社労士 厚生年金保険法 問44:厚生年金保険法
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision)
厚生年金保険の標準報酬月額に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。
- ア厚生年金保険の標準報酬月額は、第1等級(8万8千円)から第32等級(650,000円/月円)まで32段階に区分されており、令和8年度試験基準日(令和8年4月10日)時点の上限は650,000円/月円である。正答
- イ健康保険(協会けんぽ)の標準報酬月額の上限は、厚生年金保険と同じ650,000円/月円である。
- ウ令和9年(2027年)9月1日から厚生年金保険の標準報酬月額の上限が68万円に引き上げられる予定であり、令和8年度社労士試験においても68万円が出題対象となる。
- エ標準報酬月額は、実際の月給と一致している必要はなく、実際の月給が上限(650,000円/月円)を超えている場合でも、標準報酬月額は上限額(650,000円/月円)に固定される。
- オ標準報酬月額の定時決定(算定基礎届)は毎年4〜6月の報酬をもとに決定し、原則として7月から翌年6月まで適用される。
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正答はアです。
厚生年金保険の標準報酬月額は第1等級(8万8千円)から第32等級(650,000円/月円)まで32段階があり、令和8年度試験基準日(令和8年4月10日)時点の上限は650,000円/月円です。
イは誤り。健康保険(協会けんぽ)の標準報酬月額の上限は1,390,000円/月円(第50等級)であり、厚生年金の650,000円/月円(第32等級)とは大きく異なります。
ウは誤り。令和9年9月1日施行予定の68万円上限引上げは、令和8年度試験基準日(令和8年4月10日)時点では未施行であるため、試験対象外です。令和8年度試験では650,000円/月円が正解です。
エは正しく、標準報酬月額の上限を超えた報酬も上限額に固定されます。
オは誤り。定時決定は4〜6月の報酬をもとに決定し、9月から翌年8月まで適用(7月〜では なく9月〜)。
厚生年金保険の標準報酬月額の全体像:
等級の区分(厚年法第20条):
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 等級数 | 32等級 |
| 最低額(第1等級) | 8万8千円 |
| 最高額(第32等級) | 650,000円/月円(令和8年度試験基準日時点) |
| 令和9年9月施行予定 | 68万円(上限引上げ・試験対象外) |
健康保険との比較(イの誤りの詳細):
| | 厚生年金保険 | 健康保険(協会けんぽ) |
|---|---|---|
| 等級数 | 32等級 | 50等級 |
| 最高額 | 650,000円/月円(第32等級) | 1,390,000円/月円(第50等級) |
健康保険の上限(1,390,000円/月円)は厚生年金の上限(650,000円/月円)の2倍以上であることが重要な試験ポイントです。
ウの誤り(68万円は試験対象外):
2027年(令和9年)9月1日施行で厚生年金の標準報酬月額上限が65万円から68万円に引き上げられる予定ですが、令和8年度社労士試験の法令基準日(令和8年4月10日)時点では未施行のため、試験では650,000円/月円が正解です。68万円を解答すると誤りになります。
オの誤り(定時決定の適用開始月):
定時決定(算定基礎届)は4〜6月の報酬をもとに決定し、9月分から翌年8月分まで適用されます(7月からではなく9月から)。改定された標準報酬月額が最初に保険料に反映されるのは9月です。
エの正しい内容(上限超の取扱い):
実際の月給が標準報酬月額の上限(650,000円/月円)を超えていても、標準報酬月額は上限額の650,000円/月円に固定されます。これにより超高給取り者の保険料は650,000円/月円ベースが上限となります(超過分の給与は保険料計算の対象外)。
【厚生年金保険の標準報酬月額の歴史的変遷と「上限65万円→68万円」改正の政策的意義】
標準報酬月額制度は、変動する月給を一定の等級に区分化することで「保険料計算・年金計算の事務コストを削減する」実務的な工夫です。毎月の実際の月給を毎月計算するのではなく、年に一度(定時決定)または大きな変動時(随時改定)に等級を見直す仕組みです。
標準報酬月額の上限の変遷:
| 年月 | 上限額 | 等級数 |
|---|---|---|
| 1985年(昭和60年)3月以前 | 38万円 | 24等級 |
| 2000年(平成12年)10月 | 62万円 | 30等級 |
| 2020年(令和2年)9月 | 65万円(650,000円/月円) | 32等級 |
| 2027年(令和9年)9月予定 | 68万円(試験対象外) | 33等級予定 |
2020年の65万円引上げの経緯:
2020年(令和2年)9月に上限が62万円(第30等級)から65万円(第32等級)に引き上げられました。背景:
1. 高賃金労働者の増加と賃金水準の上昇
2. 上限を超える高額所得者の保険料負担の公平性
3. 高齢者就労増加・賃金実態への対応
2027年の68万円引上げ予定(試験対象外):
同様の理由(賃金水準の上昇・制度の持続可能性)から、2027年(令和9年)9月1日施行で68万円(33等級へ追加)予定です。
試験対象外とする判断根拠(VolatileBox管理):
令和8年度社労士試験の法令基準日(令和8年4月10日):
- 試験基準日: 2026年4月10日
- 2027年9月1日施行 → 未施行 → 試験対象外
社労士試験では「試験基準日時点で施行されている法令」に基づいて出題されます。VolatileBoxキー(650,000円/月)はこの65万円・有効(valid_for_exam: true)の状態で管理されています。
健康保険の標準報酬月額(50等級・上限139万円)との比較詳細:
なぜ健保の方が上限が高いのか(実質50等級制の意味):
健康保険は「医療費の実費補填」という性格が強く、高収入者の医療費カバーには相応の保険料が必要という考え方です。また健保の標準報酬月額は、傷病手当金・出産手当金の計算基礎にもなります(高収入者への実態に沿った給付のため上限を高く設定)。
一方、厚生年金の標準報酬月額の上限は「年金受給時の適切な給付水準」の上限でもあります。65万円の上限は「月収65万円程度(年収800万円程度)までの者の報酬比例年金を計算する」という設計意図を持ちます。
定時決定(算定基礎届)の仕組みの精緻な理解(オ の詳細):
```
4月〜6月 → 各月の報酬を集計
↓ 7月10日までに算定基礎届を提出
7月〜8月 → 日本年金機構が計算
↓
9月分から:新しい標準報酬月額が適用
(9月〜翌年8月の12か月間が有効)
```
定時決定の適用期間が「9月から翌年8月」であることは、社労士試験の定番問題です。「7月から」と混同しやすいため要注意です。保険料への反映タイミング:
- 改定後の新等級 → 9月分の保険料(10月給与から控除)
随時改定との組み合わせ:
定時決定で9月から改定された標準報酬月額が、10月以降に月給が大きく変動した場合は随時改定(月額変動届)で途中変更されることがあります。随時改定の要件「3か月間の平均標準報酬月額が現行等級と2等級以上差」をもとに、翌月から新等級が適用されます。
上位資格との接続:
FP1級では「標準報酬月額の上限額と保険料の上限計算(65万円×18.3%×労使折半)」が頻出です。年金アドバイザー2級では「定時決定・随時改定の仕組みと適用タイミング(9月から vs 翌月から)」が出題されます。社労士試験では2027年9月施行の68万円上限引上げを「試験対象外」と正確に判定することが重要(ウの誤りを見抜く力)です。
<!-- 監修確定 2026-06-08(legal-reviser): 厚年法第20条(標準報酬月額32等級・上限650,000円/月円・令和2年9月施行)に基づく。健保上限は1,390,000円/月円(50等級・厚年と大きく異なる)。68万円は2027年9月施行予定・試験基準日2026年4月10日時点で未施行=試験対象外(ウ誤)。定時決定適用は9月〜翌年8月(7月〜ではない・オ誤)。VolatileBoxキーで65万円管理。一次ソース:e-Gov・厚労省・日本年金機構公式確認済。 -->
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生年金保険法第20条(標準報酬月額の等級区分)・第20条の2(上限{{KOUNEN_HYOJUN_GENDO_KAKUNIN}}円・令和9年9月1日施行68万円は試験基準日後)(https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115) 確認日: 2026-06-08 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。