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法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

社労士 労働者災害補償保険法 問17|第三者行為災害の届出義務・求償権の法的性質

問題

社労士 | 労働者災害補償保険法 | 令和9年度(2027年度)試験対応・数値確認日 2026-10-01

労働者災害補償保険法における第三者行為災害(第三者の行為による業務災害・通勤災害)の届出及び求償に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。

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答え合わせ

正解は エ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はエ(誤っている記述)です。

第三者行為災害の届出義務(施行規則第22条)は「保険給付を受けるべき者」に課されており、加害者である第三者に課されているのではありません。エは義務の名宛人を取り違えており、誤りです。

ア・ウ・オは条文(施行規則第22条・労災法第12条の4)どおりで正しい記述です。第三者行為災害では、政府が先に保険給付をした場合は政府が求償権(損害賠償請求権)を取得し(第12条の4第1項)、被災者が先に損害賠償を受けた場合は政府がその価額の限度で保険給付をしないことができます(同条第2項)。イも第12条の4第1項どおりで正しい記述です。

第三者行為災害の届出と求償・控除の仕組み:

規定名宛人・主体内容
施行規則第22条(届出)保険給付を受けるべき者事故が第三者の行為で生じた事実・第三者の氏名住所・被害の状況を、遅滞なく所轄労働基準監督署長に届け出る
法第12条の4第1項(求償)政府先に保険給付をしたときは、その給付の価額の限度で、被災者が第三者に対して有する損害賠償請求権を取得する
法第12条の4第2項(控除)政府被災者が先に第三者から同一事由の損害賠償を受けたときは、その価額の限度で保険給付をしないことができる

各選択肢の解説:

  • ア(正): 施行規則第22条の文言どおり(届出先=所轄労働基準監督署長、時期=遅滞なく、第三者の氏名・住所が不明ならその旨)。
  • イ(正): 第12条の4第1項の文言どおり。求償の限度は「給付の価額」。
  • ウ(正): 第12条の4第2項の文言どおり。
  • エ(誤・正答): 届出義務は第三者ではなく「保険給付を受けるべき者」に課されている。名宛人が逆。
  • オ(正): 第1項の「その給付の価額の限度で…請求権を取得する」の文言どおり。

【届出義務の名宛人が「保険給付を受けるべき者」である理由】

施行規則第22条は「保険給付の原因である事故が第三者の行為によつて生じたときは、保険給付を受けるべき者は、その事実、第三者の氏名及び住所…並びに被害の状況を、遅滞なく、所轄労働基準監督署長に届け出なければならない。」と定めています。届出義務を負うのは、事故の当事者である第三者(加害者)ではなく、保険給付を受けるべき者(被災労働者本人や遺族など)です。届出によって、政府は事故が第三者の行為によるものであることと第三者が誰かを把握でき、その後の求償(第12条の4第1項)や控除(同条第2項)につなげることができます。エはこの名宛人を取り違えた誤りです。

【求償(第1項)と控除(第2項)の対称性】

第12条の4は、政府による保険給付と第三者による損害賠償のどちらが先に行われるかによって条文を書き分けています。第1項は「政府が保険給付をした場合」を想定し、政府がその給付の価額の限度で被災者の損害賠償請求権を取得する(代位取得)という構造です。第2項は逆に「被災者が先に第三者から損害賠償を受けた場合」を想定し、政府がその価額の限度で保険給付をしないことができる(控除)という構造です。どちらが先かによって、政府が「請求権を取得する」(第1項)か「保険給付をしないことができる」(第2項)かが分かれる、という書き分けを押さえておきましょう。

【求償権の限度額が「給付の価額」に限られること】

第1項は「その給付の価額の限度で…請求権を取得する」と明記しており、政府が取得する求償権の範囲は、あくまで政府が実際に行った保険給付の額にとどまります。被災者が第三者に対して有する損害賠償請求権の全額(慰謝料や、労災保険に相当する給付がない損害の部分を含む全額)が当然に政府に移転するわけではなく、給付の価額を超える部分の請求権は被災者に残ります。オはこの「限度」の範囲(給付の価額)を正しく述べています。

【届出(施行規則第22条)と求償・控除(法第12条の4)の関係】

届出は求償・控除の前提となる事実を政府に知らせる手続であり、第22条は届出をしなければ保険給付を請求できないとは定めていません。条文の役割分担は、届出(施行規則第22条・保険給付を受けるべき者の義務)→求償(法第12条の4第1項・政府が保険給付をした後)→控除(同条第2項・被災者が先に損害賠償を受けた場合)の順に整理できます。届出の名宛人・求償の限度(給付の価額)・控除の限度(損害賠償の価額)の3点を条文の言葉で押さえておくことが、この分野の正誤判断の土台になります。

根拠: 労働者災害補償保険法第12条の4、同法施行規則第22条(e-Gov 法令API v2・2026-09-30時点の現行条文で全文確認)。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 労働者災害補償保険法第12条の4、同法施行規則第22条 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

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