厚年の罰則(事業主・届出違反・検査拒否・6か月以下/50万円以下
  • 頻出度B

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