社労士
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

社労士 雇用保険法 問17|国庫負担と雇用保険二事業

問題

社労士 | 雇用保険法 | 令和9年度(2027年度)試験対応・数値確認日 2026-10-01

雇用保険法における国庫負担および雇用保険二事業に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。

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答え合わせ

正解は オ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はオ(誤っている記述)です。

オは「教育訓練給付の費用も雇用保険二事業から支出される」としていますが、これは誤りです。教育訓練給付は「失業等給付」の一種(就職促進給付と並ぶ給付区分)であり、雇用保険二事業(雇用安定事業・能力開発事業)とは別の財源(失業等給付勘定)から支出されます。雇用保険二事業は「事業主のみの保険料」で賄われ、失業等給付は「労使が負担する失業等給付分の保険料」から支出される仕組みです。

アは正しく、求職者給付の国庫負担は、財政状況等が政令の基準に該当する場合は1/4、それ以外は1/40です(法第66条第1項第1号)。イは正しく、二事業費用は事業主負担のみです。ウ・エはともに正しく、各事業の内容の説明として適切です。

雇用保険料の構造(令和8年度・一般事業):

雇用保険料率(1.35%)は、徴収法第12条第4項により次の3つの率の合計です:

費目負担
失業等給付費等充当徴収保険率労使で負担
育児休業給付費充当徴収保険率(本則1000分の5・1000分の4に変更可)労使で負担
二事業率(本則1000分の3.5)事業主のみ

(年度ごとの具体的な率は厚生労働省の告示・公表資料で確認)

オが誤りの根拠:

教育訓練給付金(一般・特定一般・専門実践)は「失業等給付」の一区分(雇用継続給付・就職促進給付と同列の給付種類)であり、失業等給付勘定から支出されます。雇用保険二事業(事業主のみ負担)とは財源が異なります。

雇用保険二事業の具体例:

事業名代表的な助成金・事業
雇用安定事業雇用調整助成金・特定求職者雇用開発助成金 等
能力開発事業人材開発支援助成金・公共職業訓練施設(ポリテクセンター等)・技能検定実施

国庫負担の暫定削減について(ア):

求職者給付(日雇労働求職者給付金・高年齢求職者給付金を除く)の国庫負担は、毎会計年度の前々会計年度の雇用勘定の財政状況と受給資格者数の状況が、求職者給付の支給に支障が生じるおそれがあるものとして政令で定める基準に該当する場合は1/4、それ以外の場合は1/40です(法第66条第1項第1号イ・ロ)。

【雇用保険二事業の設計思想:「事業主のみ負担」とする理由】

雇用保険二事業(雇用安定事業・能力開発事業)の財源が「事業主のみ負担」とされている根拠は、「これらの事業の主たる受益者は事業主(雇用維持の助成・職業訓練への支援を受ける側)であり、労働者は間接的受益者に過ぎない」という政策判断です。特に雇用調整助成金は「景気悪化時に雇用維持した事業主への給付」であり、事業主が主な受益者です。したがって「事業主だけが費用を負担する」設計が正当化されます。

【雇用調整助成金(雇調金)の制度的意義と財政的課題】

雇用調整助成金(雇用安定事業の中核)は、景気後退・感染症拡大等で雇用維持のために休業させた事業主に、休業手当の一部を助成する制度です。景気後退時には支出が大きく増え、雇用保険財政に大きな影響を与える給付です。

【能力開発事業と「人材開発支援助成金」の実務活用】

能力開発事業の代表的な助成金である「人材開発支援助成金」(旧・キャリア形成促進助成金)は、事業主が従業員の職業訓練・技能向上のために費用を支出した場合に一部助成する制度です。社労士実務では、この助成金の申請支援(訓練計画の作成・申請書類の準備・実施後の支給申請)が重要な収益源となっています。中小企業への活用推進アドバイスが社労士の実務貢献の一つです。

【技能検定の実施(能力開発事業)と社労士試験との関係】

能力開発事業には「技能検定の実施」が含まれています。技能検定(国家技能検定)は特級〜3級の区分があり、電気工事・板金・溶接等の製造業スキルを認定します。社会保険労務士試験自体は「国家試験」ですが「技能検定」ではありません。試験知識として「技能検定の実施が能力開発事業に含まれる」という事実関係を正確に把握することが重要です。

【失業等給付と雇用保険二事業の財源の厳格な区分:財政管理の基本】

雇用保険の財政は「失業等給付勘定」と「雇用保険二事業勘定」(便宜上の区分)に分かれており、それぞれの財源が明確に区分されています。オが誤りである根拠は、「教育訓練給付(失業等給付)の費用は失業等給付勘定から支出」という区分が破れているからです。この財源区分の理解は、雇用保険料率の内訳(労働者負担分・事業主負担分)の理解とも直結しており、社労士試験の頻出論点です。

根拠: 雇用保険法第62条(雇用安定事業)・第63条(能力開発事業)・第66条(国庫負担)。厚生労働省「雇用保険二事業の概要」(確認日2026-04-10)。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 雇用保険法第62条(雇用安定事業)、第63条(能力開発事業)、第66条(国庫負担)、労働保険徴収法第12条第4項(雇用保険率の内訳) 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

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  • 国庫負担と雇用保険二事業(雇用安定事業・能力開発事業
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