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法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

社労士 厚生年金保険法 問8|老齢厚生年金の支給の繰上げ

問題

社労士 | 厚生年金保険法 | 令和9年度(2027年度)試験対応・数値確認日 2026-10-01

厚生年金保険法附則第7条の3による老齢厚生年金の支給の繰上げに関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。

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正解は ア
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はアです。

附則第7条の3は、1項各号の生年月日等の区分に当たり、被保険者期間を有し、かつ60歳以上65歳未満である者(国民年金の任意加入被保険者でない者に限る)に繰上げ請求を認めていますが、ただし書により「請求があった日の前日において、第42条2号に該当しないとき」、つまり保険料納付済期間と保険料免除期間の合算が10年に満たないときは繰上げ請求ができません。アはこれを正確に記述しています。

イは誤りで、繰上げの場合は請求があった日の属する月から(翌月からではなく)支給が始まります。エは誤りで、老齢基礎年金の繰上げ請求ができる者は、これと同時に請求しなければなりません(2項)。ウ・オも条文と異なり誤りです。

附則第7条の3(老齢厚生年金の支給の繰上げ)の要件整理:

要件内容
年齢60歳以上65歳未満
被保険者期間有すること(下限月数の定めなし)
対象者の区分1項1号〜4号(生年月日・性別・被保険者の種別等)に掲げる者
国民年金との関係国民年金法附則第5条1項の国民年金の被保険者(任意加入被保険者)でないこと
10年要件請求があった日の前日において第42条2号(合算期間10年以上)に該当すること(ただし書)
国年の繰上げとの関係老齢基礎年金の繰上げ請求ができる者は、それと同時に請求(2項)
支給開始請求があった日の属する月から(第42条の規定にかかわらず。3項)
年金額第43条1項の規定により計算した額から政令で定める額を減じた額(4項)
65歳到達時請求日以後の被保険者期間を有する者は、65歳に達した日の属する月前の被保険者であった期間を基礎として、65歳に達した月の翌月から年金額を改定(5項)

各選択肢の解説:

  • ア(正): 附則第7条の3第1項ただし書の文言どおり。請求日の前日に10年要件(第42条2号)を満たさない者は繰上げ請求できない。
  • イ(誤): 3項は「その請求があつた日の属する月から」と定めており、翌月からではない。通常の年金の支給開始(第36条1項「翌月から」)とは異なる特則。
  • ウ(誤): 5項は「六十五歳に達した日の属する月前における被保険者であつた期間」を計算の基礎とすると定めており、65歳到達前の期間(繰上げ請求前からの期間を含む)を基礎とする。65歳到達日以後の期間のみとするウは誤り。
  • エ(誤): 2項は「国民年金法附則第九条の二第一項又は第九条の二の二第一項に規定する支給繰上げの請求を行うことができる者にあつては、これらの請求と同時に行わなければならない」と定めている。老齢基礎年金の繰上げ請求ができる者が別の時期に請求することはできない。
  • オ(誤): 4項は「政令で定める額を減じた額」であり、加算ではない。繰上げは早期受給の代わりに年金額が減額される仕組みである。

【「当分の間」の特例としての繰上げ制度】

附則第7条の3は「当分の間」という文言で始まる特例規定です。老齢厚生年金は本来65歳支給(第42条)ですが、1項各号に掲げる者で、被保険者期間を有し60歳以上65歳未満の者に対して、年金額を減額(4項)した上で65歳前の受給を認めています。

【対象者の区分(1項各号)の構造】

1項は対象者を4つの号に区分しています。1号は男子、又は第2号〜第4号厚生年金被保険者(期間)を有する女子であって昭和36年4月2日以後生まれの者、2号は第1号厚生年金被保険者(期間)を有する女子であって昭和41年4月2日以後生まれの者、3号は坑内員たる被保険者であった期間と船員たる被保険者であった期間の合算が15年以上の者であって昭和41年4月2日以後生まれの者、4号は特定警察職員等であって昭和42年4月2日以後生まれの者です(1号〜3号には、後の号に掲げる者を除く括弧書きがあります)。これらの生年月日は、特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢の読替え表(附則第8条の2第1項〜第4項)の最後の区分の翌日と一致しており、附則第8条柱書も「附則第七条の三第一項各号に掲げる者を除く」としています。つまり、特別支給の老齢厚生年金の対象とならない世代が、この繰上げ制度の対象です。

【「10年要件」を欠く者への配慮】

附則第7条の3ただし書は、請求日の前日において第42条2号(合算期間10年以上)に該当しない者を繰上げ請求の対象から除外しています。これは、そもそも老齢厚生年金の受給権発生の実体的要件(10年)を満たしていない者に、早期受給の特例だけを認めるわけにはいかないという当然の帰結です。繰上げは「支給開始時期の前倒し」であって「受給資格要件の緩和」ではない、という位置づけを正確に理解する必要があります。

【支給開始時期の特則(3項)】

通常の年金の支給開始は第36条1項により「支給すべき事由が生じた月の翌月から」ですが、繰上げ請求による老齢厚生年金は3項により「その請求があつた日の属する月から」支給されます(第42条の規定にかかわらず)。請求した月そのものから支給が始まるため、同じ月の中であれば月初に請求しても月末に請求しても支給の始まる月は同じです。

【国民年金の繰上げとの同時請求(2項)】

2項は、国民年金法附則第9条の2第1項又は第9条の2の2第1項の支給繰上げの請求を行うことができる者について、老齢厚生年金の繰上げ請求を「これらの請求と同時に行わなければならない」と定めています。老齢厚生年金だけを先に繰り上げ、老齢基礎年金は後で繰り上げる、という別々の時期の請求はできません。

【65歳到達時の年金額改定(5項)】

5項は、繰上げによる老齢厚生年金の受給権者であって、請求があった日以後の被保険者期間を有する者が65歳に達したときは、65歳に達した日の属する月前の被保険者であった期間(繰上げ請求前の期間と請求後の期間の両方)を計算の基礎とし、65歳に達した日の属する月の翌月から年金の額を改定すると定めています。繰上げ請求後の就労期間は、65歳到達時に年金額に反映されるという構造です。社労士試験では、繰上げ請求時の減額(4項)と65歳到達時の改定(5項)という2段階の年金額の変化を区別することが求められます。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生年金保険法附則第7条の3(老齢厚生年金の支給の繰上げ)・第42条(受給権者)(https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115) 確認日: 2026-09-30 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

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