問題
企業型確定拠出年金の老齢給付金の支給要件に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
正答はオ(誤っている記述)です。
通算加入者等期間には、企業型年金加入者期間だけでなく、企業型年金運用指図者期間・個人型年金加入者期間・個人型年金運用指図者期間も含まれます(確定拠出年金法第33条第2項)。「含まれない」とするオが誤りです。
ア〜エはいずれも正しい記述です。老齢給付金の支給には年齢が若いほど長い通算加入者等期間が必要という表があり(60〜61歳は10年、61〜62歳は8年、以下2年刻みで2年ずつ短縮)、60歳以上75歳未満の者は通算加入者等期間がなくても加入から5年経過すれば請求でき、75歳に達すれば請求せずとも老齢給付金が支給されます。
老齢給付金の支給要件(第33条第1項)の年齢区分表:
| 請求時の年齢 | 必要な通算加入者等期間 |
|---|---|
| 60歳以上61歳未満 | 10年 |
| 61歳以上62歳未満 | 8年 |
| 62歳以上63歳未満 | 6年 |
| 63歳以上64歳未満 | 4年 |
| 64歳以上65歳未満 | 2年 |
| 65歳以上 | 1月 |
通算加入者等期間の定義(第33条第2項):
その者の①企業型年金加入者期間、②企業型年金運用指図者期間、③個人型年金加入者期間、④個人型年金運用指図者期間を合算した期間(60歳に達した日の前日が属する月以前の期間に限る)。
5年経過特例(第33条第1項ただし書):
60歳以上75歳未満の者は、通算加入者等期間を有しない場合でも、企業型年金加入者となった日等から起算して5年を経過した日から支給を請求できる。
75歳到達時の支給(第34条):
請求せずに75歳に達したときは、資産管理機関が裁定に基づいて老齢給付金を支給する。
各選択肢の精査:
- ア(正): 表の「60歳以上61歳未満の者 十年」のとおり。
- イ(正): 通算加入者等期間が2年以上4年未満の者は、63歳以上64歳未満(4年の枠)では不足するが、64歳以上65歳未満(2年の枠)に達すれば第33条第1項第5号の要件を満たし請求可能(65歳以上は第6号の1月でよい)。
- ウ(正): 第33条第1項ただし書のとおり。
- エ(正): 第34条のとおり。
- オ(誤・正答): 第33条第2項は4種類の期間すべてを合算すると定める。
【年齢区分表(第33条第1項各号)の設計意図】
第33条第1項は、企業型年金加入者であった者が老齢給付金の支給を請求できる要件として、請求時点の年齢が若いほど長い通算加入者等期間を要求する逓減的な区分を定める。60歳以上61歳未満は10年、61歳以上62歳未満は8年、62歳以上63歳未満は6年、63歳以上64歳未満は4年、64歳以上65歳未満は2年、65歳以上は1月という6段階の区分である。この設計は、確定拠出年金が老後の所得保障を目的とする制度であることから、加入期間が短い(=拠出・運用による資産形成が十分でない)にもかかわらず早い年齢で受給を開始することを制限する一方、年齢が上がるほど要求期間を短縮することで、加入期間が短くても一定年齢に達すれば受給機会を確保する仕組みになっている。
【通算加入者等期間の合算対象(第33条第2項)】
第33条第2項は、通算加入者等期間について「その者の次に掲げる期間(その者が六十歳に達した日の前日が属する月以前の期間に限る。)を合算した期間」と定義し、①企業型年金加入者期間、②企業型年金運用指図者期間、③個人型年金加入者期間、④個人型年金運用指図者期間の4種類を挙げる。「加入者期間」(実際に掛金を拠出していた期間)だけでなく「運用指図者期間」(掛金の新規拠出はしていないが既存の資産の運用指図のみを行っていた期間)も算入される点、さらに企業型だけでなく個人型(iDeCo)の期間も通算される点が重要である。転職等で企業型DCから個人型DCへ、あるいはその逆へと資産を移換(ポータビリティ)した場合でも、通算加入者等期間の計算においてはそれらの期間が合算され、受給要件の判定に反映される仕組みになっている。
【60歳以上75歳未満の5年経過特例(第33条第1項ただし書)】
通算加入者等期間の年齢区分表による要件を満たさない者(たとえば60歳で企業型DCに新規加入し、通算加入者等期間が短い者)であっても、第33条第1項ただし書は「企業型年金加入者であつた者であつて六十歳以上七十五歳未満のものは、通算加入者等期間を有しない場合であつても、企業型年金加入者となつた日その他の厚生労働省令で定める日から起算して五年を経過した日から……老齢給付金の支給を請求することができる」と定める。これは、60歳を過ぎてから確定拠出年金に加入した者が、年齢区分表の長期間要件を満たせないまま無期限に受給機会を得られなくなることを防ぐ救済的な特例である。
【75歳到達時の自動支給(第34条)】
第34条は、企業型年金加入者又は企業型年金加入者であった者が、老齢給付金の支給を請求することなく75歳に達したときは、資産管理機関が企業型記録関連運営管理機関等の裁定に基づいてその者に老齢給付金を支給すると定める。これは、確定拠出年金の資産をいつまでも受給せずに放置することを防ぎ、75歳という年齢上限に達した時点で自動的に受給が開始される仕組みである。老齢給付金の請求は本人の任意の時季選択に委ねられているが、75歳という上限が設けられている点は試験上の重要な数字として押さえる必要がある。
根拠: 確定拠出年金法第33条・第34条。e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/413AC0000000088 )で2026-09-30時点の条文を確認。
- 確定拠出年金法第33条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確定拠出年金法第33条(支給要件)・第34条(七十五歳到達時の支給)。e-Gov法令検索で2026-09-30時点の現行条文を確認。 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和9年度(2027年度)試験に向けて2026年10月1日時点の現行法令の数値を反映(令和9年4月の法改正で変わる箇所は試験前に更新・数値確認日 2026-10-01)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

