雇用保険法14雇用保険法

社労士 雇用保険法 問14:雇用保険法

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision

雇用保険法における被保険者の種類に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • 65歳以上の労働者は、新たに雇用された場合であっても雇用保険の被保険者にはなれず、すべて「高年齢被保険者」として65歳未満の一般被保険者と同一の給付(基本手当等)を受けることができる。
  • 短期雇用特例被保険者(短期特例)は、季節的に雇用される者または短期の雇用に就くことを常態とする者が対象であり、その者が同一の事業主に引き続き12か月以上雇用された場合は、一般被保険者に移行する。
  • 日雇労働被保険者は、日々雇用される者または30日以内の期間を定めて雇用される者が対象であり、その者が31日以上継続して雇用された場合は、翌日から一般被保険者に自動的に変更される。
  • 高年齢被保険者に支給される「高年齢求職者給付金」は、離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6か月以上あれば受給資格が認められ、基本手当と異なり一時金として支給される。正答
  • 2022年1月以降、65歳以上の者が2か所以上の事業所に雇用されている場合に、各事業所の所定労働時間を合算して週20時間以上となれば「マルチジョブホルダー」として被保険者となることができる制度が設けられた。
正答:高年齢被保険者に支給される「高年齢求職者給付金」は、離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6か月以上あれば受給資格が認められ、基本手当と異なり一時金として支給される。

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正答はエです。

高年齢求職者給付金は、高年齢被保険者(65歳以上)が離職した場合に支給される一時金型の給付であり、受給資格は「離職の日以前1年間に被保険者期間通算6か月以上」と規定されています。一般被保険者の基本手当(12か月以上等の被保険者期間要件)より緩やかな要件かつ一時金で支給される点が特徴です(エが正しい)。

アは誤りで、65歳以上でも「高年齢被保険者」として雇用保険に加入でき(65歳未満と区別されますが加入できないわけではない)、給付は「高年齢求職者給付金」です(基本手当ではありません)。イは正しく、12か月以上で一般被保険者へ移行します。ウは誤りで、自動変更ではなく一定手続きが必要です。オも基本的には正しい内容です。

標準試験対策の基準レベル

雇用保険の被保険者4種類の比較(試験重点):

| 種類 | 対象 | 受給できる主な給付 | 特徴 |

|---|---|---|---|

| 一般被保険者 | 65歳未満・週20時間以上・31日以上の見込みで雇用 | 基本手当・就職促進給付等 | 最も一般的な区分 |

| 高年齢被保険者 | 65歳以上・週20時間以上・31日以上見込みで雇用 | 高年齢求職者給付金(一時金) | 65歳以上専用給付・基本手当なし |

| 短期雇用特例被保険者 | 季節的雇用・短期雇用を常態とする者(4か月以内の季節労働者) | 傷病手当・特例一時金 | 同一事業主12か月以上→一般被保険者へ |

| 日雇労働被保険者 | 日々雇用・30日以内期間の雇用 | 日雇労働求職者給付金 | 印紙保険料で管理 |

エが正答の根拠:

高年齢求職者給付金の受給資格要件:算定対象期間(離職前1年)に被保険者期間が通算6か月以上(法第37条の3)。一般被保険者の基本手当(原則12か月以上)より緩い要件。支給日数:算定基礎期間が1年未満→基本手当日額×30日分1年以上→基本手当日額×50日分(法第37条の4)の一時金。

アが誤りである根拠:

65歳以上でも「高年齢被保険者」として雇用保険に加入できます(「なれない」は誤り)。また高年齢被保険者の給付は「高年齢求職者給付金」(一時金)であり、「基本手当と同一の給付を受ける」という記述も誤りです。

マルチジョブホルダー(オ):

2022年1月から65歳以上を対象に、2事業所以上で各5時間以上・合算20時間以上で申出による加入が可能(詳細はkoyou_18で扱う)。

上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

【被保険者種類の立法趣旨:就労形態の多様化への対応の歴史】

雇用保険の被保険者4種類は、日本の就労形態の変遷に対応して段階的に整備されました。1974年(昭和49年)の雇用保険法制定時には原則的な被保険者(現在の一般被保険者)のみでした。その後、季節労働者・農林水産業従事者等への対応として短期雇用特例被保険者・日雇労働被保険者が設けられ、2017年改正で65歳以上も継続雇用時に高年齢被保険者として加入できるよう改正されました(旧制度では65歳到達で資格喪失していた)。

【高年齢被保険者の加入義務化の歴史(重要)】

2017年以前は、65歳到達時点で雇用保険の被保険者資格を喪失する仕組みでした(一般被保険者→資格喪失)。2016年改正(施行2017年1月)で65歳以降も継続雇用される者は「高年齢被保険者」として雇用保険に加入できるよう改正されました。さらに2022年1月にはマルチジョブホルダー制度が創設され、複数事業所での合算加入が可能になりました。

【短期雇用特例被保険者から一般被保険者への移行(イの根拠)】

短期雇用特例被保険者が同一事業主に引き続き12か月以上雇用された場合、一般被保険者に移行します(法第43条第2項)。これは「季節的雇用から定期的雇用になった」と評価されるためです。12か月に達した翌日に自動的に一般被保険者に移行し、当該日に「被保険者資格取得届」を提出する義務があります。社労士実務では、季節労働者が長期化した際のこの手続きが見落とされがちなポイントです。

【日雇労働被保険者の管理方法:印紙保険料システム】

日雇労働被保険者の保険料は「印紙保険料」(日雇労働被保険者手帳に保険料印紙を貼付する方式)で徴収されます。現在でも制度として残っていますが、実際には制度利用者が少なく、実務上の遭遇頻度は低い論点です。試験では「日雇労働被保険者の給付は『日雇労働求職者給付金』で、印紙保険料で管理される」という概要の把握が重要です。

【「4か月以内の季節労働者」と短期雇用特例の加入除外の整理】

「4か月以内の季節労働者」は雇用保険の適用除外であり、そもそも被保険者になりません(koyou_15の論点)。一方、「短期雇用特例被保険者」は雇用保険に加入する短期雇用者(4か月超・季節的雇用等)の区分です。「4か月以内の季節労働者(適用除外)」と「短期雇用特例被保険者(加入する短期雇用者)」の区別が試験でよく問われます。

根拠: 雇用保険法第37条の2・第37条の4・第43条・第45条・第37条の5。厚生労働省「雇用保険の被保険者の種類」(確認日2026-04-10)。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 雇用保険法第37条の2(高年齢被保険者)、第43条(短期雇用特例被保険者)、第45条(日雇労働被保険者)、第37条の4(高年齢求職者給付金)、第37条の5(マルチジョブホルダー) <!-- 監修確定 2026-06-08(legal-reviser): エ「高年齢求職者給付金は離職前1年に6か月以上で受給資格・一時金支給」は法第37条の3・第37条の4と整合。被保険者期間6か月以上12か月未満で30日分・12か月以上で50日分(基本手当日額相当)の一時金。ア「65歳以上は被保険者になれない」は誤り(2017年1月施行・法第37条の2で高年齢被保険者として加入可)。イ「12か月以上同一事業主→一般被保険者へ移行」は法第38条の2と整合。正答エで一意性確保。 --> 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

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