労働者災害補償保険法22労働者災害補償保険法

社労士 労働者災害補償保険法 問22:労働者災害補償保険法

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision

労働者災害補償保険法に基づく社会復帰促進等事業のうち、義肢等補装具費・外科後処置に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • 義肢等補装具費は、業務上・通勤上の負傷または疾病によって身体に障害を残した者(障害補償給付または障害給付の受給権者)に対して支給される。
  • 義肢等補装具費は、義肢・義手・義足・補装具(装具・義眼等)の購入に要する費用として、必要と認められる額が支給される。
  • 義肢等補装具費の申請は、被災労働者本人が行う必要があり、被災労働者が死亡している場合でも遺族が代わって申請することはできない。正答
  • 外科後処置とは、症状固定後に残存する障害の軽減を目的とした手術等の処置であり、社会復帰促進等事業として行われるものである。
  • 外科後処置は医師の意見に基づき行われ、外科後処置の実施については費用の支給ではなく、労働者健康安全機構の医療施設での直接実施または委託医療機関での実施という形をとる。
正答:義肢等補装具費の申請は、被災労働者本人が行う必要があり、被災労働者が死亡している場合でも遺族が代わって申請することはできない。

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正答はウ(誤っている記述)です。

義肢等補装具費の申請は被災労働者本人に限られず、被災労働者が死亡した場合も遺族が申請することができます。ウの「遺族が代わって申請できない」という記述は誤りです。

義肢等補装具費は社会復帰促進等事業(第29条)の一環として、障害が残った労働者が義肢・装具等を購入するための費用を支給する制度です。一方、外科後処置は症状固定後も手術等で障害を軽減できる場合に実施されるもので、こちらは「費用の支給」ではなく「医療施設での直接実施・委託実施」という形をとります。

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社会復帰促進等事業の細目:義肢等補装具費・外科後処置の比較:

| 項目 | 義肢等補装具費 | 外科後処置 |

|---|---|---|

| 対象者 | 障害補償給付・障害給付受給権者(業務上・通勤上の障害を残した者) | 医師が外科後処置の実施を必要と認めた被災労働者 |

| 内容 | 義肢・義手・義足・装具・義眼等の購入費の支給 | 症状固定後の障害軽減を目的とした手術・処置 |

| 形態 | 費用の支給(購入費の払戻し) | 直接実施または委託医療機関での実施(費用支給ではない) |

| 申請者 | 被災労働者または遺族(代理可) | 被災労働者(医師の意見書に基づき)|

| 法的根拠 | 第29条・省令 | 第29条・省令 |

各選択肢の精査:

  • ア(正): 義肢等補装具費の対象者は障害補償給付受給権者→正しい。
  • イ(正): 義肢・義手・義足・装具・義眼等の購入費→正しい。
  • ウ(誤): 遺族が代わって申請「できない」は誤り。被災労働者が死亡後も遺族からの申請が可能。
  • エ(正): 外科後処置=症状固定後の障害軽減手術・処置(社会復帰促進等事業)→正しい。
  • オ(正): 外科後処置は費用支給ではなく医療施設での直接実施・委託実施→正しい。
上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

【社会復帰促進等事業の3本柱:義肢・外科後処置・アフターケアの位置づけ】

労災保険の社会復帰促進等事業(第29条)は「被災労働者の療養補償・休業補償等の保険給付では補いきれない、社会復帰支援・生活支援の部分」を担います。主な給付・事業は:

1. アフターケア: 治ゆ後の継続的医学的管理(前問で詳述)

2. 義肢等補装具費: 障害が残った者への補装具購入費支給

3. 外科後処置: 障害軽減手術の直接実施・委託実施

4. その他: 遺族年金の上乗せ(遺族特別支給金)・職場復帰支援・社会復帰促進センターの運営等

【義肢等補装具費の実務的詳細:申請から支給までの流れ】

義肢等補装具費の支給の流れ:

1. 被災労働者(または遺族)が都道府県労働局長に申請

2. 申請書・医師の意見書・見積書等の提出

3. 都道府県労働局長(または権限委任を受けた労働基準監督署長)が審査・承認

4. 購入後に領収書を添付して費用の請求

5. 必要額の範囲で支給

「必要と認められる額」の計算は、厚生労働省が定める補装具の種目別・型式別の「基準額」(社会福祉の補装具費支給制度と同水準)を上限とし、実際の購入額が下回る場合は購入額が支給されます。

【外科後処置の実施体制と「費用支給でない」ことの意義】

外科後処置が「費用支給でなく直接実施・委託実施」という形をとる理由は、「適切な医療機関での適切な手術を保証する」ためです。もし費用支給のみとすると、不適切な医療機関での不適切な手術が行われるリスクがあります。外科後処置は:

  • 労働者健康安全機構の「労災病院」で直接実施される場合
  • 指定された委託医療機関(都道府県労働局が委託する高度医療機関)で実施される場合

があります。被災労働者は希望する施設で必ずしも受けられるわけではなく、指定施設での実施が条件です。

【「遺族による申請」の実務的重要性:被災労働者の死亡後の手続き】

被災労働者が障害を負い、障害補償給付を受ける権利が確定した後に亡くなった場合(業務外の死因でも)、義肢等補装具費は遺族が申請して受け取ることができます。これは「被災労働者が生前に持っていた権利の相続」という側面と「社会復帰促進事業として障害者の生活を支援する目的の延長」という二重の根拠を持ちます。

社労士が遺族から「配偶者が労災で障害を負い補装具を使っていたが最近亡くなった。申請できる給付は何かあるか」と相談を受けた場合、①未払いの保険給付(障害補償年金等)の未支給年金、②義肢等補装具費の未受領分、③遺族補償年金(業務上・通勤上の死亡の場合)の可否確認等を一括して支援します。

根拠: 労働者災害補償保険法第29条、社会復帰促進等事業に関する省令(義肢等補装具費・外科後処置の詳細)。確認日2026-06-08。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 労働者災害補償保険法第29条(社会復帰促進等事業)、社会復帰促進等事業に関する省令 <!-- 監修確定 2026-06-08(legal-reviser): ウが誤り。義肢等補装具費の申請は被災労働者の遺族からも行うことができる(被災者が死亡後も申請可能)。特に後遺障害が確定した後に被災労働者が死亡した場合、その未払い分や相続分は遺族が申請できる。「遺族が代わって申請できない」とするウは誤り。ア(障害補償給付受給権者が対象)・イ(義肢・義手・義足等の購入費)・エ(症状固定後の障害軽減手術)・オ(費用支給ではなく医療施設での直接実施/委託実施)はいずれも正しい。正答ウで一意性確保。 --> 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-08-wave4-legal-revision)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

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