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法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

社労士 労働者災害補償保険法 問20|障害特別年金・障害特別一時金・特別給付金の体系整理

問題

社労士 | 労働者災害補償保険法 | 令和9年度(2027年度)試験対応・数値確認日 2026-10-01

労働者災害補償保険特別支給金支給規則に規定する特別支給金(障害特別年金等)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

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正解は ア
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はア(誤っている記述)です。

障害特別年金の計算式について、アでは「算定基礎日額の365日分の額に障害等級別の給付日数を乗じた額」としていますが、これは誤りです。

正しくは、障害特別年金は「算定基礎日額×障害等級別の給付日数分」が年額として支給されます。第1級なら算定基礎日額×313日分/年、第7級なら算定基礎日額×131日分/年というように、等級ごとの定められた日数倍数が直接算定基礎日額に乗じられます。「365日分の額に等級別日数を乗じる」という二重計算は誤りです。

特別支給金(算定基礎日額を用いるもの)の体系と計算方法:

種類対象者計算式(概要)
障害特別年金障害補償年金(第1〜7級)受給者算定基礎日額×等級別日数(第1級313日/年〜第7級131日/年)
障害特別一時金障害補償一時金(第8〜14級)受給者算定基礎日額×等級別日数(第8級503日〜第14級56日)の一時金
遺族特別年金遺族補償年金受給者算定基礎日額×遺族数別日数/年
遺族特別一時金遺族補償一時金受給者算定基礎日額×1000日
傷病特別年金傷病補償年金(第1〜3級)受給者算定基礎日額×等級別日数/年

「算定基礎日額」(ボーナス反映)の意義:

給付基礎日額は被災直前3か月の賃金(通常賃金)を基礎としますが、ボーナス等の特別給与は含まれません。特別支給金の「算定基礎日額」は負傷又は発病の日以前1年間に支払われた特別給与(3か月を超える期間ごとに支払われる賃金)の総額(算定基礎年額)を365で除した日額であり、特別支給金にボーナス実態を反映させます(支給規則第6条)。

各選択肢の精査:

  • ア(誤): 障害特別年金は「算定基礎日額の365日分の額に等級別日数を乗じる」ではなく「算定基礎日額×等級別日数(313〜131日)」が直接の年額計算。二重計算ではない。
  • イ(正): 障害特別一時金→算定基礎日額×等級別日数(第8級503日分〜第14級56日分)の一時金(支給規則第8条・別表第三)。
  • ウ(正): 算定基礎日額=算定基礎年額(1年間の特別給与の総額・上限あり)÷365(支給規則第6条)。
  • エ(正): 遺族特別年金・遺族特別一時金も算定基礎日額ベースでボーナスを反映(別表第二・別表第三)。
  • オ(正): 特別支給金は保険給付ではなく社会復帰促進等事業(法第29条)として支給される。

【特別支給金制度の立法趣旨:「ボーナスを受け取れていたはず」の補償】

労災保険の給付基礎日額は「被災前3か月の賃金÷暦日数」で計算されますが、ボーナス(賞与)・歩合給等の「特別給与」は算入されません。その結果、ボーナスが年収の大きな割合を占める労働者(公務員・大企業正社員等)が被災した場合、「実際の年収より低い補償しか受けられない」という不均衡が生じます。ボーナス特別支給金(特別年金・特別一時金)は、この不均衡を是正するために設けられています。

【「算定基礎日額」の具体的計算と上限額】

算定基礎日額の計算:

1. 負傷又は発病の日以前1年間に支払われた特別給与の総額を「算定基礎年額」とする(支給規則第6条第1項。総額によることが適当でないときは厚生労働省労働基準局長が定める基準で算定=同項ただし書)

2. 算定基礎年額を365で除した額が「算定基礎日額」(同条第6項)

ただし算定基礎年額には上限があります。給付基礎日額×365の100分の20に相当する額(同条第3項)、または150万円(同条第5項)のいずれか低い方が上限です。

【特別支給金と損益相殺・支給制限の関係:社労士試験と実務のポイント】

特別支給金は社会復帰促進等事業として支給されるもので、保険給付との間に次の違い・共通点があります:

保険給付(本体)特別支給金(付加的)
過失による減額民事の過失相殺の仕組みはない。ただし故意の犯罪行為・重大な過失等による支給制限あり(法第12条の2の2)支給規則第20条が法第12条の2の2を準用しているため、条文上は同じ支給制限の対象になりうる
損益相殺(民事損害賠償との関係)損益相殺対象(賠償額から控除)損益相殺対象外とされる(判例)
差額請求補償されない部分は民事請求可独立した給付(民事賠償とは別枠)

特別支給金は損害の填補を目的とするものではないとして、損益相殺の対象にならないとするのが判例です。被災労働者にとっては「保険給付分は民事賠償から控除されるが、特別支給金は控除されない」ということで、実質的に特別支給金分は得になります。社労士実務(労災申請支援・損害賠償額の計算)では、この区別を正確に把握することが不可欠です。

【障害特別年金の実額計算例(等級別の確認)】

等級別の障害特別年金・一時金の日数(参考値):

  • 第1級:313日/年(年金)
  • 第3級:245日/年(年金)
  • 第7級:131日/年(年金)
  • 第8級:503日(一時金)
  • 第14級:56日(一時金)

例:算定基礎日額が5,000円/日で第3級の場合、障害特別年金=5,000×245=1,225,000円/年が特別支給金として受け取れます(保険給付の障害補償年金とは別枠)。

根拠: 労働者災害補償保険特別支給金支給規則第6条(算定基礎年額・算定基礎日額)・第7条(障害特別年金)・第8条(障害特別一時金)・第20条(法第12条の2の2の準用)・別表第二・別表第三、労働者災害補償保険法第12条の2の2・第29条。e-Gov で確認 2026-09-30。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 労働者災害補償保険特別支給金支給規則第6条(算定基礎年額・算定基礎日額)・第7条(障害特別年金)・第8条(障害特別一時金)・第9条・第10条(遺族特別年金・遺族特別一時金)・第20条(法第12条の2の2の準用)・別表第二・別表第三、労働者災害補償保険法第29条 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

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