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法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

社労士 労働者災害補償保険法 問26|時効

問題

社労士 | 労働者災害補償保険法 | 令和9年度(2027年度)試験対応・数値確認日 2026-10-01

労働者災害補償保険法第42条に規定する保険給付を受ける権利の消滅時効に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。

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正解は エ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はエ(誤っている記述)です。

労災保険給付を受ける権利の消滅時効は労災保険法第42条第1項が定めており、療養・休業・葬祭・介護・二次健康診断等給付は2年、障害・遺族給付は5年です。期間そのものは労災保険法が定めますが、国に対する金銭給付の権利なので、時効の完成猶予・更新には会計法第31条第2項により民法の規定が準用されます。そのため時効の中断(現行民法では完成猶予・更新)が認められます。例えば、審査請求・再審査請求は、時効の完成猶予及び更新に関しては裁判上の請求とみなされます(労災保険法第38条第3項)。「時効中断が認められない」とするエは誤りです(前半の「援用を要しない」は会計法第31条第1項のとおりです)。

消滅時効の期間の区分は重要です。療養・休業・葬祭料・介護・二次健康診断は2年、障害・遺族の年金・一時金は5年です。傷病補償年金(傷病年金)は第42条の列挙に含まれていません(所轄労働基準監督署長が支給を決定する給付です。労災保険法施行規則第18条の2)。

労災保険給付を受ける権利の消滅時効(第42条):

時効期間対象給付
2年療養補償給付・療養給付 / 休業補償給付・休業給付 / 葬祭料・葬祭給付 / 介護補償給付・介護給付 / 二次健康診断等給付
5年障害補償年金・障害補償一時金(障害年金・障害一時金) / 遺族補償年金・遺族補償一時金(遺族年金・遺族一時金)
列挙なし傷病補償年金・傷病年金(所轄労基署長が支給を決定する給付。労災保険法施行規則第18条の2)

時効の起算点(第42条第1項「これらを行使することができる時から」):

  • 休業補償給付: 療養のため労働することができないために賃金を受けない日ごとに、その翌日から個別に進行(ウの根拠。第14条第1項)
  • 障害補償(年金・一時金): 傷病が治ゆ(症状固定)した日の翌日から起算(オの根拠)
  • 遺族補償: 被災者が死亡した日の翌日から起算
  • 葬祭料: 被災者が死亡した日の翌日から起算(行政解釈)

各選択肢の精査:

  • ア(正): 2年の対象給付一覧→第42条第1項と整合。
  • イ(正): 5年の対象給付一覧(障害・遺族の年金・一時金)→第42条第1項と整合。
  • ウ(正): 休業補償給付の権利は賃金を受けない日ごとに発生するので、日ごとに翌日から時効が別個に進行→正しい。
  • エ(誤): 会計法第31条第2項による民法の準用で、時効の完成猶予・更新(旧来の「中断」)は認められる(審査請求・再審査請求は労災保険法第38条第3項で裁判上の請求とみなされる)。「認められない」は誤り。
  • オ(正): 障害補償の時効起算点は症状固定(治ゆ)日の翌日→正しい(治ゆ前は時効が進行しない)。

【「2年と5年」の給付区分の設計根拠:「予測可能性」と「長期受給権の特殊性」】

2年と5年の区分は、給付の性質の違いを反映しています:

  • 2年(療養・休業・葬祭料等): 比較的短期間で権利関係が明確になり、早期の請求が期待できる給付。療養中は医療機関が申請に関与しやすく、休業補償は毎月の請求。権利者が申請を怠った責任は比較的重い。
  • 5年(障害・遺族の年金・一時金): 症状固定後の障害評価・死亡後の遺族確定等、権利の発生が明確になるまで時間がかかり、かつ長期にわたる重要な給付。被災者・遺族が権利の存在を認識するまでの時間的余裕を考慮して5年に設定。

【時効の中断(更新)・完成猶予の実務上の機能】

労災保険の時効中断(民法改正後の「更新」)が認められる場合の例:

1. 審査請求・再審査請求の提起: 時効の完成猶予及び更新に関しては裁判上の請求とみなされる(労災保険法第38条第3項)

2. 催告(内容証明等での請求の意思表示): 6か月間の時効完成猶予(民法第150条の準用。その間に裁判上の請求等の手続が必要)

実務での重要性:被災後時間が経過した後に「実は労災申請できたことを知らなかった」という相談者に対し、「時効期限を過ぎているかどうか」を正確に計算し、期限内であれば早急に申請を支援する必要があります。

【「休業補償給付の時効は日ごとに進行する」の実務的意味】

休業補償給付は「1日ごとの補償(給付基礎日額の100分の60を日単位で計算。別に社会復帰促進等事業の休業特別支給金100分の20)」です。毎月1回請求するケースが多いですが、1日ごとに別個の請求権が発生します。したがって、「被災後3年目以降に2年より前の休業補償を請求する」ことは時効完成で不可能ですが、「2年以内の分については引き続き請求できる」という構造になります。

例:被災日が2024年1月1日の場合、2026年6月時点では2024年1月1日〜2024年6月1日分(2年以上前)は時効完成で請求不可、2024年6月2日〜2026年6月1日分(2年以内)は請求可能。

【傷病補償年金が第42条に並んでいない理由】

傷病補償年金(第12条の8第3項)は、療養開始後1年6か月を経過した日以後に傷病等級第1〜3級に該当する場合に支給されます。この給付は労働者の請求ではなく、所轄労働基準監督署長が支給の決定をしなければならないとされ(労災保険法施行規則第18条の2第1項)、労働者は同条第2項の届書を提出する仕組みです。そのため第42条第1項の時効の列挙(2年・5年)には含まれていません。「障害・遺族・傷病の年金は5年」とまとめて覚えると誤ります。

根拠: 労働者災害補償保険法第42条(消滅時効2年・5年)。確認日2026-06-08。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 労働者災害補償保険法第42条第1項(消滅時効)・第38条第3項(審査請求・再審査請求は時効の完成猶予及び更新に関し裁判上の請求とみなす)、会計法第31条(国に対する金銭給付の権利:第1項 時効の援用を要しない/第2項 完成猶予・更新等は民法の規定を準用) 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

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  • 時効(療養補償2年・休業補償2年・障害補償5年・遺族補償5年
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