問題
次の文章の( )に当てはまる語句の組合せとして、正しいものはどれか。 雇用保険の求職者給付は、被保険者の種類に対応する4つの区分に分類される。65歳以上の高年齢被保険者が離職した場合は( A )を受給することができ、その給付日数は離職時年齢を問わず基本手当の最大所定給付日数に比べて短く、一時金形式で支給される。季節的に雇用される短期雇用特例被保険者が離職した場合は( B )が支給される。日雇労働被保険者に対しては( C )が支給されるが、その受給には前2か月の保険印紙の貼付実績に基づく要件がある。
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答え合わせ
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- 5
自信の3択
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解説
正答は1です。
雇用保険の求職者給付は被保険者の種類ごとに異なる給付名称があります。65歳以上の高年齢被保険者が離職した場合は高年齢求職者給付金(A)が支給され、一時金形式(基本手当の30日分または50日分)で支給されます。季節的に雇用される短期雇用特例被保険者には特例一時金(B)(本則30日分・当分の間40日分)が支給されます。日雇労働被保険者には日雇労働求職者給付金(C)が支給されますが、失業の日の属する月の前2月間に印紙保険料が通算26日分以上納付されていることが受給要件です(法第45条)。
2は B と C が入れ替わっており誤り。3は A と B が入れ替わっており誤り。4は A が「高年齢被保険者給付金」という存在しない名称で誤り。5は C が「失業給付金」という存在しない名称で誤りです。
求職者給付の被保険者種類別4区分:
| 被保険者種類 | 主な給付 | 給付形式 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 一般被保険者 | 基本手当(+傷病手当・技能習得手当等) | 日額×日数(継続型) | 所定給付日数は離職理由・年齢・被保険者期間で決定 |
| 高年齢被保険者(65歳以上) | 高年齢求職者給付金 | 一時金(30日分または50日分) | 算定基礎期間1年未満→30日分、1年以上→50日分(第37条の4) |
| 短期雇用特例被保険者 | 特例一時金 | 一時金(本則30日分・当分の間40日分) | 季節的雇用(第38条)。第40条第1項の30日を附則第8条で40日に読替え |
| 日雇労働被保険者 | 日雇労働求職者給付金 | 日額(第1級〜第3級) | 前2月間に印紙保険料が通算26日分以上(第45条) |
各選択肢の誤り要因:
- 4:「高年齢被保険者給付金」という名称は法律上存在しない。
- 5:「失業給付金」は雇用保険法上の正式名称ではない(「失業等給付」「求職者給付」は正式だが「失業給付金」という単独給付名は存在しない)。
- 2・3:A・B・Cの対応を誤った組合せ。
日雇労働求職者給付金の受給要件(前2か月の印紙貼付):
失業の日の属する月の前2月間に、印紙保険料が通算して26日分以上納付されていることが要件です(法第45条)。日額は前2月間に納付された印紙保険料の等級・日数に応じて第1級〜第3級に分かれます(法第48条)。
【求職者給付の体系が4区分に分かれている理由:就労形態の多様性への対応】
雇用保険法が求職者給付を4区分(一般・高年齢・短期雇用特例・日雇労働)に分けているのは、それぞれの就労形態が失業のリスクと再就職の困難度において本質的に異なるからです。一般被保険者は通常の雇用関係で長期にわたる就業が想定され、失業時の収入補填が長期化し得ます。高年齢被保険者(65歳以上)は定年後の就業継続で「再就職活動が短期間」であることが多く、一時金形式が適切です。短期雇用特例被保険者は「季節的雇用の繰り返し」という雇用パターンを前提にした設計で、次の雇用シーズンまでの橋渡しとして一時金(40日分)が機能します。日雇労働被保険者は日々の就労実績に基づく保険料(印紙)制度と連動した給付設計です。
【高年齢求職者給付金の30日/50日の分岐と実務】
高年齢求職者給付金は「算定基礎期間が1年未満→30日分、1年以上→50日分」です(第37条の4第1項・第3項。算定基礎期間は第22条第3項を準用して計算)。高年齢被保険者は65歳以上で雇用継続されているため、実務では「雇用継続期間の長さに応じて30日か50日か」が給付額に影響します。社労士として高齢者雇用を促進する文脈では、「65歳以上の従業員が将来離職した場合の給付額の試算」を事業主や本人に説明することで、高齢者の雇用継続への安心感を提供できます。
【特例一時金と当分の間の措置(40日分)】
特例一時金は本則30日分(第40条第1項)ですが、附則第8条により当分の間40日分とされています。令和8年度試験基準日時点でも40日分です。短期雇用特例被保険者は季節的に雇用される者のうち、4か月以内の期間を定めて雇用される者等に該当しないものです(第38条第1項)。
【日雇労働求職者給付金と現代的意義(ギグワーカーとの関係)】
日雇労働被保険者制度は建設業の日雇い労働者等を念頭に設計されました。現代ではギグワーカー・フリーランス・単発バイトの増加により「日雇い的就労形態」は多様化していますが、雇用保険の日雇労働被保険者制度はこれら新しい就労形態への対応に課題があります。政府は「フリーランス・ギグワーカーの雇用保険適用拡大」を政策検討課題としており、社労士として「将来の制度改正の方向性と現行の日雇労働求職者給付金の限界」を把握することが上位合格と社労士業務の高度化につながります。
根拠: 雇用保険法第37条の2〜4・第38条〜第40条・第45条・第48条・附則第8条。
- 雇用保険法第37条の2e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 雇用保険法第37条の2〜4(高年齢求職者給付金)、第38条〜第40条・附則第8条(特例一時金)、第45条・第48条(日雇労働求職者給付金の受給資格・日額) 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

