雇用保険法8雇用保険法

社労士 雇用保険法 問8:雇用保険法

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-08

雇用保険の特例一時金(短期雇用特例被保険者に対する給付)に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • 短期雇用特例被保険者とは、季節的に雇用される者、または短期の雇用(雇用期間が1年未満)に就くことを常態とする者であり、一般被保険者・高年齢被保険者・日雇労働被保険者のいずれにも該当しない被保険者をいう。
  • 特例一時金を受給するためには、離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6か月以上あることが必要であり、基本手当の一般受給資格者と比べて被保険者期間の要件が緩和されている。
  • 特例一時金の支給額は、基本手当日額の30日分であるが、雇用保険法附則第8条において「当分の間40日分とする」と暫定措置が定められており、現在はこの暫定措置(40日分)が適用されている。
  • 特例一時金の受給資格の認定を受けた後に就職した場合でも、特例一時金は一時金(一括支給)であるため、就職日以降も残日数相当の給付を継続して受け取ることができる。正答
  • 短期雇用特例被保険者が離職しても、実際には通年を通じて類似の仕事に就くことが常態化している場合など、一般被保険者に転化すべき実態があるときは、ハローワークが職権で被保険者区分を変更することがある。
正答:特例一時金の受給資格の認定を受けた後に就職した場合でも、特例一時金は一時金(一括支給)であるため、就職日以降も残日数相当の給付を継続して受け取ることができる。

AI解説(初心者・標準・上級)

理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠条文・通達も明記。

初心者向けまずはここから。やさしく要点を解説

正答はエ(誤っている記述)です。

特例一時金は一時金(一括支給)であり、所定の日数分をまとめて受け取ります。基本手当のように「残日数に応じた給付の継続」という概念がありません。したがって、就職後に残日数相当の給付を受け取ることはできません(エが誤り)。

アは正しく、短期雇用特例被保険者の定義(季節的雇用・1年未満の短期雇用を常態とする者)は雇用保険法第35条の通りです。イは正しく、受給要件は「1年間に6か月以上」で、一般受給資格者の「2年間に12か月以上」より緩和されています。ウは正しく、本則は30日分(雇用保険法第38条第1項)ですが、附則第8条の暫定措置により「当分の間40日分とする」と定められ、現在は暫定措置として40日分が適用されています。オは正しく、実態に応じて被保険者区分が変更される場合があります。

標準試験対策の基準レベル

短期雇用特例被保険者の全体像(必須整理):

| 項目 | 短期雇用特例被保険者 | 一般被保険者(基本手当) | 高年齢被保険者 |

|---|---|---|---|

| 対象年齢 | 65歳未満 | 65歳未満 | 65歳以上 |

| 雇用形態 | 季節的・1年未満短期常態 | 通常(週20h以上) | 週20h以上 |

| 受給要件 | 1年間に6か月以上 | 2年間に12か月以上 | 1年間に6か月以上 |

| 給付 | 特例一時金 | 基本手当(継続) | 高年齢求職者給付金(一時金) |

| 支給日数 | 本則30日・暫定40日(現行40日) | 所定給付日数(最大330日等) | 50日 or 30日 |

特例一時金の「本則30日・暫定40日」の仕組み:

雇用保険法第38条第1項は支給日数を「基本手当日額の30日分」と規定しています。ただし、附則第8条(暫定措置)により「当分の間40日分とする」とされ、現在は40日分が適用されています。

この暫定40日は季節労働者(農業・建設・観光等の繁忙期雇用)の生活保護の観点から長期にわたり延長されており、試験では「本則30日・暫定40日・現在は40日が適用」という三つの情報を正確に把握することが求められます(確認日2026-06-08・出典: 厚労省「特例一時金のご案内」https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000695033.pdf )。

各選択肢の解説:

  • ア(正): 短期雇用特例被保険者の定義は法第35条の通り。「季節的」「1年未満常態」が要件。
  • イ(正): 受給要件は「1年間に6か月以上」。一般の「2年間に12か月以上」より緩和。
  • ウ(正): 本則30日・暫定40日(現在適用中)は法第38条第1項本則および附則第8条の通り。
  • エ(誤・正答): 一時金のため残日数が発生しない。就職後に残り分を受け取る仕組みはない。再就職手当(就業促進手当)の対象にもならない。
  • オ(正): 実態が一般被保険者に相当する場合は区分変更あり(法第35条の職権運用)。
上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

【短期雇用特例被保険者制度の歴史的背景と現状の課題】

短期雇用特例被保険者(以下「特例被保険者」)は、季節的労働者の雇用保護を目的として昭和49年(1974年)の雇用保険法制定時から設けられた区分です。農業・林業・建設業・観光業などにおける「季節工」「出稼ぎ労働者」が主な対象として想定されました。

制度制定当時の想定対象と現在のギャップ:

  • 当時: 夏季/冬季のみ雇用される農林業・観光業の季節労働者が明確に存在
  • 現在: 非正規雇用の多様化により「短期の雇用を常態とする者」の判定が難しくなっている(短期反復派遣、フリーランス周辺の雇用形態等)

この状況から、実務上は「特例被保険者か一般被保険者か」の判定でハローワーク実務担当者も慎重な判断を要する場面があります(オの記述の根拠)。

【「暫定40日」の制度的意味と試験上の重要性】

特例一時金の「本則30日・暫定40日」は社労士試験の定番論点で、本則と暫定の方向を逆に覚えてしまう受験生が多い要注意箇所です。

なぜ暫定措置が長期化しているのか:

1. 季節労働者保護の継続的要請: 農林漁業・建設・観光等の季節労働者の失業時所得保障の観点から、本則30日では不十分という政策判断が継続

2. 改正のハードル: 暫定措置の廃止は給付水準引下げを意味し、関係労働者・労組の合意形成が困難

3. 段階的見直しの議論: 特例被保険者区分そのものの存廃論議は過去に存在するが、現時点で「暫定40日」のまま固定的に運用

試験では「現在実際に適用されているのは40日」を正確に押さえることが必要です。「本則30日(法第38条第1項)・暫定40日(附則第8条)」という知識の組み合わせで出題されます。

【特例一時金と基本手当・高年齢求職者給付金との比較(3給付の横断整理)】

社労士試験の最頻出パターンは「3種の一時金給付の比較」です:

| 比較項目 | 特例一時金 | 高年齢求職者給付金 | 日雇労働求職者給付金 |

|---|---|---|---|

| 対象被保険者 | 短期雇用特例被保険者 | 高年齢被保険者(65歳以上) | 日雇労働被保険者 |

| 受給要件(被保険者期間) | 1年間に6か月以上 | 1年間に6か月以上 | 当月・前月に雇保印紙28枚(日数) |

| 支給日数・日額 | 40日分(暫定・本則30日) | 50日 or 30日分 | 日額×認定日数(日単位) |

| 給付形態 | 一時金(一括) | 一時金(一括) | 認定日ごとの継続支給 |

| 再就職手当 | 対象外 | 対象外 | 対象外 |

「一時金3種」のポイント: 特例一時金と高年齢求職者給付金は受給要件(1年間に6か月以上)が共通。支給日数の決定方式が異なる(特例は被保険者区分で本則30日/暫定40日が固定、高年齢は被保険者期間1年以上/未満で50/30日)。

【特例被保険者と短時間労働被保険者との関係整理(受験生の混同防止)】

受験生が混同しやすいのは「短期雇用特例被保険者」と「短時間労働者(週20時間以上の一般被保険者)」です:

| 区分 | 判定基準 | 給付 |

|---|---|---|

| 一般被保険者(短時間含む) | 週20時間以上・1年超見込み | 基本手当(継続) |

| 短期雇用特例被保険者 | 季節的 or 1年未満短期常態 | 特例一時金(暫定40日・本則30日) |

| 高年齢被保険者 | 65歳以上・週20時間以上 | 高年齢求職者給付金 |

「週20時間以上であっても1年未満の短期雇用を常態とする者は特例被保険者」という部分が混乱の原因です。週の労働時間ではなく雇用継続性(季節的・短期常態)が区分の決め手です。

【令和8年度試験の出題ポイント(要数値確認)】

  • 本則: 30日分(雇用保険法第38条第1項)
  • 現行(暫定措置): 40日分(附則第8条・「当分の間40日分とする」)
  • 受給要件: 離職日以前1年間6か月以上の被保険者期間
  • 再就職手当・就業手当: 適用なし(一時金のため)

上位資格(社労士として顧問業務)では、季節労働者の雇用管理・特例被保険者の区分判定と被保険者届の適切な提出が、企業の保険料算定にも影響するため実務的意義も高い論点です。

<!-- 監修確定 2026-06-08(legal-reviser): 重大是正。本則と暫定の関係を全面修正(誤)本則40日・暫定30日→(正)本則30日・暫定40日(雇用保険法第38条第1項・附則第8条「当分の間40日とする」・現行40日適用)。設問選択肢ウ・解説3レベル・比較表すべてを是正。一次ソース:厚労省「特例一時金のご案内」https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000695033.pdf 確認日2026-06-08。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 雇用保険法第38条(特例一時金・本則30日)・第35条(短期雇用特例被保険者の定義)・附則第8条(暫定措置・当分の間40日とする) 出典一次ソース: 厚生労働省「特例一時金のご案内」https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000695033.pdf(確認日2026-06-08) 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-08)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

関連論点

特例一時金(短期雇用特例被保険者・本則30日・暫定40日頻出度A

雇用保険法の他の問題

1
雇用保険法
2
雇用保険法
3
雇用保険法
4
雇用保険法
5
雇用保険法
6
雇用保険法
雇用保険法の一覧

科目別に解いて、社労士に合格

10科目のオリジナル問題。各問に根拠条文とAI解説(3レベル)付き・閲覧無料。